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団員の減少・高齢化進む

【金曜記者レポート】
周南3市は定員確保、消防団・将来へ向け対策も

 東日本大震災や毎年の豪雨災害などでも活躍が報じられる消防団。団員は全国で約86万人、県内は昨年4月末現在で13,312人(うち女性団員494人)。周南3市では現在1,884人が活動している。団員の高齢化と減少が全国的に課題となる中、周南市は約86%、下松、光市はほぼ定員通りの団員を確保している。しかし将来に向けては人口が減少する地域を中心に不安もあり、対策が求められそうだ。(延安弘行)

県操法大会へ向けて訓練に励む団員

県操法大会へ向けて訓練に励む団員


仕事しながら災害時に出動
 消防団は消防組織法に基づいて市町村に設置されている消防機関。団員は通常、自営業や会社員などそれぞれの仕事をしながら地域で発生する火災や災害時に出動し、訓練や防災活動に取り組んでいる。
 災害時以外は7月の操法競技大会、年末年始の夜警、1月の消防出初め式、地域のイベントでの警備や毎月1回の機材の点検などがあり、通常は年に10日ほど出勤する。
 報酬もあり、周南市の場合で年額34,500円。このほか1回の出動に6,700円の手当と一定期間以上勤めた団員には退職報奨金もある。定年は団員が60歳、幹部が65歳。
 県の防災年報によると、1980年は団員15,994人(女性4人)だったが、95年には14,767人(209人)、2010年には13,639人(385人)と減り続けている。平均年齢も80年は41歳だったが、昨年4月では46.2歳になっている。
 一方、この間、消防職員は1980年の1,340人から1,941人と増加しているが、消防団員の7分の1。広い地域が同時に被害を受ける豪雨災害や地震などで地域の実情を熟知する団員が果たす役割は限りなく大きい。

光市は市職員が1割以上
 周南市消防団(神本康雅団長)は周南市の誕生に伴って発足。18の分団があり、定員は1,184人だが、団員の実数は1,017人(14人)。地域間の差が大きく、充足率が90%を超える分団もある一方、大津島の第15分団は定員46に対して28人と定員の6割。そのほかにも7割前後の分団がいくつかある。
 このため今年4月には、独立した分団だった大向を鹿野下と一緒にして第8分団にし、一方で団員の定数が53人、実数48人と規模の大きい須々万を分団に格上げして第6分団とした。
 光市消防団(小西輝保分団長)は12分団で530人の定員に対して現在は522人(19人)。5年前から消防団のホームページを開設してPRに生かしている。
 同市の特徴は市職員など公務員が多いこと。4月時点で517人だった団員のうち市職員が61人、県職員が2人の計63人と1割以上を占めている。公務員の入団は国も促進しているが、下松市では11人にとどまる。周南市は42人の公務員が入団している。
 下松市は光市とほぼ同規模の人口だが、消防団(村田丈生団長)の定数は9分団で、定数350人。実数345人(18人)でほぼ定数を確保。女性は全員が女性分団に所属している。各分団の幹部が新入団員の勧誘にあたり、団員確保の広報活動は特にしていない。

