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野犬対策求める決議可決

【周南市議会】シティプロモーションで注文も

 周南市6月定例議会は17日、最終本会議を開き、しゅうニャン市プロジェクトの経費などシティプロモーション事業費の削減を含む一般会計補正予算案を賛成多数で可決したが、審議した予算決算委員会(田村隆嘉委員長)では付帯決議があった。この日は野犬対策を求める決議が議員提案され、可決した。

補正予算案の採決
野犬対策を求める決議を提案する福田議員

 しゅうニャン市プロジェクトの廃止は藤井市長が4月に市長選で公約に掲げたが、今回、同プロジェクトだけでなくシティプロモーション事業費のほぼ全額1,531万4千円の削減を提案していた。
 予算決算委員会の付帯決議は「シティプロモーション推進事業は周南市まち・ひと・しごと創生総合戦略に位置付けられた、本市にとって必要不可欠な事業であり、早急にシティプロモーション推進のための新たなプロジェクトを構築しなければならない」として「9月定例議会に予算措置がされるくらいのスピード感がなければ、都市間競争には勝てない」とするもので、この日の本会議で同委員会から報告された。
 討論では補正予算案について得重謙二議員(刷新クラブ)、藤井康弘議員(アクティブ)、福田健吾議員(六合会)、兼重元議員(自民党周南)、古谷幸男議員(自民党政和)はいずれも議案には賛成としながらもシティプロモーション事業の削減について早期に新たなシティプロモーションを提案することや、協力してきた市民への丁寧な説明などの注文をつけた。
 採決では共産党議員が補正予算案は消費税率アップを前提にしていることなどを理由に反対した。
 「実効的な野犬対策を求める決議」は議会運営委員会の福田健吾委員長が提案者で、委員9人が賛成者。
 相次ぐ咬傷事件、「周南地域の野犬問題に関する連絡協議会設置」設置を踏まえ「県とも連携しながら対策を講じてられていることは理解できる。しかし、一刻も猶予や許されない状況にあり、議会としてもこの状況を大変危惧している。市民の安全安心のため、早急に実効性のある野犬対策に取り組まれるよう、強く要望する」としている。
 このほか、この日、議員提案された「新たな過疎対策法の制定に関する意見書の提出」を可決した。

【きょうの紙面】
(2)室積小教諭の山下さんが南米で算数の教科書
(3)徳山駅前図書館で素敵なブックマーク展
(4)徳山大の小野選手が全日本選抜選手権2位
(5)24日は児玉源太郎の藤園忌、21日に茶会

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周南スイミングから初

下松中2年の弘中花音選手が日本代表に

 下松市の下松中2年で周南市の周南スイミングクラブ所属の弘中花音選手(14)が9月24日から27日まで、インドのバンガロールで開かれる国際大会、第10回アジアエージグループ選手権の12歳-14歳の自由形の日本代表に選ばれた。日本代表は同クラブで初の快挙。

弘中選手

 弘中さんの父、佳周(よしのり)さん(42)は同クラブの課長で水泳のインストラクター、母の結花さん(44)も同クラブで水泳などのインストラクターをしている。花音さんは生後半年から水泳を始めて小学1年から選手コースで3年から全国大会に出場。リオ五輪を見てオリンピック出場を目標にするようになった。弟の下松小5年、大樹君(11)も同クラブの選手コースという水泳一家。
 今回は5月30日から6月2日まで開かれた社会人も出場するジャパンオープンの自由形100メートルで12歳から14歳では1位の記録を出したことから代表に選ばれた。
 この時はナショナル合宿に参加できるナショナルタイム突破が目標で、代表に選ばれるとは思っていなかったという。この時の記録は57秒72。アジアエージグループ選手権ではナショナルタイムよりランクが上のジュニアエリートBの57秒42以上の記録を出すことが目標。
 国際大会はもちろん、海外に出るのも初めてだが、水泳の楽しさを「みんなと競い、タイムが上がったり、ベストを更新できるところ」と話している。

