ヘッドラインニュース

こども110番の家

8校「把握せず」
周南市の小学校 形骸化進む

 周南市の小学校27校のうち3分の1近い8校が「こども110番の家」の設置状況を「把握していない」ことが青少年育成団体、学校、PTA関係者らでつくる市青少年育成市民会議 のアンケートで分かった。110番の家は制度化されて約20年がたち、形骸化の進む実態が浮き彫りになった。

こども110番の家のプレート(本文とは関係ありません)

 アンケートは4~5月に27校を対象に実施し、各学区内の110番の家の数、登録している住宅や店を把握しているのかどうかを尋ねた。「把握している」と答えたのは19校で市内に943軒があることが分かった。「把握していない」と回答した8校の校名は明らかにしていない。
 「把握している」19校の中には軒数しか押さえていない学校もあるとみられる。対象の住宅や店が転出して空き家になっていたり、目印のプレートやのぼりがなくなっていたりしているケースがあり、踏み込んで状況把握している学校は一部にとどまるとされる。
 状況把握が不十分だと児童も不案内で、危険な目に遭ってもどこに駆け込めばいいか分からず、判断に迷う。
 市民会議は新潟市で昨年5月に小学2年の女児が下校中に23歳の男に連れ去られて殺害された事件を受けて11月、110番の家の状況把握を図り、児童に知らせるよう各校に依頼した。今回のアンケート結果を見る限り、その依頼が学校側に十分に行き届いていないことが裏付けられた。
 110番の家は1997年の神戸連続児童殺傷事件を機に警察庁の主導で制度化された。子どもが危険な目に遭ったときの「駆け込み寺」として全国に浸透したが、年月の経過とともに形骸化が指摘されている。周南市は現在、110番の家の運営を市民会議が警察から引き継いでいる。
 児童見守隊などの活動が活発な久米小は昨年総点検に乗り出した。学区内にある44軒の中で半数が機能していないことを突き止め、新たに110番の家を引き受けてくれる住宅や店を探し、全体のうち20軒を入れ替えた。
 市民会議は「閉店した商店がリストに掲載されたままになっている地域もあるなど実施主体の取り組みに大きな差がある」と各校に温度差のあることを認めている。中馬好行教育長も昨年9月の市議会で「全市的な把握に至っていない」と不備を自覚している。
 市教委によると、市内の不審者情報は15年度20件、16年度40件、17年度60件と年々増えている。下校中の被害が最も多く全体の5割を占める。今月には川崎市で児童ら20人が死傷する無差別殺傷事件が起き、子どもが事件や事故に巻き込まれる危険性が高まっている。
 市民会議の事務局を務める市教委生涯学習課は18日の小学校校長会で110番の家の状況把握に努めるよう呼び掛けた。「学校と保護者、住民が協力して110番の家の機能を高めたい」と話している。

【きょうの紙面】
(2)周南市が庁舎建設課廃止
(3)光・熊毛郡法人会が総会、決算に誤り
(4)湯野小児童が地域の夢プランづくり参加
(5)河原幼稚園児が徳山動物園に笹飾り

▼紙面の購読:試読の方はこちら
https://www.shinshunan.co.jp/contact.html
▼電子版購読はこちら
https://www.shimbun-online.com/latest/shunan.html

英国鉄道デザインで恩賜発明賞

日立の園さんら・発明協会から受賞
安全性や滑らかな流線形など評価

 下松市の日立製作所笠戸事業所(川畑淳一事業所長)が英国向けに製造、出荷している高速鉄道車両“Class800”のデザインで、同社と開発担当者の社員2人に発明協会(野間口保会長)から恩賜発明賞が贈られた。25日には受賞者の1人の笠戸事業所車両プロジェクト設計部の園真(その・まこと)主任技師(37)らが市役所を訪れて国井市長に受賞を報告した。