「地元に貢献が魅力」
 16日には山口市で県消防操法大会が開かれる。周南市消防団からは7月16日にあった市操法大会のポンプ車操法の部で優勝した徳山地区の市街地を管轄する第11分団、小型ポンプの部で優勝した加見・富岡の第14分団が出場する。
 大会は決められた操作をどれだけ短時間でできるかを競い、8月21日から津田恒実メモリアルスタジアム前で合同練習を始め、大会まで週に4回は夜、この場所でポンプの操作や放水などの訓練を続ける。
 この訓練に参加する第14分団の有井純一郎さん(32)は会社員で、団員になって3年目。市の大会前から訓練を続けてきたが「1秒伸びるごとに練習の成果が出ていると感じ、楽しくやらせてもらっている」と張り切り、消防団について「有事の時、地元に貢献できるのが一番の魅力」と話す。
 小型ポンプは県大会で優勝すると全国大会に出場でき、訓練にも力が入る。
 見守る神本団長は消防団に入って30年。副団長を4年間務めて4月から団長に就いた。訓練を見守りながら「この数年、団員一人々々の心構えがしっかりしてレベルアップしてきた。先輩が積み重ねてきた気持ちを伝えていきたい」と話す。
 都市部から過疎地まで多様な地域がある中での団員の確保には「今からが大変」と話し、地域の人口など実態に合わせた組織、団員定数の見直しだけでなく、大学生に団員になってもらうことや、定年で退団したあとも“予備役”として団員を補助してもらうことなども課題とし「分団をバックアップしていきたい」という。
 地域のために何かしたいという人は今も少なくない。一方、消防団の活動も火災や災害現場にとどまらず、日常的な防災活動、イベント開催の支援など多彩。災害時だけでなく地域づくりの核としての役割は大きい。
 定員数に柔軟性を持たせて学生や女性団員を増やし、フェイスブックといったSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)の利用など、市民への情報発信の多様化も進めてほしい。

一般会計に1億7,000万円繰り出し

【周南市】ボートレース徳山・6年連続黒字に
 周南市のモーターボート競走事業の2016年度決算は当期純利益が前年度より2,762万2,245円減ったものの16億7,861万4,155円で6年連続の黒字となり、利益から前年度と同額で合併後では最高額となる1億7,000万円を市の一般会計へ繰り出す見通しとなった。9月5日開会の9月定例議会に決算認定の議案が提出される。

ボートレース徳山

ボートレース徳山

 ボートレース徳山は長く業績が低迷していたが、2011年2月に始めたモーニングレースなどで上向き、11年度以降は毎年一般会計へ利益の一部を繰り出している。
 16年度はレースを192日開催し、総売上は前年度比13.7%増の382億1,801万5,000円。発売形態別で外向発売所を含む本場は8.1%減だったが、場外が3%増、電話投票が11%増、協力他場が24.8%増。特に力を入れてきた電話投票と場間場外の売上増加が全体を押し上げた。
 受託事業は総売上が74億3,528万円で0.5%減。これは新中央スタンドの整備などで約2週間、本場と外向発売所、オラレ徳山を休催したことが要因。
 当年度未処分利益剰余金は18億4,850万6,323円で、一般会計への繰り出しのほかは減債積立金へ14億9,861万4,155円、利益積立金へ1,000万円を積み立て、資本金に1億6,989万2,168円を組み入れるとしている。
 市競艇事業局は今後、10月にオープンさせる新中央スタンドを積極的に活用したイベントなどで新規ファン獲得に向けた取り組みを進め、来年6月のSG競走「グランドチャンピオン」で認知度の向上を図り、知名度がアップしてきたモーニングレースを中心に営業活動も強化する。また瀬戸内5場との連携を図ってファンの固定化に努めるとしている。

聴覚障害者の医療受診

【周南(徳山)】バリアフリーへシンポジウム 当事者と医師が意見交換
 県中途失聴・難聴者協会(信木章会長)の呼びかけで「聴覚障害者の医療受診におけるバリアフリーにむけて」と題したシンポジウムが24日、周南市東山町の徳山医師会病院で66人が参加して開かれ、聴覚障害者や要約筆記者、医師をパネリストに、難聴者が医療機関を受診する際の不安とその解消策などで意見を出し合った。

発言する坂本さん(左)

発言する坂本さん(左)