【きょうの紙面】
(2)少年の主張コンクール、非行防止作品表彰も
(3)東洋鋼鈑が8階建て64世帯の新社宅
(4)20日、徳山夏まつり、みこし競演は16基
(6)18日から「竹久夢二展~憧れの欧米への旅」

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山代和紙と阿波藍で

駅前図書館に茶室
徳山高専・CFで150万円調達目標

 周南市の徳山高専(勇秀憲校長)の学生たちが徳山駅前図書館のインフォメーションコーナーに鹿野の和紙と徳島県の阿波藍(あわあい)を使った茶室を作り、茶会を開こうと計画している。組み立て式の茶室で設置は9月16日から23日までの期間限定。クラウドファンディング(CF)で資金を募っている。

川根さんと辰尾神社に奉納したベンチ
茶室の模型
実行委員の学生ら

 この事業は「工芸としての茶室展」として実行委員会(20人)を作って取り組んでいる。代表の土木建築工学科5年、川根翔太さん(21)は上関町出身。建築家で木にこだわり、新国立競技場を設計した隈研吾さんの事務所でインターンシップを体験し、高専の3年修了後、フランスのパリとイタリアのナポリへ留学。パリでは現地の隈事務所で引き続き、インターンシップとしてプロジェクトチームに参加した。
 その中で新潟の和紙職人と2週間、共同生活をしながら和紙をコーティングした金網の製作に携わり、職人や工芸に関心を持った。ナポリでも設計事務所でインターンシップをした。
 帰国後は自立できる木組みを円形に並べる「茶叢林(さそうりん)」を仲間の協力で製作、昨年の高専祭や周南冬のツリーまつり、今年は福川の辰尾神社(石川求久宮司)の春祭り前夜祭の福川ランプフェスタで展示して関心を集めた。
 この木組みは解体して5台のベンチにして同神社に奉納し、8日には同神社で奉納の奉告祭が開かれ、指導している中川明子准教授らと出席した川根さんは茶叢林が形を変えて残ることに「すっきりした。うれしい」と話している。このベンチは拝殿や回廊に置いて使われている。
 「工芸としての茶室展」も工芸や製作に携わる職人への関心から発案。「紙光庵」と名付ける茶室は2畳ほどと亭主と客が2人入れば満席になる広さ。期間中は毎日、朝から組み立てて夜は解体して持ち帰ることができるようにする。和紙は鹿野の山代和紙の伝承者、長弘京子さんがすき、徳島県県藍住町の阿波藍の職人、矢野藍秀さんの藍染めが畳のヘリなどに使われる。
 クラウドファンディングは目標額150万円で期間は7月30日まで。2千円から50万円まで金額に応じた“リターン”があり、学生が心を込めて書く感謝の手紙、オリジナルのフォトブック、藍染めハンカチ、トートーバックプレゼントや茶室での茶会に参加、金額によって茶室の周囲か茶室内で抹茶とお菓子を楽しめる。最高の50万円は一人限定で茶室の実物をプレゼントする。
 15日現在で集まった金額が37万6千円と苦戦していて12日にピピ510で開かれた産学官の交流会、夏の周南パラボラ会でも川根さんらが茶室の模型を手にPRして関心を集めた。目標額に達しない場合でも提供された資金はイベントの開催に使い、リターンもある。

【きょうの紙面】
(2)日立笠戸の英国向け鉄道車両陸送公開
(3)パプアニューギニアへ協力隊の山縣さん
(4)はなぐり、虹ケ浜・室積海水浴場海開き
(5)沈没から101年目、戦艦「河内」慰霊祭

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しっかり見よう!英国向け鉄道車両

14日・下松で見学プロジェクト
JR臨時列車運行、駐車場は2千台確保

 下松市制80周年記念「道路を走る高速鉄道車両見学プロジェクト」が14日午前10時、日立製作所笠戸事業所正門出発で開かれる。見学者のためにJR西日本は14日、下松駅行きの上下各1本の臨時列車を走らせる。
 主催する市や下松商工会議所、下松警察署などの実行委員会(弘中善昭委員長)は「安全第一をモットーに成功させたい。交通ルールはもちろん、ドローン(無人飛行機)の使用禁止、脚立などによる場所取り禁止など実行委員会がお願いする指示は守ってほしい」と呼びかけている

