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周南市の自治会加入率は75.9%

【金曜記者レポート】
【周南】自治会加入率8割切る 減少傾向の中、向上する地域も

 地域の祭りの開催、市広報の配布、ごみステーションや防犯灯の維持管理など地域コミュニティーに大きな役割を果たす自治会。加入率は全国的に低下傾向にあり、周南地域でも4月1日時点で周南市は75.9%、光市は78.8%と8割を切っている。しかし、加入促進の取り組みによって加入率を上げている自治会もある。震災や豪雨など自然災害が相次ぐ中、地域での自主防災の必要性もクローズアップされ、地域のつながりが改めて注目される中、自治会加入促進の手法やメリットなどをまとめた。(安達亮介)

自治会で購入、管理しているごみ集積所=周南市内

自治会で購入、管理しているごみ集積所=周南市内


◇宅建協と加入促進協定
 自治会の加入率は周南市は2015年(4月1日現在)が77.7%、16年が77.5%、17年が75.9%▽光市は15年が80.2%、16年が79.5%、17年が78.8%と減少が続いている。下松市は調査していない。
 各市では転入者が手続きに市役所を訪れた際に自治会加入を呼びかけるチラシを渡すなどしている。
 周南市ではさらに県宅建協会周南支部、市自治会連合会、市の3者が「周南市における自治会への加入促進に関する協定書」を2015年に締結し、市内に転居する人に対して宅地建物取引業者が加入を働きかけるようにもなっている。

◇加入率100%近くの自治会も
 加入率の減少が叫ばれて久しいが、周南市の新堀自治会(鈴木孝夫会長)ではここ10年で未加入の約30世帯(企業含む)が自治会に入り、加入率は100%近くになっている。
 鈴木会長(61)は「加入者が増えない要因の一つは多くの自治会長が1年ごとに交代していること」と話す。1年かけて自治会の内情を把握したころに交代するため、加入促進の活動にまで手が回らないのだという。鈴木会長は2009年に務めたあと、12年から現在まで会長を続けている。
 未加入者にはアパート暮らしの人が多かったが、防犯灯の交換費用や電気代を自治会費から払っていることや、ごみステーションの設置、清掃を自治会員がしていることなどを説明すれば入ってくれる人は多く、また大家や不動産業者と交渉して家賃の中に自治会費を入れるようにもしたことで加入率が上がったという。

◇加入者への還元も
 加入率が上がったことで変わったこともある。月250円の自治会費(地域によって異なる)と、加入者数に応じた市広報配布にかかる助成金で自治会の収入が年間14万円ほど増え、これを使って地域のクリーン作戦の参加者にお茶とごみ袋も配れるようになった。
 さらに新たに夏祭り、クリスマス会を開くようにしてビンゴ大会の景品も用意できるようになって、交流する機会も充実させられた。
 自治会員の増加はクリーン作戦の参加者増加にもつながり、早く清掃が終わることや、班長など役員の候補者が増えたことで一人々々の負担が減ったこともメリットの1つという。
 自治会加入は災害時の安否確認のしやすさにもつながり、鈴木会長は「安心安全な地区を作るため、自治会には入っていただきたい。自治会長は1年目は大変だったが2年目からはそうでもなく、できれば2、3年はやってほしい」と話している。

 財政状態など各世帯の事情も異なる中、自治会加入は強制されるものではないが、犯罪などを防ぐ防犯灯の設置が続けられるなど加入者が増えることによる地域へのメリットは大きい。一人々々の助け合いの心が地域をよりよいものにしていくのだと改めて感じた。

下水と海水から水素製造

【周南(徳山)】アストムが技術協力、世界初の実用化実験

 下水処理水と海水の塩分の濃度差を利用して水素を製造する世界初の実用化に向けた実証実験が周南市鼓南の徳山東部浄化センターで始まり、17日、実験装置などが関係者や報道陣に公開された。事業実施者は山口大学と福岡県の正興電機製作所、日本下水道事業団で、㈱トクヤマの関連会社でイオン交換膜を製造しているアストムが技術協力している。
 県は周南コンビナートなどで多量の水素が生産されることから「水素先進県」として県や関係省庁の補助制度も使って水素関連の事業に力を入れている。この実証実験は国土交通省の3,000万円を上限とする委託事業に採択されている。