 このシンポジウムは昨年、山口市で開かれたのに続いて2回目。最初に山口市の耳鼻咽喉科かめやまクリニックの金谷浩一郎院長が「難聴者対策と問題点」と題し、聴覚障害者にも生まれつき音が聞こえない人や、中途失聴者などさまざまなタイプがあり、難聴のていども多様で、大きな声で話してもらっても逆に聞き取りにくい場合もあることを紹介した。
 パネリストは同協会の副会長で難聴者の玖村和久さん、理事の重村智子さん、要約筆記者の河本紀美子さん、今回の同病院でのシンポジウム開催にも尽力した周南市の坂本耳鼻咽喉科の坂本邦彦院長の4人。
 玖村さんは口の動きで何を言っているのか知るため、医師がマスクをしていたり、パソコンの画面などを見て患者の方に顔を向けていない時は、何を言っているのか、わかりにくいことや、看護師が大きな声で話してくれるが、かえって聞き取りにくいなど、体験から話した。また個人病院では受け付けから支払いまで窓口が1つなので困ることが少なく「ちょっとした配慮があれば難聴者のよりどころになれる」と話した。
 重村さんもゆっくり、はっきり、口を開いて話してほしいと述べ、手話ができる医師と出会った時のうれしさなども話し「お大事にの一声だけでも手話で話せば、この先もこの先生に見てほしいと思うのでは」と述べた。
 河本さんは要約筆記で医師が言っていることを患者に伝えるが、病名などはメモしてもらえば正確に伝えられることや、要約筆記者でなく難聴者を見て話してほしいと訴えた。
 坂本さんはカルテの表紙に筆談が必要かを書き込むことや、検査方法の指示ではイラストの利用、病気の解説は本の文書を示し、後日、自分で文書にして患者に渡す場合もあることなどを紹介した。
 そのほか、大きな病院では受付、診療、支払いとそれぞれの部署で難聴者であることを説明しなければならなかったり、診断の順番が来て名前を呼ばれたが聞こえず、長時間待たされた場合もあったことが報告された。難聴の自覚がなく、補聴器を使っていない人も多いという指摘もあった。

耳マーク

耳マーク

 対策では医療関係者が難聴のていど、聞こえ方はさまざまであることを理解するため、研修の場を設けることや、聴覚障害者のシンボルマークの「耳マーク」を活用して難聴者であることを示したり、補聴器を使用する場合に音を聞き分けるリハビリテーションの必要性など幅広い意見が出された。

真夏の海を51艇彩る

CPC1(中電プラント)が4連覇 下松・笠戸島イカダまつりに3,000人
 下松市の夏の一大イベント、笠戸島イカダまつり・第28回笠戸島マリンイカダレース大会(新周南新聞社など後援)が27日、笠戸島はなぐり海水浴場で開かれ、約320人が手づくりいかだ51艇で笠戸湾を快走した。

一斉にスタートするイカダ

一斉にスタートするイカダ

 下松商工会議所青年部などの実行委員会(中山貴裕委員長)の主催。この日は快晴で波も穏やか。開会式では兵庫ボルトの「ゼロ災丸」の西村尚哉さん(19)が選手宣誓した。
 レースの前には海に浮かべたペットボトルを奪うビーチフラッグ大会や、海上に浮かべた長さ約20メートルのござの上を走るレースもあり、ビーチフラッグ大会は大人の部が下松小教諭の長岡侑子さん(29)、子どもの部は周南市富田西小2年の川村涼真君(7)が優勝。海上ござレースは宇部工高3年の小林海斗君(18)が優勝した。

選手宣誓する西村さん

選手宣誓する西村さん

 イカダレースは大城岬までの往復1.5キロで速さを競うもので、浅本正孝市議会議長の号砲で2回に分けてスタート。未開の地の原住民をイメージさせるコスプレで乗船した光丘高卒業生4人の下松市の「光丘ファイヤー」や、イカダの上でそうめん流しやかき氷を作って味わいながらゆっくり進む光市の「チームみたらい湾」、イカダの周囲をモールで美しく装飾したJA周南の「いぇーい!JAスティス!」などユニークなイカダがたくさん。出走直後にぶつかりあったり転覆するイカダもあったが、棄権はなかった。
 優勝は柳井市の中電プラントの「CPC1」が15分7秒で4連覇を果たした。川西智士主将(21)は「心一つに漕いだ成果。来年は5連覇を狙いたい」ときっぱり。イカダの出来栄えのデザイン部門では発泡樹脂で制作したペンギン16匹をイカダに固定して涼しさを演出した「東陽二丁目自治会」が3連覇し、山下正徳主将(69)は「少しは涼しさが提供できたかも」と楽しそう。

