一言進言

上から目線の行政にがっかり

~観光案内所はどこに設置するのか?~

観光案内所は、旧徳山駅ビルの1階にあるのはごく自然で、当たり前の光景だった。駅ビル建て替えと周南観光コンベンション協会が発足する時期が重なり、みなみ銀座に特産品売り場の「まちのポート」と併設で場所が変わった。あくまで仕方なく場所を選んだもので、当初から駅ビル内と思っていた。徳山駅は全ての交通の結節点で、下松市、光市、ともすれば防府市、柳井市までの市民が利用している。逆に他県からの来訪者もほとんどが徳山駅を利用している。だから、南北自由通路か、駅ビルに観光案内所があるのは当然だ。地域への来訪者を迎える一番地だ。

周南市は観光も、スポーツも二重行政の形になっている。行政には観光交流課、文化スポーツ課があり、職員が何人も関わっている。一方、周南観光コンベンション協会、周南市体育協会が業務の委託を受け、観光行政、スポーツ行政のほとんどをこなしている。文化も実際は周南市文化振興財団と周南文化協会が文化行政の主たるところは担っている。最低限の補助金の中で、それぞれの団体は多くのボランティアの力を借りながら、市民を巻き込む啓発活動など、工夫に工夫を重ねてきた。

私は以前から担当課の職員を減らして、減ったお金の半分、いや3分の1でもいいから補助金を増やしてくれと頼んできた。周南市の職員の平均給与は約700万円だ。職員の人数を減らすことは地方自治体の最大の課題だ。少しでもこの民間の力を借りて減らすことが大切だと訴えたが、未だに実現しない。箱モノは行政が作り、運営は民間が担うことで、地域の活性化につながると言ってきた。しかも各団体の職員の待遇は市役所の半分か、それ以下だ。

今回、周南コンベンション協会の願いをはねつけた周南市だが、では一体観光案内所はどこに設置するつもりなのか。せっかくの地域の特産品を内外の人に販売する施設はどこに設置したいのか答えが是非聞きたい。とりわけ観光行政はどこで、どんな将来像を描いているのか聞きたいものだ。2階改札口隣の空きスペースを活用したらと提案したが、あっさり拒否した。今回行政に聞くと「コンベンション協会から何のお願いも聞いていない」との返答だった。周南4商工会議所がJRに請願したのは知っているはずだ。

補助金を出しているからなのか、上から目線の対応にさすがにがっかりした。行政はこれら団体のお陰で市職員ができないことをしてもらっていると認識すべきで、これでは周南市はますます衰退するのは間違いない。役人天国であぐらをかいている地方自治体には将来がない。

(中島 

藤井市政はどこに向かっているのか?

~活動する市民を置き去りにするな!~

先月25日、周南地域地場産業センターで「周南ものづくりブランド」の認定書交付式があった。認定されたのは下松市来巻の農事組合法人21世紀フラワーファームの「パパイヤドレッシング」「パパイヤ茶」、周南市新町のイタリアン食堂Bambooの「Bamboo frozen Meal」など5点。同センターだけで過去の認定品は100種類を超えている。周南市農林課管轄の「しゅうなんブランド」も100種類は超えている。

相当の数を認定してきたが、いざ手に入る場所と言えば、道の駅「ソレーネ周南」か周南観光コンベンション協会の「まちのポート」しかない。もちろん全てではないが、それなりに買うことが可能だ。再開発で移転させられた「まちのポート」が苦労している。行き止まりの路地になって、店の前を人が歩かない。観光案内所と併設しているが駅前からは見えにくい場所だ。

周南観光コンベンション協会は2013年に設立された。市役所内の観光課に事務局があった観光協会を民間で運営することで、もっと大胆に、もっと効果的な活動をと、周南市内の商工会議所、大企業、会社、個人がお金を出し合い、一般社団法人として活動を始めた。職員は数人だが、活動の多くを集まったボランティアたちが支えている県内でも珍しい団体だ。最初の「まちのポート」は、山田石油から「そうした団体なら」との理解で破格の家賃で貸してもらって何とかスタートした経緯もあった。

