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3市の選管の内容と役割

[金曜記者レポート]

3市の選管の内容と役割
民主主義の推進役の選管委員

 選挙とは公職に就く人を選ぶ行為。日本では「普通選挙、平等選挙、直接選挙、秘密選挙、自由選挙」という“選挙の五大公理”が日本国憲法などで保障され、世界でもトップレベルの公正さを誇る選挙制度が定着している。先人の努力で獲得された崇高な選挙制度に私たちはどれだけ感謝し、参加し、政治に意思表示をしているのだろうか。その主体として各自治体に置かれている選挙管理委員会を中心に現状を探ってみた。(山上達也)

法の保護と有権者の監視受ける選管委員


 地方自治法で各都道府県、各市区町村には選挙管理委員会が置かれている。委員は人口に関係なく1自治体に4人。さらに委員の欠員時に備え、補充員4人が繰り上げ順位付きで任命されている。任期は4年。
 委員の構成は周南地域でも3市三様。下松市では委員は全員70歳代、補充員は全員60歳代で占めている。光市は委員、補充員とも40歳代の女性を1人ずつ入れている。周南市は委員、補充員とも合併前の2市2町から1人ずつ出す形でバランスを保っている。
 委員は自治体の議会で選任される公職者であるため、地方自治法では当該自治体の有権者の3分の1以上の署名があれば委員の解職(リコール)が請求できるとしている。請求が有効なら首長(知事、市区町村長)が議会に付議し、議員の3分の2の定足数で4分の3以上の多数の同意があれば解職される。
 このように選管委員は民主主義の推進役として法的に保護されると同時に、解職権を持つ有権者の監視も受ける形になっている。


明推協は民間の視点で選挙啓発活動


 さらに選挙啓発を担う明るい選挙推進協議会(明推協)が各市に設けられている。
 下松市明推協(徳重修司会長、23人)では高校の生徒会選挙に投票箱や投票用紙記載台の貸し出し▽光市明推協(木本政和会長、28人)は高校での出前講座の開催▽周南市明推協(和田和年会長、18人)ではYICキャリアデザイン専門学校に選挙啓発ポスター制作の依頼、高校での選挙啓発講演会の開催などに取り組んでいる。

投票率40%台が2回も続く下松市議選


 しかし選挙の投票率は別表のように、3市の市議選でも回を追うごとに下がっている。とくに下松市議選は直近の2回の投票率はともに50%台を割り込んだ。しかし同市は県内の市町で唯一、人口が増加しているためか、議会内で定数削減の声は多数派ではない。
 来年4月の市議選も現行通りの定数20で開かれる見通しだ。市長選や市議選で発行してこなかった選挙公報を来年4月の市議選から初めて導入する。
 周南市も光市も市議選の投票率は50%~60%台ていどで、決して高い方ではない。しかし選挙公報は両市とも発行している。
 何が市民を選挙から遠ざけるのだろう。3市のある選管委員は「市民の耳目を引きつける候補者や政策がないのが原因だろう」という。別の委員は「政治とか選挙は別世界のことで、私たちは関係ないと冷めた目で見ている人が多いのでは」と分析する。光市のように投票所の立会人に高校生を起用したらどうかと提案をする委員もいる。
 選挙制度は私たち一人一人のものだ。世界には国民が自由に政党や候補者を選べない「形だけの選挙制度」しか存在しない国もある。
 それに比べて日本は恵まれている。にもかかわらず投票に行かない人が有権者の半数を占めるとはどういうことか。有権者も候補者も政党も、みんなが考えなければならない大きな課題だろう。




【きょうの紙面】
(3)光市の海岸に魚介類採取禁止の看板増設へ
(4)みずほ内科クリニック、安部真彰院長
(5)周南市の教育長に前末武中校長の厚東氏

 

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