マイクの号令でこぐ参加者

マイクの号令でこぐ参加者

 運営には130人のスタッフが活躍。下松高放送部の幡歩早希部長ら8人も映像撮影に活躍した。このほかの上位入賞次の通り。(敬称略=個人名は個人チームの代表者)
 [レース]②HIKラフティング部(日立交通テクノロジー)③山九&CBS(中国ビジネスサービス)④ぐっとずっと。エネルギア(中国電力下松発電所)⑤CPC2(中電プラント)⑥三代目Vi―tech Boyz(ヴィーテック)⑦新笠戸ドック⑧山技(山陽技研工業)⑨米川ウルトラ十兄弟(原田航平)⑩ありのままの登山部(柳村勇気)
 [デザイン]②小工THEブーン(小野田工高定時制)③チームみたらい湾(環境美化ボランティア団体)④光丘ファイヤー(小田祥平)⑤瞳120%(下松工高定時制)⑥NBO倶楽部(岸信夫後援会)⑦おやじジャパン(下松おやじの会)⑧チーム飲み会LOVE(高島正充)⑨ORE部⑩ウッホウッホ徳山海保(徳山海上保安部)

「周南、下松の新しい歴史を」

周南JC創立15周年式典盛大に 橋下徹講演会に1,000人
 周南、下松市で活動する周南青年会議所(周南JC=中川智加良理事長、84人)の創立15周年記念式典が26日、周南市文化会館大ホールで開かれた。式典のあとは記念事業の橋下徹前大阪市長の講演会「キミの未来はキミの手の中に」があり、約1,000人が耳を傾けた。

あいさつする中川理事長

あいさつする中川理事長

 周南JCは創立46年だった旧徳山JCと37年の旧下松JCが2002年8月に合併して発足。式典は実行委員会(西原健寛委員長)が主管し、日本JCの中国地区協議会や山口ブロックの役員、県内の11JCの会員、周南JCや旧徳山、旧下松JCのOB、来賓など計約200人が出席した。
 中川理事長は「両JCの歴史の上に我々の活動があることを理解し、両地域のさまざまな社会問題をしっかり見つめ、その解決にまい進することで新しい歴史をつむぎたい」とあいさつ。来賓の木村周南市長、国井下松市長が祝辞を述べた。

表彰された歴代理事長

表彰された歴代理事長

 続いて第10代理事長の金岡泰成さん、11代の原田栄造さん、12代の続木秀昌さん、13代の高橋裕和さん、14代の岩崎真之介さんに中川理事長が感謝状を贈り、5人を代表して金岡さんが「周南地域が広域的に調和する活動に期待したい」と謝辞を述べた。
 記念事業の「未来への架け橋プロジェクト」として4月2日に毛利町一帯で開いたSAKURAアーチフェスタを藤本和哉地域資源開発委員長が、9月16日に下松市の下松スポーツ公園で開く「星降るまちくだまつ~まち・ひと・しごと」を冨永佳宏まちづくり委員長が発表した。

ベトナムの医療、福祉向上に貢献

【金曜記者レポート】IMAYA・徳山東R.C.奨学金や自転車、車椅子贈る ベトナムへ16人のスタディツアー
 下松市のNPO法人国際ボランティアIMAYA(岩本功理事長、28人)と徳山東ロータリークラブ(弘中善昭会長、52人)は19日から22日まで合同のスタディツアーとしてベトナムを訪れた。IMAYAの岩本会長ら5人、徳山東RCの弘中会長ら11人の計16人が参加してベトナム戦争で米軍が散布した枯れ葉剤の後遺症や地雷で足を失った障害者への車椅子や医学生らに奨学金、小中学生に自転車などを贈り、各地で交流した。同行したツアーの様子を伝える。(山上達也)