駅前図書館のフルーツパーラーが撤退して、同協会は何とかその後に入れないかと模索したが、家賃が高いからと断念した。そんな中、家賃が12万円台でプロポーザル形式での募集となり、早速参加を表明して応募した。結果は防府市に店舗がある店が入居することになった。私はがくぜんとした。一体周南市はどこを向いて行政を展開しようとしているのか。あれだけの周南ブランドを誇らしげに認定してきたが、街中で唯一の販売拠点をさておいて、防府の料理店に貸すというのだ。

コロナ禍の中で周南地区の生産者たちは懸命に特産品を開発し製造してきたが、その唯一の販売場所を「公平を期すため」にと他市の店を優遇するとは。一体市長をはじめ行政マンたちは何を考えているのだろうか。観光案内所も人目の付かないところで充分と思うその心境がわからない。

同協会の役員などメンバーは多額の会費を払ってまで、地域の観光を盛り上げよう、地域の産品を少しでも売って支えて行こうと頑張ってきた。地域の中で無償の奉仕の気持ちで活動してきたメンバーたちの「がっかりです」の声に、市長はじめ執行部は何と言って慰めるのだろうか。

(中島 

エチレン噴出で危険な産業道路発覚

~発展の影を直視しよう~

日曜日の朝、知人から電話があった。「新幹線が止まっている。何か高架下で事故があったみたいだ」。すぐ会社に電話して取材を始めた。新幹線の高架下で工事中にガスが噴き出しているようだ。新幹線も急きょ止めて調べているとのことだった。驚いたことに、原因はエチレンの噴出だという。あらためて石油コンビナートの街だと気が付いた。

周南市は戦後、石油コンビナートの街として国内有数の地域となった。1964年、出光佐三社長の提案で「和のコンビナート」結成がなされた。もちろんトクヤマ、東ソーとの三者での結成だった。その年12月、パイプライン完工式で、佐三氏の弟で出光石油化学社長の計助氏は「パイプ1本で結ばれ親子、夫婦より密接な関係になる」と団結を誓った。その後は日本ゼオンが進出、仲間入りを果たし、日鉄ステンレス(日新製鋼)などともつながって行った。

出光からは、重油やエチレンなどを複数のパイプラインで各企業に燃料や原料として供給してきた。重油は現在ストップしているが、それによりトクヤマなど効率的な原料供給で、新たな製品を開発、世界でも名だたるコンビナートとして発展を遂げてきた。各社をつなぐ産業道路はそれらパイプラインを埋設、未だに役立っている。

エチレン供給用パイプが、地表からわずか10数センチのところに埋設されていたのは、今回初めて知った。そもそもパイプラインが産業道路の地中に埋まっているのも意識することが無かった。たまたま水道工事でパイプを破損したが、今まで事故が無かったのが不思議なくらいだ。と思っていたら、半年前トクヤマの正門前で、しばらく道路の真ん中に赤い標識が立っていたが、聞くとそれも破損はしなかったが、道路工事でパイプが傷つき、その修復のためだったという。

「和のコンビナート」完成時は、今のような60センチ以上深く、などパイプの埋設基準もなく、産業道路はまさに、産業界専用の道路として認識されていたのだろう。今回出光からの図面で工事をしたと周南市は言っている。出光側は常に工事をするたびに通知してもらっている。立ち合いもその都度している、と言い分は違うが、なにせ約60年前の工事だ。施工図を水道工事業者に渡したからと言う行政の想像力のなさはいかがなものか。

全長9キロにわたり危険なパイプが埋設されている産業道路は、常に点検はしているだろうが、もう一度県も交えて検証すべき大切な案件だ。今回引火しなかったから言い分もまかり通るが、もし引火していて、その上を新幹線が通っていたらと想像したら、血の気が引く。今後、産業道路の水道工事や、道路工事を請け負う会社はいなくなる。県と市と企業は早急に検証すべきだ。地中のどこを通っているか調べる機械は無いのか。

(中島 

「未知との遭遇」に打ち勝てるか?