報道機関に協力を求める安野専務理事

クラウドファンディングは604万円に

 このプロジェクトは日立製作所笠戸事業所(川畑淳一事業所長)が製造し、英国向けに出荷する高速鉄道車両2両をトレーラーに乗せて、日立から下松第2ふ頭までの県道約2キロを時速15キロ前後でゆっくり走り、沿道で見学してもらうもの。
 終点の下松第2ふ頭には10時50分ごろに到着し、村岡知事や国井市長、川畑事業所長らも出席するエンディングセレモニーを11時から開く。
 安全対策費や情報発信の費用をインターネットで募る“クラウドファンディング”は目標の500万円を突破し、最終的に604万円になった。全国から157人が応じた。
 臨時列車は下りが岩国始発で午前7時47分発。各駅停車で岩田駅8時33分▽島田駅8時39分▽光駅8時43分▽終点の下松駅は8時50分着。
 上りは徳山始発で午前9時17分発。櫛ケ浜駅9時21分▽終点の下松駅は9時25分着で運行する。

下松病院~第2ふ頭交差点は立ち入り禁止

 一般用の観覧エリアは第2ふ頭入口交差点から南側の沿道に設ける。同交差点近くの市民運動場には午前9時から午後2時まで、クリアファイル、缶バッジなどを販売するオリジナルグッズやドリンクの販売コーナー、仮設トイレを設置する。
 日立から第2ふ頭入口交差点までの県道のうち、下松病院前交差点から第2ふ頭入り口(旧トヨタカローラ山口下松営業所前)の交差点までの間は、切戸大橋が工事中で危険なため一般客は立ち入りを禁止する。ルート上の歩道橋も安全のため使用禁止になる。
 駐車場はJXTGエネルギー(旧日本石油精製製油所跡地)に420台▽西市沖の市民運動場に600台をはじめ、日立宮前グラウンド▽江口幼稚園隣の日立従業員駐車場▽市役所▽市民体育館▽公集小グラウンド▽末武公民館▽市勤労者総合福祉センターの計9か所に計2,075台分を確保。一部を除いて午前8時から午後3時まで開設する。
 くだまつスポーツセンター駐車場にイベントエリア(午前9時~午後2時)を設け、大型ビジョンの生中継や飲食やグッズ販売、救護コーナーを置く。下松駅南口前のきらぼし館2階では鉄道車両関係の製品や技術を紹介する「ものづくりミュージアム」(午前9時~午後2時)を開く。市役所前の下松べんけい号も特別公開する。
 8日には下松商工会議所で報道機関向け説明会があり、実行委の安野政行同商議所専務理事らが取材上の注意事項を説明し、安全な運営に協力を求めた。
 当日は小雨決行、荒天時は中止。問い合わせは下松商工会議所(0833-41-1070)へ。

【きょうの紙面】
(2)周南市議会に地産地消へ乾杯推進条例提案
(3)東ソー物流に独身寮完成、防災拠点機能も
(4)うそ電話被害防止へ下松市内全戸にはがき
(6)東ソーが子どもたちを映画上映に招待

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海の日フォトコンテスト

最優秀に防府の中村さん

 第2回海の日フォトコンテスト(徳山・下松・光・新南陽港区海の日協賛会主催)の入賞作が決まり、最優秀賞に防府市の会社員、中村啓太郎さん(42)の作品「入り船、出船 港の賑(にぎ)わい」が選ばれた。

最優秀賞に選ばれた中村さんの作品

 中村さんの作品は徳山港を入出港する客船、貨物船の往来をカメラに収めている。カメラ歴25年で昨年の第1回にも応募し、優秀賞を射止めた。「昨年の結果を上回り、うれしい」と話している。
 今回はプリント部門と初のスマホ部門で計201点の応募があった。入賞者は15日に周南市文化会館で開かれる「海の日記念式典」で表彰される。

