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委員はどんな人?何をしているの?

[金曜記者レポート] 教育委員会

学校給食異物混入問題時の下松市教育委員会議(2016年10月17日)

市民に身近な教育委員会に
会議録は3市ともHP公開

 教育委員会ってどんなところ?―誰もがネーミングを知っている「教育委員会」だが、誰が委員でどんな活動をしているのか、意外と知られていない。法律で都道府県、市区町村に「必置」が定められている教育委員会の歴史や役割、現状を探った。(山上達也)

下松市教委は条例で委員1人増員

 教育委員会は地方自治法と地方教育行政法で定める首長(知事、市区町村長)から独立した行政委員会。教育行政の重要事項や基本方針を決定し、それに基づいて教育長が具体的な事務を執行する。
 委員会の構成は教育長1人と委員4人とされ、この人数は自治体の人口に無関係。例えば人口約1,400万人の東京都も、人口約13万8千人の周南市も、人口約5万人の光市も委員は4人制だ。
 しかし地方行政法では、条例で都道府県や市は委員を5人制にしたり、町村は委員を2人制にできるとしている。下松市や山口県はこの規定に沿って条例で委員は5人制。人口が全国最少の177人の東京都青ケ島村は委員2人制だ。
 委員には保護者1人を必ず加えなければならないとされ、すべての委員に政治的中立性が求められる。任期は教育長3年、委員4年。首長などの特別職や議員と同様、教育長、教育委員にも有権者3分の1以上の署名による解職請求(リコール)の制度がある。

教員経験者、医師、報道など多彩な顔ぶれ

 周南3市ではいずれも教育長に市内の小中学校長経験者を起用。委員は教職員出身者のほか、医師、行政経験者、報道機関出身など多彩な職歴を持つ人たちを任命している。
 委員会議はほぼ毎月開き、誰でも傍聴できる。しかし開催の告知が地味なためか、2020年度は周南市は延べ4人しか傍聴者がなく、下松市と光市はゼロだった。
 下松市は学校給食の異物混入問題が発生した2016年に記者が取材で傍聴したことがあるが、沈静化した後の傍聴者は1人かゼロの状態で、昨年度は誰も傍聴しなかった。

新しい発想で「お出かけ教育委員会」を

 委員会議の会議録は3市ともホームページで公開している。周南市と下松市は全文を、光市は要点筆記をアップしている。いずれも議会に提出する議案の審査が中心で、議案によっては委員から積極的な発言が展開されるが、紛糾することは珍しいという。
 2015年には法改正に伴って「教育委員長」の廃止と、首長と教育委員会が教育政策を協議、調整する「総合教育会議」が都道府県と市区町村に設置され、首長も教育行政に関与できるようになった。
 教育委員会が管轄する公民館も、周南市では「市民センター」▽光市では「コミュニティセンター」に改称して市長部局に管轄を移すなど、かつてのように首長部局と教育委員会との厳格な線引きが薄れてきた。
 だからこそ教育委員会の役割が大きくなっているといえる。委員会議の開催日時をもっと市民の目に触れやすいように告知し、会議自体も年に数回は地域を巡回して開く「お出かけ教育委員会」のような新しい発想も必要だろう。各教委がどれだけ市民に近い存在になる努力を展開できるか、注目される。

【きょうの紙面】
(2)周南市がワクチン9千回、26日から予約
(4)絵本「おかねってなぁに?」70冊寄贈
(5)華陵高1年生が英語漬けの1日

 

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