~同調圧力を防げ~

20世紀からこれまで、人類は様々な体験をしてきた。前半から中ごろまでは世界大戦で殺し合いの体験を重ねてきた。兵器もそれに伴い格別に発達して、最期は原爆投下と言う未曽有の経験である程度は幕を下ろした。戦争はそれまで兵士たちがお互い殺しあうのが主流だったが、都市を破壊、大量殺戮(さつりく)兵器を持つことが勝敗を決めるようになった。テロに勝つためと、無差別のような空爆で、女性や子どもを区別なく殺戮する戦い方が当然となった。しかし、世界大戦まではいかなくなった。人間の知恵は本当に人類に役立ったのかわからない。

その後、エボラ出血熱やエイズなど世界中で数多くのウイルスが蔓延(まんえん)し、ウイルスとの闘いも経験してきた。その都度、何とか収まりを見つけ、世界中への蔓延を食い止めてきた。そこに昨年から新型コロナウイルスが登場、あっという間に世界中がコロナ禍に突入した。どんなことになるのかと思ったら、今年になってワクチンが急速に出現し、なんとなくどうにかなりそうな雰囲気ではある。

だがコロナは人類にとって「未知との遭遇」だ。感染の後遺症がどれほどのものかもわからないし、ワクチン接種で体内に何が残るか、どう影響するかまるで分らない。私の周囲でも若い人ほど恐怖心を抱く人が多い。人類の知恵の結晶がワクチンだろう。はっきりしているのは、たちまち感染する確率が減り、重症化する可能性が低いことだ。しかし、接種するかどうか決めるのは個人の判断だ。非常事態宣言のように、接種を強制する雰囲気はまずい。12歳からの接種も言われているが、果たして良いことなのか。

高齢者は9割が接種したと聞く。高齢者は10年、20年後の後遺症はほぼ心配がいらないし、しない。たちまち感染さえしなければ気持ちが楽だ。若い人たちは、特に女性は、将来にわたってワクチンが体内に及ぼす影響がまだ全くわからないだけに怖いのだ。職域接種も始まった。くれぐれも同調圧力が生じないことを祈るばかりだ。

人類の知恵も「未知との遭遇」では、いかほどのものか誰も正解を言えない。私の知り合いの医師は、接種券に添付された「かかりつけ医が打ってもいいと言ったか」の設問に、「私はいいとか悪いとか答えられません」とはっきり。何という設問かと私も怒った。地方の医師に判断させるなど考えられない。それを聞いて、私は私の意志だけで接種した。

(中島 

JRの横暴を許すな!

~南北自由通路は市民のもの~

佐々木照彦周南市議がいい一般質問をした。徳山駅に地域の物産を売っているところが無い、新幹線改札口近くにできないか?と問うた。答弁は臨時なら良いが常設は無理だとそっけなかった。駅前再開発で周南観光コンベンション協会が運営していた観光案内所と「まちのポート」が昨年秋口にやむなく閉店、昨年末、移転するまで観光案内所だけは改札口前に開設された。結局「まちのポート」は袋小路のような場所に移転した。

周南地区では光市も、下松市も多くの生産者がお土産品を開発している、しかし、街中で売れるところ、買えるところは「まちのポート」唯一だ。その「まちのポート」を新幹線口改札口そばに設置して欲しいと願っての質問だった。条例を見た。南北自由通路のだ。すべて市に許認可権があるとなっている。どこにも常設の売り場や、観光案内所を設置してはいけないと書いていない。市長が決裁すればできる条文だ。

答弁で「JRが拒否したから」と言うべきだった。3月に周南地区の4商工会議所がJRに陳情した。駅の改札口周辺で特産品の販売をさせて欲しいという内容だった。その時の答えが臨時なら良いが常設は困る、と言う内容だった。自分の管理する「おみやげ街道」があるからだ。「なんならおみやげ街道で取り扱ってもいいですよ」とJRが言ったとか。何という上から目線の輩なんだ。

思い出せば、南北自由通路は思惑付きの事業だった。木村前市長は、南北自由通路は中止に、と公約に掲げて立候補、当選したが時は遅く、工事は進み完成してしまった。周南市民が55億円の大金を投じて完成させた通路だ。工事もJRの関係会社の総取りで、地元にはほとんどメリットもなかった。周南市民の財産ともいうべき自由通路で地元の産品を販売することに、なぜJRの許可がいるのか。JRに物が言えない地方自治体が圧倒的に多いと聞く。何だろうか。

あげくに今では通路に2店舗のセブンイレブンがある。やりたい放題のJRに市長を先頭に声を上げて行こう。地域振興部は正論を語って行こう。何が怖いのか市民にはわからない。地方の産業振興は国の大きな課題だ。JRのエゴで地域が疲弊するのは許されない。県会議員も、国会議員もこんなバカげたことで苦しむ地方を放置するのだろうか。自民党の看板を背負って選挙に出るのなら、国交省を通じてJRに聞いてみたらよい。高村衆院議員、岸防衛大臣お願いします。JRに一言「黙って」と。

(中島 

旧新南陽市がそっくり無くなった!