 IMAYAは岩本理事長が旧下松記念病院の院長だった1994年、同院でベトナム人医師が研修したのをきっかけに結成したNGO(非政府組織)が前身で今年3月にNPO法人になった。ベトナムへのツアーは2003年から毎年実施して12回目。毎回徳山東RCをはじめ多くの団体からの寄付で現地の車椅子を届け、今回で計337台になった。
 ベトナムから医師や看護師も日本に招待し、13年には徳山東RCの支援で、首都ハノイの国立E病院の看護師5人が下松を訪れ、周南記念病院で研修した。
 今回のツアーは長年の縁のある徳山東RCが創立50周年記念事業として一緒に訪れることになった。

ツアーの参加者=解団式で

ツアーの参加者=解団式で


5年前の下松研修の看護師と再会
 一行は19日、福岡から空路ハノイ・ノイバイ国際空港に到着。空港内で5年前に下松で研修した看護師5人と、23年前に旧下松記念病院で研修しIMAYA設立のきっかけになったグエン・ティエ・ビン医師らと再会。
 看護師は「ベトナムでは看護師の地位が低く勤務表もなかった。下松で勤務表の組み方や活用法を学んだ」「内視鏡検査の技術が学べた」と支援に感謝した。

徳山東RCが贈った通学用自転車に喜ぶ子どもと弘中会長(左)

徳山東RCが贈った通学用自転車に喜ぶ子どもと弘中会長(左)


フエで医学生に 奨学金、小中生に自転車
 翌20日は中部のフエで朝から国立フエ医科薬科大学へ。政府奨学金を受けている小中学生50人に徳山東RCから通学用自転車、IMAYAから医学生と薬学生20人に奨学金、障害者5人に特殊車椅子を贈った。
 学内の先天性障害児相談センター(OGCDC)では下松市の藤井写真館やアイリス補聴器センター提供の補聴器や、周南記念病院看護部提供の聴診器、救急蘇生用パック、デジタル血圧計を届けた。OGCDC所長で遺伝子学部長のグェン・ベト・ニャン医師らと今後の交流を誓い合った。ツアーはこの日夕方に解団した。

車椅子が贈られたクェソン郡の人たち

車椅子が贈られたクェソン郡の人たち


クァンナム省では25人に車椅子
 21日はIMAYA単独でラオス国境近くのクァンナム省クェソン郡に向かい、重度の障害者25人に車椅子を贈った。ここはベトナム戦争の激戦地で、地雷で足を失ったり、枯れ葉剤の遺伝に苦しむ人が多い。
 同郡赤十字庁舎で開かれた式典には25人全員が出席。行政機関の同郡人民委員会のグェン・バン・タン副主席が「郡の全人民を代表して感謝します」と述べた。
 車椅子を受け取った2つの家庭も訪れ、右足を地雷で失ったグェン・クァン・フォさん(52)は、「空気入りのタイヤの車椅子なんて夢のようだ。これで外出できる。今後の人生を楽しみたい」と涙を浮かべて感謝した。
 このほかの参加者次の通り。
 中林恵次、山田正敏、萩原哲也、神田忠二郎、森田義男、川元正、加茂孝、平田吉勝、風井啓二、中野淳(徳山東RC)矢野博、岩本典子、尾木正、山上達也(IMAYA)

「駅前図書館」掲示は変更せず

【周南市議会】説明、謝罪求める決議
 周南市の中心市街地活性化対策特別委員会(福田文治委員長)が22日開かれ、建設中の新徳山駅ビル外壁に掲示する施設名が「周南市立駅前図書館」となって議会への報告なしに“徳山”が削られていた問題で、木村市長が委員会に出席して陳謝した上で、変更はしない考えを説明した。同委員会はこの名称決定の経緯について説明責任を果たし、謝罪を求める決議を全会一致で可決した。