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フードバンク 周南でも

アルク2店 ポスト設置
食品ロス軽減図る

 賞味期限が迫っても食べない食品を無償で持ち寄り、食料支援の要る人に配る「フードバンク」活動が周南市でも始まった。食品を有効利用してロスを少なくするのが狙い。回収先のフードバンクポストがスーパー「アルク」の市内2店に設けられた。廃棄物処理業の「中特ホールディングス」(周南市)が引き取り、支援先に配分する。

アルク秋月店に備えられたフードバンクポスト

 ポストは1日にアルク秋月店、慶万店に設置された。大型のアルミ缶で、不要な未利用の食品を持ち寄り、中に入れる。受け入れるのは①常温保存できる②開封されていない③賞味期限が1カ月以上残っている④食品表示がある―食品で生もの、手作り品、外国産品、医薬品、アルコールは扱わない。
 秋月店のポストには賞味期限の近づいた菓子、缶詰、インスタントコーヒーなどが入れられていた。中特ホールディングスが定期的に回収し、子ども食堂や児童福祉施設、生活困窮者支援事業者などに無償で配る。
 活動の運営主体はNPO法人「フードバンク山口」(山口市)で昨年3月から取り組んでいる。山口、防府、萩市の計11カ所にポストを備え、15.6トンの食品を回収した。山口市のアルク葵店では1カ月間に300点を超す未利用食品が持ち寄られたという。
 周南市では8月にアルク3店にポストを追加し、設置店を5店に増やす。7月には宇部市でも活動を始める。
 フードバンク山口によると、県内では2014年に企業、家庭から計7万トンの食品が廃棄された。このうちの5分の1がまだ食べられる未利用品だったという。
 フードバンクは食品ロスの抑制と生活困窮者への食糧支援の両立を図る活動として世界的に広がっている。
 フードバンク山口の今村主税さんは「家庭で不要になった未利用食品を持ち寄る活動を通じて食品ロスの問題を認識し、食の支援が自立支援につながることも知ってほしい」と話している。

【きょうの紙面】
(2)県離島青年会議in大津島、拓殖大生も発表
(3)県議の政務活動費、周南は6日人が1部返還
(4)徳山動物園にビントロングの雄来園
(6)14日、香港映画の大ヒット作「29歳問題」

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タンカー相次ぎ就航

徳山海陸運送・東ソー物流
苛性ソーダ運ぶ

 周南市の徳山海陸運送と東ソー物流は苛性ソーダ運搬専用船(タンカー)を相次いで就航させた。ともに総トン数500トン級で最新鋭の設備を持つ。それぞれ㈱トクヤマ徳山製造所、東ソー南陽事業所で精製された苛性ソーダを国内の需要地に運ぶ。

 徳山海陸運送の船は「徳鳳丸」(定員5人)。1,000トンの液体苛性ソーダを積載する。タンクの上部がすぼみ、船が揺れても中の液体が波打たず、船体への衝撃を抑える。乗組員の居室に洗面台、冷蔵庫を設けて環境を改良している。
 同社の苛性ソーダ運搬専用船としては4代目に当たり、新造は3年ぶりで計5隻を保有する。
 6月28日に徳山下松港の晴海ふ頭で就航式が開かれ、山田多加司社長が「徳鳳丸は初代就航から48年間無事故航行を続けていて、4代目も引き継いでほしい」と述べた。

徳山海陸運送の徳鳳丸

 東ソー物流は「東源丸」(定員5人)で1,000トンの液体苛性ソーダを積む。主に日本海航路を運航し、寒さで苛性ソーダが凍らないようタンクを温める設備を備えている。船内照明はLEDで徳鳳丸同様、居室の快適性を上げている。
 船主は南陽マリン(周南市)で東ソー物流は運航を担う。5月29日に初運航し、苛性ソーダを積んで東ソー南陽事業所から江田島(広島県)の備蓄基地に運んだ。
 同社は「安全・安定運航できる設備を完備した。居住環境も改良し、船員不足など海運業界の課題にも対応したい」と話している。

東ソー物流の東源丸

 国土交通省中国運輸局によると、周南、下松、光市の海運事業所の貨物船、タンカーの新造は年度別に2014年度2隻、15年度0隻、16年度1隻、17、18年度2隻ずつとなっている。