賞状とメダルを持つ園さん(左)と国井市長

 恩賜発明賞は同協会の全国発明表彰のうち最も優秀と認められるものに贈られる。デザインでの受賞は100年前の1919年に全国発明表彰が始まって以来、初めてという。
 Class800は866両を受注して同事業所で生産中。下松第2ふ頭から大型船に積み込んで英国に向けて出荷しているが、7月14日の「道路を走る高速鉄道車両見学プロジェクト」で披露する車両が最後になる。
 時速200kmで営業走行し、電化区間は電車として走るほか、非電化区間ではディーゼルエンジンに切り替えて走行できるハイブリッド性が特徴。イエローやグリーン、ブルーなど5パターンのカラーリングがある。
 受賞は衝突に対する安全性や運転席からの視界が良好な上、生産性やメンテナンス性の高さ、先頭車両を中心に流線形の滑らかで一体感のあるフォルムを持つ優れたデザインが評価されたもの。賞状は同社の東原敏昭社長(64)と、園さん、もう一人の受賞者の同社本社の研究開発グループの高田(こうだ)裕一郎主任デザイナー(43)に贈られた。
 園さんは大阪市出身で、大阪大学大学院工学研究科機械工学専攻修了。2007年に日立に入社以来、笠戸事業所で生産する鉄道車両のデザインなどの設計に携わってきた。
 発明協会総裁の常陸宮正仁親王の名前による賞状とメダルを市長らに披露した園さんは「子どものころから乗り物が好きでこの職を選んだが、受賞はこのプロジェクトに携わってきた多くの人たちの集大成。これからもよりよい鉄道車両の製造に尽くしたい」とうれしそう。
 市長は「受賞で7月14日の見学プロジェクトに素晴らしい箔をつけていただいた。市民の誇りであり、全国に誇れる賞。これからも頑張ってください」と激励していた。

【きょうの紙面】
(2)周南市がこども・子育て総合支援拠点
(3)光市の「ものゆにば」が30、31日1周年祭
(4)下松市のマルエス栄町店が閉店
(5)徳山藩再興から300年、中央図書館が紹介

▼紙面の購読:試読の方はこちら
https://www.shinshunan.co.jp/contact.html
▼電子版購読はこちら
https://www.shimbun-online.com/latest/shunan.html

目標額500万円早くも突破!

クラウドファンディング好調
7月14日・道路を走る鉄道見学プロジェクト

 7月14日に下松市で開かれる「道路を走る高速鉄道車両見学プロジェクト」の安全確保や情報発信の必要経費をインターネット上で募るクラウドファンディングに寄せられた金額が23日、目標額の500万円に達した。締め切りの7月1日まで8日間も残して目標が達成できたことに弘中善昭実行委員長は「ほっとしている。この勢いをプロジェクトの成功につなげたい」と笑顔を見せている。

プロジェクトのポスター

 このプロジェクトは日立製作所笠戸事業所で製造される英国向け高速鉄道車両2両をトレーラーに乗せ、同事業所から下松第2ふ頭まで県道をけん引する様子を公開するもの。今回で2回目で、一昨年3月の第1回の時には県内外から鉄道ファンを中心に約3万人が訪れる大盛況だった。
 第1回は市主催だったが、今回は市や下松商工会議所など経済界も参加した実行委員会の主催。クラウドファンディングによる資金調達は、第1回よりも警備員を倍増させるなど安全対策の強化や情報発信に使う経費にしようと浮上した。
 しかし締め切り日に目標額に1円でも足りなければクラウドファンディングは不成立になり、寄せられた金額は全額、出資者に返還される仕組み。そのため「背水の陣」「オール・オア・ナッシング」での取り組みだった。
 25日現在、総額は520万5千円。締め切り日の1日に向けてさらに増えそう。
 24日現在の入金ずみの内訳と各コースの返礼品は、5千円コース(ステッカー、クリアファイル)29人▽1万5千円コース(写真集・DVD)10人▽同(下松特産品)34人▽2万円コース(非売品の箸、しおり、ステッカーなど)10人▽5万円コース(特別観覧・撮影チケット)31人▽8万円コース(打ち出し板金記念プレートなど)2人▽10万円コース(特別観覧・撮影チケット、記念プレートなど)6人▽同(企業向け広告・シルバーコース)8人。そのほか来場ではない人向けのグッズ全部コース4万円▽企業向け広告ゴールドコース30万円▽同プラチナコース100万円もあるが、現時点で申し込みはない。
 契約額と入金額にタイムラグがあるため、内訳の総額と契約額は一致しない。
 実行委員会はクラウドファンディングの目標額を800万円にアップさせてさらに盛り上げを図っていく。問い合わせは実行委員会事務局の下松商工会議所(0833-41-1070)へ。

【きょうの紙面】
⑵周南市議会議長に小林氏、副議長は清水氏
⑷市民センターとくやまの朝市、生産者と交流
⑸光市で高校生の社明大使が首相メッセージ
⑹7月1日から下松市のまねき猫やで遊洋子展

▼紙面の購読:試読の方はこちら
https://www.shinshunan.co.jp/contact.html
▼電子版購読はこちら
https://www.shimbun-online.com/latest/shunan.html

