一言進言

笑顔あふれるお年寄りを

~「R70」創刊に向けて~

先日、日刊新周南で取り上げたが、96歳の女性が押し花で県から表彰された。なんと70歳から始めたそうだ。人生の楽しみ方としては素敵な女性だ。ここ周南も超高齢化社会に突入した。成人の半分はシニア世代になった。

粋で素敵な生き方をするお年寄りもいれば、ついこの間の事故は、原因はわからないが80歳の女性が運転していて73歳の歩行者の女性に衝突、73歳の女性が死亡した。アクセルとブレーキの踏み間違いで店舗などに突っ込む事故も度々になった。カウンター越しに受付の若者をどやしている暴走老人の姿を目にすることも増えた。

ネット社会は、すさまじい勢いで進むが若者たちは対応が早い。一方、キャッシュレス社会に突入するが、お年寄りは何が何だかわからない。何とかペイとかが氾濫する。アナログ社会で生きてきたお年寄りには無理難題だ。お年寄りの情報難民化は激しく進み、情報の嵐の中で孤立していく。窓口で暴走するお年寄りはますます増える。

不審電話は毎日のようにどこかにかかっている。被害にあっても恥ずかしいと相談しないお年寄りも多い。全国で何十億円もの被害が届けられている。隠れた被害はいくらになるかわからない。独居老人が増えれば増えるほど被害は拡大する。

買い物難民など課題はいっぱいだ。行政も子育て支援などで手一杯だ。高齢者福祉も限界に近い。財政支援は難しい。だとすれば情報でお年寄りの生活を守ろうと企画されたのが「R70」だ。まずは周南市で無料の情報誌を多くのお年寄りに届けようという作戦だ。ホームページで見つけないとわからない行政情報から、生活に役立つ情報まで、きめ細かい課題を見つけ、できるだけわかりやすく提供するつもりだ。

何よりも、周南市のお年寄りが、外に出て、近所の人、同じ興味を持つ人を見つけ、イベントに参加、仲間を増やすことが大事だ。それが暴走老人を増やさない最大の防波堤になると信じている。創刊号に向けて市、警察、医師会、社協、老人クラブなど実に多くの団体の協力体制も構築できそうだ。社会貢献に役立つならと多くの企業、団体からの支援も受けた。本当にありがたいことだ。周南市のお年寄りの笑顔が増えると約束したい。暴走老人がいない周南市を目指す。

今月末、乞うご期待を(中島進)

藤井新市長の評価は?

~反市長派市議の質問に疑義~

最近色々な人から「藤井市長はどうかね?」と聞かれることが多い。あれだけ木村市政を批判したから、藤井市政をどう見るか興味を持たれるのだろう。はっきり言えるのは、就任間もないこの時期に評価は無理だ。予算も骨格予算ではなく、前市長の本格的予算を引き継いだ新市長だ。議会でもどんな街を目指すのか、とプランのなさを追及するような質問があったが、本格予算を議決したのは間違いなく今の議員たちだ。

市長が交代するとは思ってもいなかったのだろうが、市長選を控えて、次の市長にほとんど裁量権を与えない本格予算を了承した議会の責任は重い。そんな中、唯一と言ってよいのが「しゅうニャン市」予算の削減だった。選挙戦の大きな公約だったから当然だろう。削減で市民の生活が変わることはない。グッズを作る業者の補償は?の質問には驚いた。あのデザインなどはすべて税金で作ったものだ。

商標登録も市がしている。儲けようと勝手に使ったものだ。パテント料でも納めていれば、いつまでの契約かが問題になる。さらに、2万8千人のサポーターや、250だったか多くの企業団体がパートナーになっていた、この人たちをどうするかと聞く。それだけのサポーターや企業団体が「しゅうニャン市」を残せと思えば、あんな選挙結果にはならない。

もっと言えばふるさと納税が増えたのは「しゅうニャン市」プロジェクトのお陰だと言い切る。どこにそんな根拠があるのか。扱う業者がJTBに代わり、取り扱い品目が大幅に増加したのも要因ではないか。根拠を明確にせず責め立てるのはいかがなものか。反藤井市長は当然で、藤井市政が市民のためにならないなら、どんどん追及すれば良い。