水素製造装置(右)と前処理装置

水素製造装置(右)と前処理装置

 イオン交換膜は食塩製造などに使われており、今回の水素を発生させる装置は、陽イオンだけが透過できる陽イオン交換膜、陰イオンだけが透過する陰イオン交換膜を交互に200枚ずつ並べている。ここに海水と淡水の下水処理水を流すことで電流を発生させ、その電力で水を電気分解して水素と酸素を作る。電力と水素、酸素の両方を同時に取り出すこともできる。
 今回の実験装置は最大でも毎分数ℓずつの下水処理水、海水を流す小規模なもので、発生する水素は1時間に1.3ℓほど。実験では少ない流量で効率よく発電、水素製造ができる条件などを調べる。実験棟にはこの装置と下水処理水の前処理装置が置かれている。

説明する比嘉教授

説明する比嘉教授

 この日は山口大学の比嘉充教授がシステムの仕組みやメリットを説明。理論的には同浄化センターの下水処理水の全量1日10,000㎥で年間では水素自動車に8,700回フル充てんに相当する水素が製造できる。
 太陽光、風力発電に比べて天候に左右されず夜間も休みなく稼働させられ、製造装置の敷地も少なくてすむことなどがメリットとしてあげられ、生活排水や工業排水、河川水も利用できるため臨海地であれば都市近郊にも設置できて安定した電源となる。規模を大きくして普及が進めば低コスト化も可能という。

自社開発製品でタイ進出へ

【光】兼子産業がフォークリフト製品で来年から海外市場開拓
 光市室積東ノ庄の梱包材製造販売、兼子産業(兼子雄輝社長)は来年をめどに自社開発のフォークリフト用品の販路を海外に拡大する。昨年夏からタイを拠点にした展開へ準備を進めており、兼子社長(35)は「タイに多い日系工場を軸に販路を広げ、自社開発製品の売上比率を高めたい」と意欲を見せている。

兼子社長

兼子社長

 同社は1951年に故兼子行正さんが室積で前身の兼子杭木店を創業。宇部興産や三井鉱山に炭坑向けの坑木を納入していた。64年に法人化して兼子産業に改称し、梱包材の製造販売に転換。92年に現会長の兼子義行さんが第2代社長になり、4月に義行さんの長男、雄輝さんが社長に就任した。

すべらんマット

すべらんマット

 従業員は26人。資本金は3,000万円で、年商は6億1,000万円。自社製品には6年前に開発したフォークリフトのアームから荷物の脱落を防ぐマグネット式の「すべらんマット」、荷物の水平を測る「水平チェッカー」、大型の電線ドラムをトラックから安全に荷降ろしできる「電線用荷卸しマット」などがある。

フォークリフトマーカー

フォークリフトマーカー

 さらに今月からはフォークリフトのアームをパレットにどこまで差し込んだかが目盛りでわかる「フォークリフトマーカー」の販売も始めた。これは積み上げたパレットに差し込むアームが浅すぎると荷物が脱落し、深すぎると降ろしにくくなるため、現場では自主的に目盛りをつけていることに着目したもので、より安全で効率的な作業を可能にしている。
 アームにマグネットで固定する形で、端から500、1,000、1,500㎜の目印を高硬度の樹脂で覆っているので表面が削れても目印は消えない。
 タイ進出は日系企業が多いことから。当面は「すべらんマット」を中心に展開する。このマットは厚さ8㎜で、マグネット部分2㎜、滑りにくくする樹脂部分6㎜。アームに磁石で簡単に着脱でき、装着後は、ずれにくく、年間2,000セットを出荷している人気商品。
 すべらんマットの売れ行きを見ながらフォークリフトマーカーの販売も検討し、軌道に乗ればベトナム、マレーシアなど周辺国への展開も検討する考え。
 兼子社長は「現場のちょっとした気づきや悩みを解決できないかと、製品化を進めてきた。これからも物流現場を支える商品を提供していきたい」と話している。
 同社の電話は0833-79-2000。

認知症行方不明者の早期発見へ

【光】ひかり見守りネット活動本格化、民間57団体加え174団体に
 認知症のために道がわからなくなり、行方不明になる高齢者の早期発見と保護を目指して光市内の174事業者が参加する“ひかり見守りネット”の協力機関認定証交付式が12日、あいぱーく光で開かれた。一昨年から準備を進めてきた活動が民間も加えた形で本格スタートした。