【きょうの紙面】
(2)選挙サンデー、参院選候補者奔走
(3)みなみ銀座のちびっこたなばたまつり盛況
(4)徳山動物園にゾウの実物大のオブジェ登場
(5)周南市美術博物館の田中達也展に3万人超

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野犬対策、県も本腰

周南市が野犬対策に全力
同時期、テレビで全国的な話題に

 「周南地域の野犬問題に関する連絡協議会」の初会合が4日、周南市の県周南総合庁舎で開かれ、県環境生活部、市環境生活部、県警の担当部署の代表ら9人が出席し、住民に大きな不安を与えている周南緑地公園の野犬対策を話し合った。同市の野犬問題は2日から全国放送の情報番組などで大きく取り上がられており、その解決は「まったなし」となっている。(延安弘行)

 野犬を捕獲できる県と、むやみなえさやりをしないよう呼び掛けるなど啓発活動を続ける市はこれまでも連携していたが、5月に就任した藤井市長が村岡嗣政知事に要請して今回、初めて関係する各部署の代表が一堂に会した。

あいさつする藤井市長

 市長は「安心して暮らせる街へ全力で取り組む」と決意を述べた。会長を務める県環境生活部の武林正治部次長は知事のメッセージを代読。「県民が野犬による被害にあってはならないとの思いを強くしており、周南市や県警と連絡協議会を設置し、緊密に連携して実効性のある取り組みをさらに進めることにした」という内容で、会議の2日前から全国ネットのテレビ番組で次々に取り上げてられて大きな話題になっていることにもふれた。
 会議は非公開だったが5日に県の生活衛生課のホームページに内容を掲載。現状として周南環境保健所管内では2017年度には千頭を超す捕獲実績があるが、周南緑地公園内でむやみなえさやりが常態化していることを紹介。
 取り組み状況、課題では捕獲のほか、えさやり行為に対する指導のための連日のパトロール、カメラによる野犬の監視、通学路の安全確保などをしていることや、課題として捕獲強化にはおりの設置、巡回・管理、捕獲した犬の管理、譲渡のための人員が必要なことを話し合った。
 今後は餌やり禁止と合わせ、捕獲を強化し、各機関が具体的な方策を検討したうえでできるだけ早い時期に次回の会議を開くことも協議した。
 県によると1998年度に3,854頭だった県内の犬の捕獲数は18年度は1,577頭にまで減っているが、周南環境保健所管内は796頭から962頭へ増加。そのうち750頭が周南市、204頭が下松市、8頭が光市。

周南緑地公園には生まれて間もない子犬も=5日撮影
周南緑地公園の野犬=5日撮影
大迫田墓地の野犬の群れ=5日撮影
大迫田墓地の野犬=5日撮影

 周南市内では周南緑地公園内が188頭、桜木地区74頭、秋月地区37頭、岐山地区65頭、周陽地区53頭、遠石地区46頭、関門地区11頭で同公園とその周辺で474頭を占めている。捕獲された犬962頭のうち835頭は希望者に譲渡されている。
 市はホームページで現状を公表しているが、負傷などの被害は昨年5月以降で5件。追いかけられたなどの被害は昨年度の1年間に市が把握しただけで41件。周南緑地公園やその周辺を歩いてみると、探す必要もなく野犬が歩き回り、数頭の群れも見つかる。林の中では生まれて間もないと見られる子犬もいた。もともと人に飼われていた犬を野犬にしたのは人。その犬に安全をおびやかされる市民。共生のための対策が求められている。

【きょうの紙面】
⑶公衆電話会が光市の小学6年に「子ども手帳」
⑷下松工高定時制の生徒が奉仕活動
⑸室積海岸の砂浜にサメの死体
⑹遊洋子さんが個展、オブジェ、コラージュも

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生産性高い“働きやすい”職場に

弘木技研「はばたく300社」に
IT化推進と熟練技術継承

 下松市葉山の鉄道車両部品製造業、弘木技研(弘中善昭社長)が経済産業省・中小企業庁の「2019年はばたく中小企業・小規模事業者300社」に選ばれ、2日、弘中社長が市役所で国井市長に受賞を報告した。