私は木村市政には発足から最初の5年間は批判らしいことは書かなかった。新人だし、自分の施策を打ち出すには、行政経験を少しは積んでからと思っていた。人事についても不満はあったが、我慢した。しかし、「しゅうニャン市」プロジェクトあたりからおかしくなった。次々と不祥事が起こり、行政内部の統制が取れていないと感じ始めた。唯我独尊的な運営が目立ち始めた。多くの人が忠告したが、耳を貸さなくなった。制御できなくなった市議会も少々責任があるのではないか。

藤井市政がどうなるか、今のところ未知数だ。若者がどんどん流出、子どもは減少の一途だ。ウルトラ・Cのアイデアはなかなかないかもしれないが、盗み取りでも良い、先駆的な市町から学ぶことは悪いことではない。

(中島進)

狂気と妄想の世界は隣り合わせ

~平和の誓いを永遠に~

NHKの「なつぞら」を観ている人は、京都アニメーションの炎上、死傷事件は、アニメの制作シーンを頭に思い浮かべて、胸が詰まる思いだろう。障がい者を多く殺害した事件など、このところ正気を失った事件が、度々起こる。どんな心理学者も犯罪者の心理を的確に言い表すことはできないだろう。狂気と妄想の世界で殺害事件は起こっている。

毎年8月になると、6日、9日、15日と、原爆と終戦をテーマに、あの悲惨な時代を振り返る。300万人を超える戦没者への鎮魂が続いてきた。よくぞまああんな悲惨なことが起こせたものかと、人間の持つ狂気と妄想に愕然とする。

戦争中ということで、大量殺戮の原爆も仕方なかったと受け入れられる。日常的な感覚では考えられない殺戮(さつりく)だ。当時は世界中が狂気と妄想の世界に入っていた。数知れない女性や子供たちが命を落とした。大戦終了時、世界中が鎮魂の世界で、二度とこんな惨事を起こさないと誓ったはずだった。

しかし、そんな惨事はすぐに忘れ、戦後74年経った現在も、世界のどこかで殺戮は起こっている。先日ある新聞に、がれきの中で妹を助け出そうと必死にもがく子どもの写真が掲載されていた。シリアでは今この時間にも、殺戮が続いている。何百万人もの避難民が世界中で苦しんでいる。

毎年8月になると、日本中が平和を守ると誓う。しかし、他国の女性や子供たちが、空爆や銃弾で倒れている現実には、まったく無関心だ。アフガン、イラクで数十万人の人々が、殺戮されても無関心だ。京都アニメーションにあれだけ反応する日本人だが、世界中の殺戮には興味を示さない。

狂気と妄想の世界は、かって日本にもあったように、世界中から無くならない。毎年8月に不戦の誓いを立てていても、いつ何時、狂気と妄想にかられた人が指導者になるかも知れない。またいつ何時、かっての日本のように、国民全体がその世界に入るかわからない。常に狂気と妄想の世界が隣り合わせに存在することを意識する8月だ。被害者を何より追悼したい。

(中島進)