交付式に参加した人たち

交付式に参加した人たち

 同ネットは認知症の高齢者の情報を市に事前に登録することで、登録情報を活用した見守り活動で行方不明にならないようにしたり、行方不明になった時は協力機関に登録情報を配信して早期発見と保護を目指す。
 同ネットは一昨年11月に市や光署、光地区消防本部、市民生児童委員協議会など117団体が参加して始まり、1月には行方不明者発生時にメール配信と防災行政無線を活用した呼びかけをスタート。今回は在宅介護支援センター、介護サービス事業所、スーパー、交通機関、コンビニエンスストアなど民間事業者57団体が加わった。
 交付式では参加団体を代表して市民生児童委員協議会の池田芳晴会長に同ネット協力機関依頼証、新しく参加した団体を代表して大和タクシーの轟紀子社長に同協力機関登録認定証を市川市長が渡した。市長は「幅広い市民の温かい目で見守り活動を進めよう」とあいさつした。
 同ネットの登録相談など問い合わせは市高齢者支援課地域包括支援係内、市地域包括支援センター(0833-74-3002)へ。

商工会館移転、おもてなし向上

【徳山商議所】課題に5専門委
 周南市の徳山商工会議所(宮本治郎会頭)は13日、遠石会館で臨時議員総会を開き、商工会館移転検討委員会(委員長・渡辺慎二出光興産徳山事業所副所長)など5つの専門委員会の設置が報告された。
 この日の議題は新入会員9社の入会承認、来年度に向けた市への施策要望の2件。報告事項では異動などに伴う議員の職務を務める人の変更、会員増強運動の表彰などがあった。
 地域や商議所の課題に取り組む専門委員会の設置は8月の常議員会で決まった。商工会館移転検討委は栄町にある現在の商工会議所ビルは建設から49年経って老朽化が進んでいるため、移転に向けて具体策を策定する。
 このほか、新南陽商工会議所との連携委(委員長・原田康宏はつもみぢ社長)▽ホテル・コンベンション施設検討委(委員長・黒神直大遠石会館社長)▽おもてなし向上委(委員長・近間純栄周南自動車センター社長)▽部会編成検討委(委員長・堀信明周南マリコム会長)が活動を始めている。

牛の乳頭保護資材を開発

【㈱トクヤマ】乳房炎防止へ簡単シール式
 周南市に徳山製造所を持つ㈱トクヤマは乳牛の乳房炎の防止へ、扱いが簡単な乳頭に張り付けるシール式の保護資材「ティートナー」を農業・食品産業技術総合研究機構(本社・茨城県つくば市)と共同で開発した。11月1日から日本全薬工業から全国に販売される。
 同社によると乳量や乳質の低下の原因となる乳房炎の経済的損失は国内で年間800億円と言われ、その防止には市販の液体状の保護資材もあるが、前処理作業や付着後の乾燥に時間がかかり、数日で効果がなくなるなどの課題があった。

乳牛につけられたティートナー=㈱トクヤマ提供

乳牛につけられたティートナー=㈱トクヤマ提供

 今回開発したティートナーはウレタン系樹脂フィルム素材を使ったシール式の保護資材で、乳房炎の原因となる細菌の侵入を物理的に防ぐことができる。簡単に張り付けられ、従来の保護資材に比べて保護機能に優れ、最大2週間ほど使えるのが特長。
 国内での売り上げは数億円規模を見込んでいるが、乳牛の数は米国が日本の約10倍、欧州は約30倍いることから、将来的に海外展開もしていく予定。

11月3日・周南みなとまつり

【周南(徳山)】2階建てバスツアー、地酒横丁、徳山港クルーズも
 周南市の徳山港、JR徳山駅、みなみ銀座を会場にする第1回周南みなとまつり“ミナトのミーツ”が11月3日午前10時から開かれる。飲食ブースが並び、みなみ銀座では県内14蔵の日本酒を味わえる「地酒横丁」が出現、2階建てオープントップバスによるぐるっと周南バスツアー!!、徳山湾で親子体験フィッシング大会がある。

オープントップバス

オープントップバス

 徳山、新南陽商工会議所、徳山港振興会、県漁協などの実行委員会(原田康宏委員長)の主催、市の共催で、周南観光コンベンション協会が主管する。周南の玄関口の徳山港や徳山駅、周辺の商店街で開く新しい秋のイベントで、英語で出会いという意味の「ミーツ」を名前にした。