「市民の声聞く課」設置へ

周南市議会
藤井市長が所信表明「分かりあえる市政」目指す

所信を表明する藤井市長

 周南市6月定例議会が24日から始まり、4月の市長選で初当選した藤井市長が所信を表明した。「市民の皆様と分かりあえる市政」の実現を目指し、新たな広聴システムづくりを担うため「市民の声を聞く課」などを設置する考えを説明した。
 この日、満席となった傍聴席と議員に向け、市長は所信表明でまず「市民は自分の暮らしが市政の中できちんと配慮されているという『安心感』のようなものを探っている」と述べ、「市政とつながっているという思いを積み重ねることで、市民の皆様と『分かりあえる』関係を築きたい」と強調した。
 「市政の透明化・クリーン化」など分野別に公約に掲げた施策を中心に説明した。今年度予算は大幅な修正をしないことも明言した。「市民の声を聞く課」は来年度以降、部局間の連携・調整を強化しながら、新たな広聴システムなどの効果的な推進を図る。新たな施策など主な内容は次の通り。
 [官製談合事件]外部有識者を含めたプロジェクトチームを立ち上げ、契約・入札に関する管理体制強化に加え、事務処理の見直し、職員の意識改革について迅速に検討を始める。
 [しゅうニャン市プロジェクト]反対の意見が多いことから廃止する。なお、民間の活動を制限するものではなく、当面の間は愛称の商標を使用できるよう取り計らう。
 新たなシティプロモーションは市民と一体となって取り組んでいけるものを改めて検討する。
 [災害対応]今月7日、土砂災害警戒情報の発表を受け、鹿野、須金地区に「警戒レベル4・避難勧告」を発令し、市災害対策本部を設置した。「市民の逃げ遅れゼロにつながる効果的かつ適切な対応であった」と認識している。
 県が今年度から取り組む「率先避難モデル事業」に参加し、県と緊密な連携のもとで「逃げ遅れゼロ」の実現に緊張感を持って取り組む。
 [中山間地域]「生活交通の整備」による移動手段の確保、買い物支援なとの生活支援対策や県と連携した地域医療の確保を図る。
 [野犬対策]県による捕獲業務への協力、監視カメラ活用による妨害行為への対応、むやみなエサやりへの注意や指導を積極的におこない、エサやり禁止、遺棄、虐待の防止に対する市民意識の醸成に務める。
 [徳山・下松港整備、コンビナート]生産設備の機能の統合や共同物流など次世代型コンビナートの構築に向けた企業の取り組みを支援し、「事業所等設置奨励補助金」の活用による企業の積極的な投資の促進、「水素利活用計画」に掲げた諸施策に国や県と連携しながら取り組む。
 [道の駅]道の駅の「ブランド力」を活用した「道の駅ソレーネ周南・サテライト」の検討に着手する。「第三次周南市地産地消促進計画」の検証、策定の中で「地域内でお金が回るシステムづくり」を検討する。
 [徳山大学公立化]徳山大学が「地域に輝く大学」として存続し、活力ある人材の育成と定着を図るため、公立化の検討に着手、早々に有識者を交えた庁内の検討チームを立ち上げ、公立化へ向けた多面的な研究を進める。
 [徳山駅前地区再開発]駅前商店街への波及、地域経済振興、雇用創出、若い人たちにも好感度の高い都市イメージの形成に期待して支援し、事業の成功が更なる民間投資を生み出す環境を築く。
 [UJIターン]周南市出身者や縁のある企業の人などとネットワークづくりを進める。例えば「周南市出身者と関係者の会の創設」など、情報交換の場の提供、就職、起業情報を届けられる仕組みの研究。
 [観光]周南市の農山村地域は「日常をときほぐす観光」の舞台として大きな可能性を秘めている。そこに住む人々の暮らしそのものも「地域固有の資源」としてとらえ、魅力あふれる地域づくりに取り組む。
 [第3次周南市行財政改革大綱]「自立したまちづくり」へ、歳入規模に見合った歳出構造へと転換し、財政基盤の確立が不可欠。今年度で計画最終年度を迎える行財政改革大綱の次期計画を策定する。
 [第2次市まちづくり総合計画後期基本計画、市まち・ひと・しごと創生総合戦略]今年度が策定時期であり、将来の周南市のために必要となる事業を計画に積極的に反映させ、早期実現に取り組む。

【きょうの紙面】
(2)周南市の消費相談、高齢者からが4割
(3)下松市の山下工業所が日立の増産で新工場
(4)下松市の中村小で体育館お別れコンサート
(5)山口子どもの文化研が寺の本堂で紙芝居