住みよくなっていない周南市

~まちづくり総合計画いかに肉付けするか~

周南地区はコンビナートのお陰で、比較的豊かな地域だ。いわゆる上場企業に勤めていれば、安定した生活ができる。しかし、下請け、孫請け企業に働く若者は、夫婦共働きでないと、子どもを大学に進学させるのは難しい。そして全国がそうであるように、大半は下請け、孫請けで働く若者だ。専門学校でも少々のお金がかかる。3人の子どもを抱えるのは大層な覚悟が必要だ。教育費を考えるとちゅうちょせざるを得ない。
■各自治体も子育て支援をと、あの手この手を考える。相談室を作ったり、保育園の待機児童ゼロを目指したり、医療費の無料化を促進したりと、そこそこに対応するが、少子化の波は中々収まらない。しかし、全国の自治体の中には、出生率を上げたり、若者定住を増やしているところもある。なぜか?
■先ずは、金太郎飴的な子育て支援から抜け出したサービスを展開している。所得制限なしで中学校卒業まで医療費無料にしたり、共働き夫婦が安価に生活できる公的住居を提供したり、三世代同居家庭へ援助策を講じたり、中には帰郷して参加する人が2割以上の同窓会に、1人2千円を補助する自治体まである。
■「周南市まちづくり総合計画・後期基本計画」(素案)を見た。どこの自治体でもありそうな計画で、いかにも総花的だ。これから肉付けするというが、協議に参加する人たちの中に、どれだけこの地域を知っている人がいるのか、どれだけ全国の例を勉強している人がいるのか、アイデア豊富な人が参加しているのか、地方自治を語れる人は数少ないだろう。
■ほとんどの審議会がそうであるように、市役所のプランが大幅に変わった審議会は皆無に近い。シビックプライドを高める、とある。要するに質の高い周南市にすることのようだ。主な取り組みとして、「日常をときほぐす観光」とある。なるほど。さあ!みなさんご意見を!
■市民アンケートの結果が出た。「わが市は、総合計画にのっとり粛々と実践してきたのであります」行政の答弁は予想できる。結果はこの5年間で、まあ住みよいと答えた人は減った。住み続けたい人も減った。効果は少なかったわけだ。審議する人たちにお願いしたい。もっと頭が一つも二つも飛び出した、突出した総合計画案の作成を。きれいな文章だけでは、地域は救えない時代だ。総合計画・前期計画は、はっきり言って成功していない。(中島進)

少子化対策は何番目?

~自慢話と批判ばかりの選挙にするな~

1974年、元NHKアナウンサーだった宮田輝さんが、参議院選挙全国区に出馬、259万票の最高得票を獲得して当選した。タレント候補の先駆けだった。全国を巡回した「ふるさとの歌まつり」で有名だった。以来、参議院選挙で多くのタレント候補が出馬、毎回話題はそこに集中した。

 タレント候補がすべて悪いわけではない。中には長く国会議員を務め、それなりの論陣を張る人も少なくない。参議院は良識の府と言われてきた。党の言いなりではなく、その個性を大事にして、様々な考え方を披歴する場所として政党人でないタレント候補に期待する向きもあった。

 最近の国会は残念ながら、各党のコピー担当のような議員ばかりになった。参議院不要論まで出てくる始末だ。今回も掲げる公約は政党の枠からはみ出さない。はみ出さないばかりか、国難と言われる少子化対策は誰も真剣に触れていない。各政党もどうしたんだろうか。与党は自慢話ばかり、野党は批判ばかり。

 年金だけでは2,000万円足りる、足らない話は意味が分からない。富裕層のお年寄りと、貧乏なお年寄りがいるのは分かっている。国民年金では生活なんかできないのも分かっている。若者は少なくなって、負担が重くかかるのも分かっている。いつの間にやら年金の支払いはどんどん増えているが、国民は怒らない。みんな承知している。

 百年安心な年金制度は、今のままではあり得ない。子どもを増やし、年金支払者を将来増やさない限り、年金制度は持たないのも分かっている。株を買って儲けると言うが、百年上がり続けると言うのか。とにかく、子どもを増やさないと何もかも夢物語だ。驚くことは、この少子化でも経済の発展は可能だと語る候補者が多いことだ。

 人口が激減しても経済は発展し続けると語る根拠は、私には分からない。どの政党も少子化対策は付け足しのようだ。1人若者が増えると、生涯で平均でも5,000万円保険料など含め税金収入が増えると聞いている。地方は特に深刻だ。子どもを増やし、労働人口を増やすことが一番の課題だ。20年後を見据えた施策がなぜ出ない。3人目の子どもを産んでもなんの援護策もない我が国は、衰退の道しかないと思うのは国賊か?それとも反日か?

 オーストラリアでタクシードライバーに聞いたことがある。子どもを3人作れば働かなくても何とか暮らせる程度の援助があると。先にフランスの例を書いたが、シングルマザーだと子ども1人で月18万円の援助があるという。経済大国と威張るなら、少子化対策で大国を目指せ。北朝鮮や中国の脅威対策も大切だが、将来の国内の脅威に先ずは立ち向かおう。(中島進)

繰り返すミスは何故か?