銀河

銀河

 2、3日には船で湾内をめぐる徳山湾ランチ&ディナークルーズ銀河もあり、参加者を募集している。
 地酒横丁は午後1時半から。1,500円で10杯の酒を味わえる。徳山駅の自由通路ではミニSL下松べんけい号の運行などがあり、駅からフェリーターミナルまでの市道は歩行者天国にしてビアガーデンや飲食ブース、ターミナル南側の広場にもパン、菓子、雑貨などのブースが並ぶ。この日は午後6時まで灯台の一般公開もある。
 バスツアーは午前11時から午後6時まで徳山港発着で6回運行する。所要時間は50分で、周南大橋などを訪れ、夫婦漫才の山口ふく太郎・ふく子も同行して盛り上げる。各便42人で、中学生以上1,000円、4歳から小学生までは500円。3歳以下は安全上、乗車できない。
 親子フィッシング大会は2時間半の船釣りで、徳山港を午前9時半と、午後1時半に出港する。定員は各回30人。中学生以上3,000円、小学3年生以上2,000円。2年生以下は参加できない。
 先着順で、バスツアー、フィッシング大会とも申し込み、問い合わせは周南観光コンベンション協会(0834-33-8424)へ。締め切りは24日。
 クルーズはクルージングシップ銀河(602トン)を使用。2日は2便で午前11時からランチクルーズ(大人6,000円、小学生3,500円、幼児2,000円)と午後6時15分から工場夜景ディナークルーズ(大人16,000円、小学生7,000円、幼児4,500円)がある、所要時間は2時間。
 3日は午前11時から独身男女の辻コンクルージング(男性13,000円、女性7,000円)、午後2時半からちょい乗り体験クルーズ(大人1,500円、小学生800円、幼児無料)、6時から工場夜景ディナークルーズ(スタンダードディナー大人13,000円、小学生6,000円、幼児4,000円▽メモリアルディナー大人16,000円、小学生7,000円、幼児4,500円)がある。ちょい乗りクルーズ以外は食事付き。
 クルーズの申し込み、問い合わせはJTB中国四国徳山支店(22-0808)へ。

オープンイベント大盛況

【周南市】ボートレース徳山に新中央スタンド
 周南市のボートレース徳山の新中央スタンドが9日、オープンし、先着1,000人に紅白まんじゅうや場内利用券などの記念品が配られ、キンタロー。、AMEMIYAのお笑いLIVEなどのイベントもあって、開場前に1,000人が並び、新施設で早速、舟券を買う人もいた。

ステージがあるラウンジ

ステージがあるラウンジ

 新スタンドは一部6階建てで、舟券の投票所のほか1階にステージもあるラウンジやウッドデッキ、キッズルーム、2階に観覧席やカフェ、3階に特別観覧施設ROKUがある。建物の外側にも売店や食堂があり、芝生の広場が広がっている。

テープカットする市長ら

テープカットする市長ら

 オープンに先立ってラウンジで200人が参加して記念式典が開かれ、木村市長は「愛され、親しまれ、訪れていただける、わくわくどきどきのレース場です」と紹介。中国運輸局の吉田正彦次長も祝辞を述べた。
 続いて日本財団から市社会福祉協議会へ防災機材が贈られ、同財団の前田晃専務理事が市社協の佐原昌弘会長に目録を手渡した。
 機材はテント8張り、LED(発光ダイオード)バルーン灯光器8台、移動式炊飯器3台、可搬型外部給電器2台、デジタル簡易無線機20台、発電機、車椅子対応型トイレなど。山田専務は新スタンドを防災、避難の拠点にも使ってほしいと述べた。
 そのあとスタンドの前で市長らがテープカットしてオープン。餅まきもして祝った。この日は場外発売だけでレースはなかったが、5,960人が入場した。10日から13日までオープン記念競走が開かれている。

茂呂居さんが漁師に

【光】3年間の研修修了、父親に続いて1人立ち
 光市が国、県、県漁協と取り組んでいる長期漁業研修の修了式が6日、市役所で開かれ、3年間の研修を終えた光井の茂呂居悠成さん(19)が新たに漁師の仲間入りをした。

左から茂呂居悠成さん、市川秀次さん、茂呂居諭さん

左から茂呂居悠成さん、市川秀次さん、茂呂居諭さん

 この制度は漁業就業者の確保、育成を目指すもの。茂呂居さんは埼玉県出身だが、小学生のころから漁師にあこがれ、これを知った父の諭さん(39)がまず漁師を目指して2011年に光市に家族で移住、2年間の研修を経て現在は戸仲漁港を拠点に漁師をしている。
 悠成さんは県漁協光支店運営委員長の市川秀次さん(63)を師匠に3年間研修し、今回、「海成丸」と名付けた漁船を手に入れ、11月から底引き網漁で一人立ちする。
 この日は市川市長に続いて市川秀次さんが「事故に遭わないようゆっくり、落ち着いて作業し、お父さんに追いつき、追い越してほしい」と激励。悠成さんは「少しでも早く一人前になって先輩の漁師に追いつきたい」と決意を述べた。
 諭さんも修了式に出席し「これからはライバル。追い越されないようにしたい」と笑顔を見せていた。