▼紙面の購読:試読の方はこちら
https://www.shinshunan.co.jp/contact.html
▼電子版購読はこちら
https://www.shimbun-online.com/latest/shunan.html

一歩踏み込む防犯活動を実践

周南市久米小
110番の家総点検や1人区間洗い出し

 周南市の久米小が一歩踏み込んだ防犯活動に取り組んでいる。学区内の「こども110番の家」を総点検したり、児童が下校時に1人になる「1人区間」を洗い出したり。川崎市で児童ら20人が死傷する無差別殺傷事件が起きるなど子どもが事件や事故に巻き込まれる危険性が増す中、実効性に富む同校の取り組みは教育現場の参考になりそうだ。 (井藤進吾)

市職員から防災倉庫の説明を受ける児童

 「ここは防災倉庫です。発電機や非常用トイレ、非常食を備え、災害時の避難所になります」
 防災倉庫の機能を持つ市久米支所で児童が職員から説明を受ける。
 6月12日、久米小で「防災ウオッチング」が行われた。
 「地下道です。夜の1人歩きはやめよう。大雨が降ると膝まで水に浸かるから通らないように」
 国道2号をくぐる秋本地下道に場所を移し、久米地区自主防災協議会のメンバーがアドバイスする。
 防災ウオッチングは一斉下校の日に合わせ、校区内の避難所や危険個所を見て回る。危険個所は地下道のほか、地震で倒れる可能性のあるブロック塀や大雨で氾濫の恐れのある川など10カ所近くあり、各ポイントで注意点を聞く。防災に限らず、防犯、交通安全の視点を組み入れている。
 久米小は昨年、同校児童見守隊を中心に「こども110番の家」が機能しているかどうかの点検に乗り出した。
 110番の家は学区内に住宅や商店など44軒ある。点検でこのうちの半数近くが空き家になっていたり、世帯主が110番の家に指定されている自覚が薄れたりし、機能していないことが分かった。中でも11軒は110番の家の目印のステッカーやのぼりも見当たらなくなっていたという。
 110番の家は1997年の神戸連続児童殺傷事件を受け、警察庁の主導で制度化された。子どもが不審者に付きまとわれた時などに駆け込み、警察に通報する。緊急避難先として全国に浸透したが、年とともに風化し、有名無実化する傾向が強まっていた。
 見守隊は新たに110番の家を引き受けてくれる住宅や店を探し、44軒のうち20軒を入れ替えて機能回復を図った。
 同校は「1人区間」の洗い出しにも取り組んでいる。新潟市で昨年5月、集団下校で最後の1人になった小学2年の女児が23歳の男に連れ去られ、遺体を線路に放置されて列車にひかれる事件が発生した。
 政府は関係閣僚会議を開き、「1人区間は見守り活動が空白状態」と見て、総合的な防犯対策の強化を促す「登下校防犯プラン」を打ち出した。
 同校は自主防災協議会が主体的に点検に掛かり、全長50メートル以上の1人区間が通学路に数十カ所あることを割り出した。保護者、住民の協力を得て1人区間の重点的な見守り活動を実践している。
 学校の登下校時の防犯活動は一般に教職員や保護者、地域住民による声掛け、付き添い、見守りにとどまる。久米小はこうした基本的な活動に加え、もう一歩踏み込んだ取り組みをしていると評価していい。
 教職員の防犯意識が高い上、自主防災協議会、見守隊のリーダーが活動を引っ張っている。学校と保護者、住民に一体感が築かれ、防犯の実効性を上げている。
 同校は児童525人で市内の小学校の中では規模が大きい。子育て世代の転入で少子化の中にあって児童が増えている。
 郊外型商業施設の出店で市街化が進み、治安の悪化が危ぶまれる。川崎市の事件発生地は都心部から離れた郊外にあり、生活環境が久米小校区と比較的似ている。
 石田勝己校長(58)は「学校単独でやれることは限られているが、保護者、住民と一体となったコミュニティースクールの強みを生かし、広い視野と行動力で子どもたちを守りたい」と話している。

【きょうの紙面】
(3)笠戸島公民館で山下工業所の社員が講演
(4)くだまつ健康パークプールでコスプレ撮影
(5)中村小で防犯訓練、不審者取り押さえ
(6)徳山大の事業で一坂さんが「久坂玄瑞」講演

▼紙面の購読:試読の方はこちら
https://www.shinshunan.co.jp/contact.html
▼電子版購読はこちら
https://www.shimbun-online.com/latest/shunan.html