受賞を市長に報告する弘中社長(左)

 同社は日立製作所笠戸事業所の主要な協力会社で、従業員は76人。新幹線など鉄道車両の精巧な内装部品の製造を中心に業績を伸ばしている。弘中社長は日立笠戸協同組合の理事長や下松商工会議所の副会頭も務める地元経済界のリーダー的な存在だ。
 弘木技研は2009年に中小企業研究センターのグッドカンパニー大賞・優秀企業賞を受賞した。今回のはばたく中小企業…を受賞した全国300社のうち、県内関係は弘木技研と岩国市のシーパーツのみ。市内では初めての受賞になる。
 今回の受賞で評価されたのは、積極的な設備投資と独自の生産管理システムで付加価値と生産性の向上を実現したことだ。10万点に及ぶ部品に取り付けたバーコードをA3判の画面のタブレットで読み取ると、その人の作業に必要な図面が画面にアップされ、同じ職場の人と共有できるシステムを確立した。
 部品の存在場所、生産の進み具合と受発注情報▽製作図面情報▽生産進ちょく情報とリンクさせ、継続的なアップデートを重ねることで経営や品質の向上を図ってきた。
 表彰式は6月4日に東京・霞が関の経済産業省で開かれ、世耕弘成大臣も出席した。市役所で弘中社長は「複雑な工程の作業をどう省力化し、正確なものにするかを目標に取り組んできた。これからも従業員が働きやすい環境と生産性の向上に取り組む」と話し、市長も「御社の受賞は市全体の誇り。ものづくりの街の技をさらに高めて頑張ってほしい」と激励していた。

【きょうの紙面】
(2)8日から三丘市民センターで7月豪雨写真展
(3)災害時に入浴施設提供、ひかり苑と協定
(4)下松市消防本部に水難救助隊発足
(5)金峰で国道434号斜面崩落、全面通行止め

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周南市議会会派質問

しゅうニャン市は「軟着陸(ソフトランディング)」
公約、所信表明で論戦

 周南市6月定例議会は2日、会派質問があり、藤井市長は廃止を目指しているしゅうニャン市プロジェクトについて一定の実績があったことを認め、廃止についても「ソフトランディングさせたい」と述べた。この日は六合会(福田健吾、青木義雄、佐々木照彦、長嶺敏昭、福田文治議員)と自由民主党周南(兼重元、米沢痴達、田村勇一、福田吏江子議員)が質問した。官製談合事件、徳山大学公立化など4月の市長選時の公約や6月議会初日の24日の所信表明で示した課題などを巡って論戦が続いた。(延安弘行)

答弁する藤井市長
答弁する佐田副市長

「市民に丁寧に説明」

[しゅうニャン市プロジェクト]

 シティープロモーション事業のしゅうニャン市プロジェクトは藤井市長が廃止を公約にして当選し、今回の議会に同プロジェクトだけでなく知名度向上などを目指すシティプロモーション事業の予算のほとんどを減額する補正予算案を提案している。
 この日、青木議員(六合会)の質問に「民間の活動を制約することはないが、市として公金を入れることはない」と明言。自民党周南の米沢痴達議員がこのプロジェクトに協力した市民への「説明責任」があると追及すると「市民に丁寧に説明したい」と述べた。
 米沢議員(自民党周南)が予算を削減することで「シティプロモーションに1年間取り組まないことがロスになる」とただすと「市民が受け入れられる最高のプロモーションをみんなで作っていく大切な1年。ロスはない」と反論。
 米沢議員が市広報6月15日号に寄せた市長の就任あいさつで市長が市民に求めた「理知と寛容」の言葉を引用して「しゅうニャン市プロジェクトはソフトランディングで行こうではないか」と迫ると市長も「ソフトランディングしていきます」と応じた。
 兼重議員(自民党周南)が市民などのサポーターズ約2万8千人、商品開発に協力する企業などのパートナーズ約260団体、ふるさと納税の寄付額約1億3千万円の実績への認識をただすと、プロジェクト廃止の考えは変えなかったが「一定の効果はあった」、ふるさと納税の総額も「シティプロモーションで認知度が上がったことが関係している」と述べた。