南側から見た「周南市立駅前図書館」の掲示

南側から見た「周南市立駅前図書館」の掲示

 この名称は市によると3月に決定していたが、8月10日の同特別委で初めて報告され、正式名称が「周南市徳山駅前賑わい交流施設」の中の「周南市立徳山駅前図書館」となっていることなどから再考を求める決議が可決されていた。
 この日は市から「周南市」を広く全国に発信し、コンパクトで覚えやすくするために〝徳山〟を削ったことなど経緯や、新たに“徳山”をつけて製作、取り付ける場合は約3,000万円の経費が必要で来年2月までの工期が4カ月遅れることも説明され、変更はしない考えが示された。

話し合う議員たち

話し合う議員たち

 これを受けて特別委では再考を求める決議を取り下げた上で「よりよい施設となるよう議論を重ねながら建設を進めてきた経緯がある中、掲げる名称が市民、議会不在の中で決定されたことは極めて遺憾。市民、議会に対し、名称決定の経緯などを改めて十分に説明するとともに、責任を明確にし、謝罪することを求める」などとする決議をし、委員会提出議案として本会議でも提案することを決めた。
 外壁の掲示は新幹線口の南側は7月末までに取り付けられており、在来線口の北側も9月中旬までに設置する予定。

「ニュートラルな立場で」

【この人に聞く】社民党で初の議長に
周南市議会議長 小林 雄二さん(65)

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 6月22日に周南市議会の議長に選出された。社民党に籍を置く議員の議長就任は同市議会では初めて。同市では市庁舎や徳山駅ビルの建て替え、防災行政無線整備工事など一大事業が進んでいる。行政と一体となって地域づくりを推進する議会のまとめ役として重要な役割を担うことになる新議長に、今後の抱負などを聞いた。(聞き手・安達亮介)

 ――就任おめでとうございます。初の議長ですね。
 小林
 26年の議員経験や議会運営委員長を長く務めたことなどもあり、やりたいと手をあげました。就任と同時に、13市で順番に務める県市議会議長会の会長にもなっています。
 ――議会を円滑に進行するための議会運営委員会の委員長は10年ほど務めていますね。
 小林
 2003年の合併当初は企画総務委員長を務めて(2市2町で異なっていた)議員報酬やボートレースの赤字などについて、議場を埋める人の中で報告しました。その経験もあってか議運の委員長となり、ほぼ毎年任されてきました。
 ――社民党員の議長は珍しいですが、思うところはありますか。
 小林
 私の(党としての)大先輩に総理大臣になった村山富市さん、衆議院議長になった土井たか子さんがいますので、そんなに抵抗はありません。地方議会では党議拘束も特になく、社民党だから、というのは頭に全くなく、ニュートラル(中立)な立場でやっていくのが大前提です。しかし、4、5年前から就いている社民党県連の副代表は議長との両立が困難だと思い、任を自粛したいと県連に申し入れました。県連からもこれを尊重して「期間中は任を解く」と言われています。
 ――1991年が初当選ですが、なぜ議員になろうと思ったのですか。
 小林
 東ソーの動力課で三交代勤務をしながら労組の活動もやっていたんですが、1989年の(社会党が自民党に勝利した)参議院選で土井さんが言った「山が動いた」がきっかけです。政治で世の中を変えることができるということに感動し、頑張ってみようと思いました。
 ――議長になって、いかがですか。
 小林
 まず息子や友人がおめでとうと言ってくれてうれしかったですね。仕事的には、いろいろなイベントに出向くなど今まで接触したことがない人と会う機会が増えて感化されています。
 ――議長としての抱負を聞かせてください。
 小林
 市議会を代表するという緊張感を保ち、対外的にも恥ずかしくない、他市に負けない議会としていきたい。そういう意味でもニュートラルな立場でやっていきます。

プロフィール
 富岡小、菊川中、南陽工高機械科卒。1970年に東洋曹達(現東ソー)に入社し、91年に徳山市議会議員に初当選して現在7期目。合併後は企画総務委員長を2年、副議長を1年、議会運営委員長も計10年経験した。
 子どものころ、半身不随となった父や家族を助けて周南市の「およね賞」を受賞したこともある。現在は地区コミュニティの住みよい菊川をつくる会会長、地区福祉員協議会会長も務めている。
 趣味は読書で、内田康夫などの小説を愛読。一女二男の子どもはそれぞれ独立し、下上で妻と母親と3人暮らし。