~人口減少は止まるか?~

「地方創生」の文字が大手マスコミの記事から消滅して久しい。何年か前までは、「地方創生」は全国の自治体で取り組む最大の課題と思われていた。最近は聞くことも少なく、コロナ禍で話題になることも無くなった。そんな中、山口県が100年過ぎて初めて所帯数が減少したと報じられた。人口もどんどん減少、160万人あった人口は数年後には130万人を割りそうな勢いだ。

山口県もそうだが、地方創生を大きく掲げた政府に本気でこの人口減少に立ち向かう決意がほとんど感じられない。なぜなんだろうか。出生率から将来の労働人口の不足は読めていたはずだ。地方が衰退することは想定できたはずだ。あげくに今回はコロナ禍で妊娠する人が激減している。あれだけ頭の優秀な人たちが集まっている政府に、将来の予測ができる人はいなかったのだろうか。マスコミもこんな世の中になることは予測できたのではないか。

今手元に周南市作成の「人口ビジョン改訂版(案)」がある。令和2年3月に発表されたものだ。「将来の方向や人口の将来展望を」とビジョン策定の趣旨を述べている。周南市は1985年、36年前がピークで167,000人だったのが、今回の県発表では137,607人まで減少している。約3万人だ。旧新南陽市分がすべてなくなったことになる。年間の出生数も17年前と比べて400人も少ない。減少率は全国平均を大きく上回っている。

この原因を「母となる女性の減少や晩産化の影響が大きい」としている。転出超過で女性が減少しているが20歳から24歳の転出と、15歳から19歳までの転出が男性の1.4倍も多いとある。転出先は下松市や防府市、それに山口市が県内では顕著だ。専門学校など女性が学ぶ場所が圧倒的に他の都市より少なく、サービス業が少ないため就労場所にも差が結果に出ている。

そのためにビジョンでは「稼ぐ力」、そして「雇う力」の強化が必要と説いている。そのために生活サービス機能・観光機能・業務機能の強化が必要だとある。さて、実際そのための具体的な施策は何なのか。単純にみると、先ず女性の学ぶところはどうしてきたか。専門学校一つ誘致できなかった。現実を解析することは以前からしてきたが、課題を克服する施策は皆無に等しかった。市議会議員も行政も、課題は明白で、あとは形を作るだけだ。さあ!そろそろ取り掛かるか?。

(中島 

アナログ世代排除する国家

~デジタル世代が席巻する世の中~

新型コロナウイルスは変異株が登場して全国で爆発的な感染拡大になった。東京五輪も中止の声が高まり、無観客でなどますます不透明になった。オリンピックのため血を流すような苦闘をしてきたアスリートたちの気持ちを想像すると、賛否を軽々しく言えない。しかし、無観客でテレビの画面だけで、声援もない中の競技は日本で開く意味がなくなる。私が中学生のころ、白黒テレビの前で東洋の魔女たちの試合に、手に汗を握って応援していたのを忘れない。今でも彼女たちの顔を鮮明に覚えている。

ワクチン接種がどんどん進んできた。前に書いたように全国のお年寄りのイライラが増している。自治体の中には80歳以上からなど順番を決めて、イライラが起こりにくい工夫を考えるところもあった。今回最も際立ったのがアナログ世代とデジタル世代の分断だった。ネットが当たり前の人たちが接種業務を遂行している。これから10年間ぐらいがその過渡期になるだろう。

あらゆる情報がネット上で処理される時代は近くやって来るだろう。パソコンもスマホも持たないアナログ世代は、時代に取り残され、情報難民の世界に入る。まだそこそこの人数がいるが、10年後20年後にはごく少数派になる。これも前に書いたが、アナログ世代をこれだけ馬鹿にしたような施策をしていると、きっと地方自治体の首長はしんどい選挙をしばらくは経験するだろう。