目覚ましい成果・徳山商工高

バレーボール女子は29連覇の誠英に勝利
バスケットボール女子は4連覇
ハンドボール男子も準優勝

 周南市の徳山商工高(岩本武久校長、592人)が9日まで開かれていた県高校総体で、8日にバレーボール女子で29連覇していた誠英を破って優勝、9日にバスケットボール女子で4連覇して全国総体(インターハイ)出場を決めた。ハンドボール男子も1、2年中心のチームで準優勝する活躍を見せた。選手たちは「応援が力になった」と話し、相手校を上回る声援が選手たちを奮いたたせた。7、8月に開かれる全国高校総体(インターハイ)へ、期待が高まっている。(延安弘行)

地元中心の県立高

 同校は徳山商業学校、徳山実業実践学校を基盤に1949年に徳山商工高になったが67年に徳山商高と徳山工高に分離し、2006年4月に再び統合して徳山商工高になった。商業系2学科、工業系3学科。地元で活躍している卒業生も多い。
 しかしスポーツ施設に関しては恵まれているとはいえず体育館は1カ所。これをバスケットボール部男女、ハンドボール部男女、バドミントン部男女、バレーボール部女子の7部が交替で使っている。県立高校で寮もないため活躍している部もほとんどの選手の出身中学は通学が可能な範囲が中心になっている。
 今年の全国総体は7月24日から8月20日まで「感動は無限大南部九州総体2019」として鹿児島、熊本、宮崎、沖縄県とヨットは和歌山県で開かれる。

「一球に感謝をこめて」 バレーボール部女子

バレーボール女子

 バレーボール部部員は3年が9人、2年が11人、1年が9人。2013年以後は常にベスト4に入るチームだったが、ついに県大会優勝、全国出場を果たした。決勝戦の相手、誠英は三田尻女子高時代から全国大会の常連で有望選手が集まっている強豪校。この壁を崩した。
 県総体は2回戦から登場して栁井学園、厚狭、長門を破って準決勝戦に進出。山口県鴻城との対戦では第1セットの大接戦を27―25で取り、第2セットは25―19で連取、決勝に進んだ。決勝の第1セットは25―15、第2セットは接戦となったが25―23で2セットを連取した。
 大中重信監督(42)が着任した09年当時、1年2カ月後にはバレーボール部は男女とも廃止が決まり、新入部員の募集も認められない状態だった。そこから週1回、奉仕作業をするなどして周囲に熱意を伝えた。男子バレーボール部はこの時、廃部になったが女子だけは撤回させた。
 横断幕に書かれた「この一球に感謝をこめて」の言葉にはここまで支えてくれた人たちへの気持ちがこもる。大中監督はバレーボールは「思いやりと感謝のスポーツ」と話す。
 全国的にも知られた強豪、名門校への挑戦となった決勝戦。一緒に練習試合してきた公立高の選手が応援する姿もあった。今回の勝利に「ほかの競技の選手も希望を持ってくれるのでは」と話す。
 河本弥咲希主将(18)は「すごくうれしい。今まで味わったことのないうれしさ。やってきてよかった」と話し、インターハイに向けては「県代表としての自覚を持ち、相手をリズムにのせない、自分たちのバレーをして一つでも多く勝ちたい」と話している。
 女子バレーボール競技は7月24日から28日まで宮崎県都城市、小林市で開かれる。
 県総体の選手は次の通り。
 江川有香、本谷由美、久野巴、河本弥咲希、堀田ちひろ、笠野奈都、水城あかり(3年)青木琴音、岡村日菜乃、岡野由奈、田部佐衣、田中瑠花(2年)市原葵、中村愛海、友森寧々(1年)

プレッシャーに負けず バスケットボール部女子

バスケットボール女子

 バスケットボール部女子はマネジャー2人を合わせて部員は25人。中村浩正監督(54)は着任して8年目。
 県総体では初戦となった2回戦は宇部に119―62、3回戦は下関西に109対36、4回戦は下松に84―58、準決勝は光に92―57と大差で勝利。連破のプレッシャーがかかる決勝は慶進と対戦。69―61で接戦を制した。
 今回が5回目の出場になるが、過去4回とも勝利をつかむことができていないため、目標はまず1勝してベスト8に入ること。
 藤井きらり主将(17)は「プレッシャーはあったが、勝ちたいと言いう気持ちが強かったので勝てた」と話し、周囲の応援にも「めっちゃいろんなところで声を掛けられ、応援も相手より多かった」と話す。
 中村監督も「OGや地域の人の応援が力になる。応援には結果で恩返しするしかない」と話している。全国総体のバスケットボール競技は男女とも7月27日から8月2日まで鹿児島県鹿児島市、薩摩川内市などで開かれる。
 県総体の選手は次の通り。
 広政桃菜、原口萌香、三浦ゆあん、加藤瀬奈、渡辺真桜、藤井きらり、岩木梨央、藤島美香、池永琉華(3年)山本佳奈、幕凪沙(2年)矢原百華、上川紫乃、尾坂咲歩、品川七海(1年)