敬老祝い金・周南3市に特徴

【金曜記者レポート】下松市は75歳以上全員に 対象者、負担額は右肩上がり

 9月18日の“敬老の日”に前後して周南3市では敬老祝い金(周南市は長寿祝い金)が高齢者に配られた。配布の対象や金額は3市それぞれだが、3市ともほとんどの対象者に民生委員が直接手渡して安否や健康状態を確認する機会にもなっている。内容を比較してみた。(山上達也)

民生委員から敬老祝い金を受け取る中村さん=下松市桜町

民生委員から敬老祝い金を受け取る中村さん=下松市桜町

【下松市】75歳全員に一律5,000円
 下松市は75歳以上の市民全員に毎年1人5,000円を現金で支給している。2000年4月に初当選した井川成正前市長が「今の日本を築き上げた高齢者は市民みんなの宝物。感謝の気持ちを市を挙げて表したい」と選挙公約を実行する形で同年9月から導入した。
 対象者は年々増えて今年度は全人口の約15%の8,625人に支給した。支給総額は4,300万円を超える。
 配布方法は民生委員が受け持ちの区域の対象者を一軒々々訪問して現金の入った封筒を本人に渡し、受領印をもらう。そこでのやり取りで安否や健康状態を把握して民生委員活動に生かしている。老人ホームや病院など施設の入所者には市職員が届ける。
 桜町の一部を担当する民生委員の中村一男さん(69)は91人を担当。受けとった桜町2丁目の中村菊代さん(91)は「毎年このお金で服を買い替えています。どんな服を買うか、楽しみです」と話す。中村一男さんも「接点の薄い人でもこの制度があるから最低でも年1回はお目にかかれる。届ける件数の多さは苦になりません」と話す。
 県内では70歳代以上の全員に毎年支給しているのは下松市と和木町だけになっているが、小林樹代史市健康福祉部長は「感謝されており、縮小や廃止は考えていない」と現在の形で続ける考えを示している。

光市の商品券とのし袋

光市の商品券とのし袋

【光市】市内共通商品券で節目支給
 光市と周南市は節目支給。光市は88歳に1万円、99歳に2万円、100歳以上は3万円を敬老祝い金用に市が発行する市内約130店で使える共通商品券で配布している。今年度の支給総額は520万円。
 商品券を入れるのし袋は結婚式で使うような豪華なもので、上書きは一筆々々すべて毛筆による手書き。さらに100歳以上の人には市社会福祉協議会と県共同募金会市委員会からのイオン商品券5,000円も添えている。
 配布は民生委員が受け持ちの地域を回り、安否や健康状態を確認するのは下松市と同じ。市高齢者支援課の藤岡信高齢福祉係長は「右肩上がりで対象者は増加しているが、高齢者に感謝の気持ちを込めて制度を続けたい」と話す。

周南市長名入りの祝賀メッセージ

周南市長名入りの祝賀メッセージ

【周南市】市長名の祝賀メッセージ添えて
 周南市も88歳、99歳、100歳以上に支給し、いずれも1万円を現金で支給している。総額は980万円。
 昨年まで88歳と99歳にはフォトフレームを記念品として添えていたが、今年度から100歳以上を含む全員に木村市長名の祝賀メッセージを添えて配っている。配布はやはり民生委員が受け持ち区域の対象者に届けている。
 周南市が発足した2003年から05年までは下松市と同じ75歳以上の市民全員に5,000円を支給していたが、以後は現在の形になった。
 さらに縮小を求める声は市議会にもなく、市高齢者支援課の神本佳代高齢者支援担当係長は「受け取った高齢者からお礼のはがきをいただくことも多い。できるだけ長く続けられるように努めたい」と話している。

周南3市の敬老祝い金の支給状況(9月1日現在)=本社調べ

周南3市の敬老祝い金の支給状況(9月1日現在)=本社調べ


 少子高齢化が進み、所得の再配分が現役世代に比べて高齢者世代に手厚いとして高齢者への医療や介護など社会保障制度を見直す流れにあるが、周南3市では高齢者の長寿を祝う制度は、これからも続けられそうだ。