選挙に行くのは今の世の中、圧倒的にアナログ世代の人たちだ。投票に足を運ばないのは圧倒的にデジタル世代だ。投票方法もそのうちインターネットでできるようになるだろうが、それまでの間、アナログ世代からの怒りを受ける。私の住む団地は約100所帯あるが、そのうち約40所帯は独居世帯だ。彼ら彼女らが一人寂しく、電話機の前で接種予約の電話をかけ続けている姿が目に浮かぶ。かけてもかけてもつながらない電話機の前でどんな不安な気持ちを抱いているか、想像力を働かそうではないか。

ある新聞に論評があった。老人たちは子や孫に感染させたくなくて、出歩くことを極力控え、我慢してきた。だからワクチン接種に異常なくらい固執するのだと。早く子や孫に安心して会いたい一心で電話をかけ続けている。ネット予約だと確実で早いと聞けば聞くほどつらくなる。

今度、国が開設する大規模接種会場はすべてネット予約だ。国家単位でアナログ世代の排除に向かった。アナログ世代は「つながり」を大切にする世代だ。デジタル世代は「速さ」を大切にする世代だ。デジタル世代が世の中を動かすようになって、アナログ世代は1票を投じる以外、抵抗する術がなくなった。

(中島 

怒りの矛先は首長に?

~高齢者のイライラが大増幅か?~

大体、齢を取ると気が短くなる人が多い。役所のカウンターなど窓口で大きな声で叱責しているのはお年寄りの男性が多い。長時間待たされるのが我慢できないようだし、ちょっとしたミスが許せなくなる。もちろん若いころは気性の激しい人が、逆に年を重ねて温厚になる人もいる。

全国で高齢者向けワクチン接種が始まった。光市ではわずか690人分をめぐって多くのお年寄りが応募した。先の東京都の八王子市での模様が全国で評判になったが、同じように朝から電話をかけ続けた高齢者が続出した。1時間もしないうちに締め切られたが、接種予約できなかった高齢者の不満はたまった。

光市在住の知人から電話があった。「中途半端な応募者募集には頭にきた。次の予定もあてにならんし、年寄りを馬鹿にしている」怒りの声は話すほどに大きくなる。こんな光景が全国で起こっているだろう。ほんのわずかなワクチンをめぐってお年寄りの気持ちをもて遊ぶかのような状態だ。

テレビで見る河野太郎ワクチン接種担当大臣の顔つきが悪くなってきた。思うように入らないワクチン担当になって、さぞや気持ちもつらいのだろう。「入る、入る」詐欺のような発表で国民もあきれている。先進国と威張っていたら、欧米に比べて数%しかワクチンを入手できない日本の有様に、日本が置かれている世界の中の立ち位置が思い知らされた。

全国でお年寄りはつながらない電話にイライラした上、ネットでの応募がままならないことでますますイライラは増幅していることだろう。怒りは政府に対してより、窓口の地方自治体に向かう。全国の首長へ怒りの矛先は向いていく。これから本格的な接種が始まるが、5月に充分な量が確保できるのだろうか。

報道の怖さも今回は際立つ。私の周辺でも接種を拒否する人が何人かいる。何万人に1人か2人の重い副作用が出たら、副作用が強調されて確率には力を入れない報道が多すぎる。女性に副作用が多いと報道されると、怖がる女性が少なからず現れる。予防接種には必ず特異な例が出る。ことさら強調しない報道が大切ではないか。私は血糖値が高いが、必ず接種する。

(中島 

接種は高齢者施設から

~順番を守る仕組みを~

各市で新型コロナウイルスワクチンの接種券の発送が始まった。いつ接種できるか皆目わからないのに届いた。だから封を開けることもなく置いたままだ。何人からかたずねられた。「券が届いたけどいつ接種できるん?」「わからんね。そのうち案内が来るよ」。多くの高齢者がワクチン接種に期待しているが、ワクチンの供給数は未だにわからないようだ。