子どもたちがプログラミング

【Coder Dojo光】課題見つけて挑戦
 光市浅江のホンダカーズ光東光店内にあるN LABO(Nラボ)でパソコンを使った子どもたちのプログラミングクラブ、Coder Dojo(コーダー道場)光が上島田のステラリンク社長の石川博之さん(33)の呼びかけで8月から活動を始めた。20日に開かれた2回目では小学1年から高校生まで10人が支援する大人と一緒にゲームなどのプログラミングを楽しんだ。

パソコンを操作する子ども

パソコンを操作する子ども

 コーダー道場は「自ら考え、学ぶ」ことをコンセプトに2011年にアイルランドで始まり、翌年、日本でも開設されて、現在は70カ国1,200カ所に広がっている。日本だけでも90カ所を超えているが、これまで県内にはなく、光が最初の道場。
 コーダー道場の名称を使用するにはアイルランドの財団の認証が必要で「憲章」に従って活動する。参加料は無料。支援する大人もボランティアで報酬はない。対象は7歳から17歳まで。
 子どもはNinja(ニンジャ)、支援する大人はMentor(メンター)、各道場の運営者はChampion(チャンピオン)と呼ばれ、光は石川さんが運営している。
 5日に開いた1回目は参加者が4人だったが、続けて参加した子どももいて20日は倍増。メンターも5人が集まった。コーダー道場の簡単な説明のあとは持ってきたパソコンを使って早速、それぞれ自分で課題を見つけてプログラミングに挑戦。メンターが課題の見つけ方や技術面でも助言するが、子どもたちが自主的に活動し、大人が課題を与えることはない。最後にこの日の成果を発表しあった。

説明する石川さん(右)

説明する石川さん(右)

 石川さんは説明の中で自由にプログラミングを学習、参加することを求めて「プログラミングは“道具”。失敗も貴重な経験になります」と呼びかけていた。
 9月からは毎月1回開く計画で、参加者は「コーダー道場光」のホームページやフェイスブック、ツイッターで募集する。

セクハラ、地方創生

【光市民ホール】県市議研修会に285人
県市議会議長会(会長・小林雄二周南市議会議長)の第18回県市議会議員研修会が17日、光市民ホール大ホールで開かれ、13市の計312人のうち九割の285議員が出席して地方創生戦略やハラスメント問題を学んだ。

あいさつする小林会長

あいさつする小林会長

今回は光市議会(中村賢道議長)の引き受けで、開会式では小林会長や開催地の中村議長、来賓の市川市長があいさつ。午前中は産業カウンセラーの野田雅士さんが「ハラスメント問題への対応」、午後は元総務大臣の片山善博早稲田大学公共経営大学院教授が「地方創生戦略の検証と議会の役割」と題して講演した。

セクハラ問題の講演

セクハラ問題の講演

「ハラスメント問題への対応」は3月下旬に光市議会の岸本隆雄議員が酒席で女性職員にセクシャルハラスメントを疑われる行為をして問題となったことからこの研修会にセクハラ、パワハラの講演を組み合わせた。
野田さんはセクハラを「例え1回でも相手の環境を悪化させ、やる気や注意力、人生をも奪いかねない」と定義。ゆっくり息をするなどストレスの解消、怒りをぶちまける時は自分を主語にしてみる、対象の相手としっかり向き合う自分をイメージするなどセクハラをしない方法を挙げた。
さらに「人が痛めつけられる姿を見るのは加害者、被害者、周囲の人々全員にとってストレスとなり、ストレスが新たなハラスメントを生む」と説いて、悪循環を断ち切る大切さを指摘した。
中村議長は取材に「この研修会を機にもう一度、全議員が原点に返って質の向上を目指したい」と話した。セクハラ問題から自粛している酒席は九月の会派代表者会議で今後も継続していくかを話し合う。