「応援されるチームに」 ハンドボール部男子

ハンドボール男子

 ハンドボール部はマネジャー3人を含めて27人だが、選手のうち1年が11人、2年が9人、3年が1人。現在は1、2年の新チームで活動している。藤本靖雄監督(35)は4年目。県総体での準優勝は初めてだが、1年生で国体代表に選出されている選手もおり「将来のあるチーム」という。
 練習のメニューもスケジュールも選手が考えるなど選手が主導、人間性を重視していることが理解され、有望な選手が集まるようになった。トレーナーに依頼して身体のケアもするし、メンタルトレーニングも取り入れている。
 チームの目標は「全国制覇」と、応援されるチームになること、ハンドボールを楽しむことの3つ。地域に応援されるチームになるため、学校周辺の清掃などのボランティア活動にも取り組む。
 今回は岩国工に敗れたが、新チームの福島悠大主将(17)は「みんな真面目で一つのことに集中して取り組むことができる」と自信を見せている。
 県総体出場メンバーは次の通り。
 梅舎悠太、坂本響、成松和哉、藤井日向(3年)赤尾隼人、柳絢平、伊藤遊、坪井彪流、山平祐之介、大野達彦(2年)姉ケ山怜、河村修太、竹下晴日、保科龍之介、上野諒太、首藤颯汰(1年) 

【きょうの紙面】
(3)周南市役所に新庁舎完成記念モザイクアート
(4)鹿野、三丘小で台湾へ贈る熱気球ランタン
(5)新南陽高で大学などの教員が模擬授業
(6)光市作家展はちぎり絵、陶芸作品

▼紙面の購読:試読の方はこちら
https://www.shinshunan.co.jp/contact.html
▼電子版購読はこちら
https://www.shimbun-online.com/latest/shunan.html

下松市は22位に!

住みよさランキング
全国812市区「快適度」6位
光市181位、周南市486位

 全国の789市と東京都特別区23区の計812市区の都市力を比較する東洋経済新報社の今年度の「住みよさランキング」が17日に発表され、上位常連の下松市は昨年度より8ランクアップして22位になった。しかし中四国9県の92市では3位で、11年続いた「中四国1位」の座を明け渡した。国井市長は「中四国1位でなくなったのは残念だが、8ランクアップは率直に喜びたい。市民に住みよさを実感してもらえる市政を推進していく」と話している。(山上達也)

「中四国1位」11年ぶり明け渡す

 「住みよさランキング」は今回から集計の基準や方法が若干変わり、病床数や子ども医療費助成などの安心度▽小売販売額、大型店店舗面積などの利便度▽水道料金、都市公園面積、日照時間などの快適度▽財政力指数、持ち家世帯比率などの富裕度をもとに算出した偏差値で集計。
 1位は金沢市のベッドタウンの石川県白山市、2位は東京都文京区、3位はやはり金沢市に隣接した石川県野々市市。以下、4位福井市、5位鳥取県倉吉市、6位福井県敦賀市、7位富山県黒部市、8位石川県能美市、9位富山県魚津市、10位長野県駒ケ根市と続く。中四国の1位は倉吉市、2位は高知県四万十市。

安い水道料金が「快適度」押し上げる

 下松市は2011年度の13位が最高位で、14年度22位、15年度20位、16年度18位、17年度と18年度は30位だった。今年度は下松市の水道料金が全国の市区で2番目に安いことから「快適度」が6位になり、全体の順位を8ランク押し上げた。
 下松市の水道料金は一般家庭の1カ月平均が1,800円で、光市は2,710円、周南市は3,674円。下松市が供給する上水を東洋鋼鈑が大量購入していることや、配水の大半が流下式のためポンプアップの動力費が安いことが大きい。
 快適度の1位は宮城県東松島市で、2位の大阪市、3位の東京都昭島市、4位の北海道苫小牧市、5位の富山県黒部市と続く。
 光市の快適度は278位、周南市は451位。光市が全体の順位を大きく伸ばしたのは今回から気象庁集計の年間日照時間が「快適度」の集計基準に加わったことが大きい。光市の日照時間は17位の2,150時間で、下松市は46位2,100時間、周南市は173位2,008時間。
 財政健全度も下松市は100位で、光市、周南市を引き放した。とくに財政基盤は86位と健全性が際立つ。
 県内13市のうち100位以内は下松市と93位の山陽小野田市のみ。光市は昨年の458位から181位に大きく伸び、周南市は昨年度の414位から486位に後退した。