「業者アンケートを検討」

[官製談合事件]

 官製談合を防ぐ新しい入札制度について、長嶺議員(六合会)は業者の意見を聞くことや、落札するとポイントが付き、ポイントが多くなると入札に参加できなくなることで多くの業者に仕事が回る制度の導入を提案。市長は新制度導入にあたっては業者を対象にしたアンケートの実施を検討していることや、ポイント制は「受注の制約につながるため、導入には慎重でありたい」と述べた。
 また長嶺議員は6月19日の指名競争入札で落札業者が決定していた久米地区の街路築造工事で、その後、設計図書に誤り(違算)が判明して落札が取り消された事例を取り上げてチェック体制がずさんなのではとただした。これに対して執行部は防止のため、チェックシートの項目を追加したと説明した。
 市は官製談合事件防止へ、外部の有識者を含めたプロジェクトチームを立ち上げることにしており、佐田邦男副市長は「プロジェクトチームで有識者の意見を聞き、あるべき入札制度を考えたい」と理解を求めた。
 米沢議員は官製談合の原因について「モラルの欠如以外の何物でもない」と迫り、市長は「起こってはならないこと。しっかり考えて起こらないようにしたい」と応じた。

[少子化対策]

 田村議員(自民党周南)は少子化対策への所見を求め、市長は「少子化の進行は国家的な危機」と述べ、出産、子育てへの切れ目のない支援、不安感を持つ母親を支えるきめ細かな支援、若い世代が赤ちゃんにふれあう体験などの施策を説明して「安心して子どもを生み育てるなら周南市」と言えるようにすると決意を述べた。

[徳山大学公立化]

 徳山大学の公立化では福田吏江子議員(自民党周南)が周南地域、県東部の若者の県外流出を防ぐ観点から県に県立化を提案する考えがないか質問した。市長は「県ではなく市です」と答えたが、福田議員が「県立化は提案しないのか」と重ねてただすと「大学の要望を聞いて考えたい」と述べた。

[関係人口・「出身者と関係者の会」]

 佐々木議員(六合会)は移住した「定住人口」でも観光客などの「交流人口」でもない、地域と関わるその中間的な「関係人口」を重視した取り組みを提案した。
 「関係人口」重視は最近、全国的に注目されている考え方で、市長は「関係人口が新たな担い手となる事例も生まれている。重要と考えている」と賛同する答弁だった。
 佐々木議員は所信表明で示した「周南市出身者と関係者の会」のイメージも質問し、市長は「周南市で育って東京で活躍している人、企業関係で周南で過ごした人などすべてが対象。会員を募ることも可能だし、今まで活動してきた団体もあり、すべてを含んだ周南市に関心を持っていただく会にしたい」と述べた。

[台湾との交流]

 長嶺議員は徳山出身の軍人、政治家の児玉源太郎が植民地時代、長く総督を務めるなど周南市と縁の深い台湾との交流促進も提案し、同市出身でドキュメンタリー映画「台湾萬歳」などを手掛けた映画監督、酒井充子さんを周南ふるさと大志にと推薦し、市長は「酒井さんの活躍は私にとっても誇らしいこと。直接、お話をしてみたい」と応じた。

[農業政策・長野山の夏イチゴ]

 福田吏江子議員は農業政策も取り上げて県の農業大学校があり、農業試験場が移転してくる防府市との連携や長野山の山頂で夏イチゴを栽培し、観光農業に取り組むことを提案した。市長は夏イチゴの導入に「冬季の風雪対策など栽培技術の確立が必要」と述べるなど前向きな姿勢を見せた。

【きょうの紙面】
(2)下松市の社会を明るくする運動に中学生も
(3)光市のYIC保育専門校が2021年閉校
(4)ライオンズクラブ合同事業でふたや義援金
(5)光市の中学生が環境末来塾で水素エネルギー

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