ニュースで問題化していたが、東京都の八王子市ではわずか千数百人分しかないのに、12万人もいる高齢者に先着順で受け付けて1時間足らずで締め切ったとあった。ある高齢者はずっと電話をかけ続けていた。役所まで歩いて行って結局断念した。想像力の欠けた担当者では、高齢者の不安を想像できなかったのだろう。

一番の原因は中途半端な供給しかできない政府のやり方だが、もう少し地方自治体もくふうしても良かった。接種の順番をどうするかは最初にどう決めるかが大切だ。世田谷区ではクラスターが一番多い高齢者施設からと決めている。今までのデーターから、飲食店のおよそ倍近く高齢者施設でのクラスター発生が多いそうだ。ここ周南でもそれは実証された。

できれば高齢者施設を優先して、まずはクラスター発生を防ぐことだ。その後は整然と年の順番を守ることだ。重篤化率が高いと知れ渡り、若い人より恐怖心が強い高齢者には、細かいルール設定が大切だ。1カ月でも年の上の人からの接種でないと不安が増す。

政府は6月になれば十分供給できると言うが、1カ月、2カ月が高齢者には長いのだ。順番が少しでも狂うと疑心暗鬼になる。それにしても世田谷区は対応が細やかだ。抗体を持った保育園児が多いのを探り、保育園でのPCR検査を綿密に実施、クラスター発生を防止している。もちろん高齢者施設でも定期的にPCR検査を実施、クラスター発生を最小限にとどめている。

高齢者施設に働くある介護士は「一時期、訪れる高齢者が減って、私たちの収入も減った」と嘆いていた。もちろんPCR検査など受けたことがない。長期滞在の老人施設で働く介護士も「もし、感染者が出たら私たちの誰かが原因。すごく怖いです」。彼女もPCR検査は一度も受けたことがない。ワクチンが届くまで、県や市は高齢者施設で働く人たちのPCR検査をできないものか。接種前のクラスターは何としても防がなくては。

(中島 

感染源は都会から

~もしロックダウンしていたら?~

新型コロナウイルスの猛威は止まらない。非常事態宣言は人々の気持ちを揺るがすことができなくなった。都会では気にする人が特に激減したようだ。毎日、テレビや新聞で何人感染、何人死亡と出るが、慣れとは怖いものだ。

若い人は無症状と言いすぎた。重症化し亡くなるのはほとんどが高齢者で、若い人は自宅謹慎程度だと伝播しすぎた。感染した人がネット上で叩かれるが、ほとんどが地方での話だ。都会ではだれが感染したか情報もほとんど入らない。ちなみにここ山口県では県が発表する前に情報が入ってくる。会社名、個人名がほとんど瞬時にわかってしまう。

地域コミュニティーがまだまだ残っているから厄介だ。家族に感染者が出ると子どもまでその影響がすぐさま出てくる。住んでいるところも知られるから、肩身の狭い思いで何カ月かは暮らすことになる。子どもを抱えた親たちは、会食も旅行にも出づらくなる。

地方になればなるほど自粛生活をする人が増えてきた。島根県知事が怒るのも無理はない。都会の感染拡大は一気に地方の飲食店などを直撃した。ここ周南地区でも市中感染はほとんどなかったが、子どもや家族のことを気づかって飲食を控えている。

感染が発生した原因は、ほとんどが東京など都会に行ったり、都会から帰ってきた人からだった。感染経路がわからない人は極めて少数だった。東京や大阪を1カ月、いや2週間ロックダウン(都市封鎖)していたら台湾のように収まっていたかも知れない。

ある飲食店の店主が嘆く。「ここも非常事態宣言を出してくれればいいのに。個人営業で月に180万円入ればなんぼでも店を閉められる」と。8時までの時短なんかでお茶を濁しているから感染は広がるばかりだ。結論的には都会で感染拡大を防ぐのはもう無理だ。田舎の人たちとの意識が違いすぎる。

皮肉なことに、誹謗中傷を恐れる田舎だから爆発的な市中感染を防げたという哀しい現実をどう解釈するべきか。隣、近所との関係がほぼない都会での暮らしは、どれだけ気が楽か。都会と地方とのギャップをとことん思い知らされたのが今回のコロナ騒動だった。感染を恐れるより、人の目を恐れた田舎の人たちに軍配は上がったのか。それにしても都会の人たちの身勝手さは悔しい。

(中島 

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