国井市長「住みよさ実感の市政推進」

 下松市は昨年1月まで22カ月連続で人口が増え続け、以後は増減の繰り返し。しかしマンション建設や宅地開発は依然として盛んで「建てれば売れる」という状態。アパートも同様で、子育て世帯の流入が続いている。
 国井市長は「全国的に安い水道料金など市の強みが集計基準に加わって順位が伸びた。住みよさを実感してもらえるよう行政サービスの充実に努めたい」と決意を話していた。


 「都市データパック2019年版」は税込みで定価1万9,440円。問い合わせは東洋経済新報社(03-3246-5467)へ。

【きょうの紙面】
(3)県花卉園芸推進協が西京銀行にリンドウ
(4)徳山商工高で難民に子ども服届ける授業
(5)久保中、小、東陽小合同で引き渡し訓練
(6)30日、光人形劇フェスティバルに劇団集合

▼紙面の購読:試読の方はこちら
https://www.shinshunan.co.jp/contact.html
▼電子版購読はこちら
https://www.shimbun-online.com/latest/shunan.html

「明日はあしたの風がふく」

劇団「わ」の人情喜劇
30日・鹿野で公演

 周南市鹿野の劇団「わ」の公演(新周南新聞社など後援)が30日午後7時からコアプラザかの講堂(旧鹿野公民館講堂)で開かれ、鹿野を舞台にした人情喜劇「明日はあしたの風がふく」を上演する。

張り切る出演者

 同劇団は毎回、主に鹿野を舞台に地元の方言で特産品や名所も登場するオリジナルの人情喜劇を上演していて今回が15回目。代表の坂本良夫さん(77)の脚本で、演出は光市の高橋聖子さん。今回は3カ月に一回開いて芸能などで交流している“喜楽茶屋”として開かれる。
 物語は鹿野の土産品を扱っている「かの物産」の山岡仙太郎が酒で失敗して家族と争い、家出をするが、昔、仙太郎が助けた人の息子が登場して物語は意外な方向に展開。一方、仙太郎にも新たな出会いが訪れる。
 出演は8人。仙太郎は坂本さんが演じ、その娘でかの物産を営む恵子役は寺戸ひろみさん、恵子の夫の孝一役は山本茂さん、孫の恵菜役は新人で市職員の瀧本愛有さん。そのほか中村美江さん、松村弘恵さん、鹿野小教頭の中元啓二さん、シティーケーブル周南の木村修太郎さんが出演する。
 坂本さんの関西弁と周囲の山口弁の掛け合いで笑わせて最後はほろっとさせる。坂本さんは「家族のきずな、人と人のつながりを演じたい」と話し、練習にも熱が入っている。無料。問い合わせは坂本さん(090-7135-9576)へ。

【きょうの紙面】
(2)海の日写真コンテストにスマホ部門
(3)徳大生が五輪ホストタウンの「おもてなし」提案
(4)山崎八幡宮に茅輪、30日に夏越祭と神事
(5)刀根さん、門脇さんが学会発表へ

▼紙面の購読:試読の方はこちら
https://www.shinshunan.co.jp/contact.html
▼電子版購読はこちら
https://www.shimbun-online.com/latest/shunan.html

“お寺でほっこり食堂”

勝栄寺で第3土曜開催

 周南市中央町の勝栄寺(原田宗隆住職)で15日からこども食堂の「お寺でほっこり食堂」が始まった。7月以後も毎月第3土曜に本堂や庫裡を開放して開き、子どもたちとスタッフが一緒に昼食を食べ、勉強や遊びをして過ごす。
 こども食堂は子どもの居場所づくり、貧困対策として各地で取り組まれている活動。ほっこり食堂は小中学生が対象で午前11時から午後3時まで。15日は、子どもは小学生が8人だったが、協力団体のスタッフのほか徳山大学の学生もボランティアとして参加し、見学者も多く30人が集まった。

河本さん(左)と原田さん
食事を準備したスタッフ
カレーライスをかける徳山大生

 子どもたちはスタッフに手伝ってもらいながら勉強し、一緒に輪ゴム銃の射的などのゲームを楽しみ、昼食はカレーライスやサラダなどをみんなで食べて楽しそう。
 主催は原田住職(44)が代表の「てらてらす実行委員会」。実行委員長は下松市のアドワンの河本寛之さん(37)が務め、周南市のほっこりcafe&ストレッチ、ガーデンカフェ日日が食事の準備、丸久アルク新南陽店、NPO法人フードバンク山口が食材の提供などで協力、市、市教委と周南観光コンベンション協会が後援している。
 原田さんは「お寺は地域のコミュニティの場」と話し、子どもだけでなく地域の独居の高齢者にも参加を呼びかければ三世代交流の場にもなるのではと期待していた。
 子どもは無料で定員20人。次回の開催は7月20日。勝栄寺は学び・交流プラザのそばにある。問い合わせ、参加の申し込みは勝栄寺(0834-62-3222、FAⅩ62-3551)へ。

【きょうの紙面】
(2)参院選へ公明、自民党候補が合同講演会
(3)日本ゼオンが周南市の新庁舎に大型テレビ
(5)菊川野球スポ少が結成から初の全国大会へ
(6)周南市美術博物館の田中達也展が1万人

▼紙面の購読:試読の方はこちら
https://www.shinshunan.co.jp/contact.html
▼電子版購読はこちら
https://www.shimbun-online.com/latest/shunan.html

掛川君(住吉中3年)レスリング日本一

※6月18日(火)~20日(木)まではSSL化のため更新をお休みさせていただきます。

中学全国大会で優勝

 周南市の住吉中3年、掛川零恩(れおん)君(14)=徳山チビッ子レスリングクラブ=が茨城県水戸市で8、9日にあった「沼尻直杯全国中学生レスリング選手権大会」の男子75キロ級で優勝した。中学生の全国大会制覇は山口県勢で22年ぶり。11月に台湾で開かれるU―15アジア杯の出場権獲得が確実視され、「将来は五輪で優勝したい」と意気込んでいる。

決勝戦で相手のバックを取る掛川君(赤)=日本レスリング協会提供

決勝戦で相手のバックを取る掛川君(赤)=日本レスリング協会提供

 同級には全国から20選手が出場した。試合は2分2ラウンドで掛川君は初戦判定勝ち、準々決勝フォール勝ち、準決勝判定勝ちで決勝戦に進んだ。相手は小学6年生の時に出た全国大会の決勝で負けた茨城県の金子勇翔君で今大会も優勝候補の筆頭だった。試合は掛川君が終始優勢に運んで4対1の判定で勝利し、リベンジを果たした。
 全国制覇は小中学校時代を通じて初めて。クラブにとっても初の全国チャンピオンとなった。
 掛川君は会社員の父、浩二さん(49)とルーマニア出身の母、マリアさん(39)の長男。浩二さんがクラブの指導者を務め、3歳でレスリングを始めた。小中学校時代を通じて全国大会は常連だったが、小学6年生の時の準優勝を最高にあと一歩頂点に届かなかった。
 今大会はパワーで相手を圧倒する戦術を立てウエートトレーニングに重点的に取り組んだ。本番前2週間で体重を7㌔落として臨み、念願の金メダルを手中に収めた。
 沼尻杯は元全国中学生レスリング連盟会長の故沼尻直氏の功績をたたえた大会で、中学生の全国大会では東京都知事杯全国中学選抜選手権(11月)と並ぶ。今回の優勝でアジア杯の切符を事実上手にしたほか、7月に光市で行われる国体県予選(少年の部)に出場する。
 浩二さんは「指導には素直に従い、パワーレスリングを志向する。練習は週3日で、毎日練習するメジャーなクラブに比べたら練習量が絶対的に少ないが、練習の効率化や自主トレーニングでハンデを埋めたい」と話す。
 零恩君は「決勝の相手は実力ナンバーワンで胸を借りるつもりで向かった。優勝の実感はなく、まだフワフワしている。これからも練習を重ねて世界で通用する選手になりたい」と意気込みを語っている。

【きょうの紙面】
(2)周南市が予算の「しゅうニャン市」減額提案
(3)徳山周南法人会が総会、門田さん講演
(4)徳山港に大型客船にっぽん丸着岸
(5)山彦俳句会の「山彦」25周年祝賀会

▼紙面の購読:試読の方はこちら
http://www.shinshunan.co.jp/contact.html
▼電子版購読はこちら
http://www.shimbun-online.com/latest/shunan.html