~教訓はどこに?~

周南市は官製談合事件を受けて昨年、文化会館で2回に分け、全職員対象にコンプライアンスの講演会を開いた。内容も講師も秘密で、これがコンプライアンスかと思ったが、案の定、職員にはその趣旨は届いていなかった。コンプライアンスは危機管理、法令順守など基本的なことをしっかり守ろうというものだ。
■久米の道路工事で、区画整理課が積算したが、先ずは入札前に間違いが見つかり、入札を延期した。その後チェックしたからと今度は公開入札を実施した。渡辺建設が落札、やれやれと思っていたら、他の業者から間違いを指摘され、落札を取り消した。
■官製談合事件では、積算間違いを見つけながら再入札は問題が大きくなるからと、そのままスルーした。民間業者でも見つけられる間違いをスルーした結末は、職員逮捕だった。あれだけの大事件の直後に、また同じ過ちを繰り返す周南市は、いったいどうなっているのだろうか。公務員は狭き門だ。優秀な人材がそろっているはずだ。
■緩んでいる。職場の雰囲気はどうなんだろうか。指導する立場の管理職が緩んでいるからか。血税を使っている緊張感に欠けているのか。勉強不足か。チェック機能が働かないのは何故か?これは今回積算した区画整理課だけの問題か。周南市全体の問題か?
■ここ数年、周南市では市長が陳謝する問題が多発した。藤井市長は就任早々頭を抱えることになった。市長として取り組むべき問題は、職員の意識改革だろう。新聞も読まない行政マンも急増している。市民がどんな活動をしているか、どんな感覚で行政を見ているか、まずはキャッチすることも大切だ。市民の目を意識した行政マンにならないと、共助の精神は生まれない。「共に」は職員同士のなれ合いを目指すものではなかったはずだ。
■ミスは誰にでもあるが、ミスを防ぐためにチェックリストを作成したり、民間は最大限の工夫をしている。民間に学ぶことも肝要だ。管理職の役割も大きい。元は優秀な人材の集団だ。副市長を中心に、庁内改革のプロジェクトチームを早急に立ち上げることも必要だ。藤井新市長も頭を休める暇がない。(中島進)

災いは逃げるが勝ち!

~なぜ避難しなかったか徹底検証を~

■「災いは忘れたころやって来る」そんな時代は終わって、「災いは何時でも、どこにでもやって来る」時代になった。阪神大震災以降、全国で地震、集中豪雨が頻発してきた。そして東日本大震災が勃発、災害の恐怖は頂点に達した。南海トラフは常に話題になり、集中豪雨は当たり前の世界になった。
■ 1年前、周南地区でも死者が出る災害に見舞われた。復旧工事は未だに続いている。そんな中、先日全員避難を求める警戒レベル4の豪雨で、周南市は鹿野、須金地区の約4,000人に避難勧告が発令された。その日のNHKのニュースで、避難した人はわずか10人だったと全国放送があった。一体どうしたのか。なぜほとんどの人が避難しなかったのか。
■ 2カ月前、周南市は全戸に、「防災ガイドブック」を配布したばかりだ。防災危機管理課に聞いた。防災無線はちゃんと機能していた。地域の消防団も出動、避難を呼びかけた。緊急メールも発信した。防災ラジオも働いた。なのに10人しか避難しなかった。中山間地域でのがけ崩れを心配しての避難勧告だった。
■ 幸い雨も昼前には収まり、大事には至らなかったが、去年の教訓はどこに行ったのか。全国の災害のニュースは知らないはずはない。NHKのニュースで全国一鈍感な市民と放送される結果をどう受け止めるか。問題は深刻だ。
■ 災害に高を括(くく)っている市民の多さに驚くばかりだが、このままでは行けまい。各地域のコミュニティーや、行政がどれだけ意思疎通をもっと強固にするか。災害の怖さを徹底的に市民の間で共有することができるか。日頃の防災訓練も大事だろう。自治会を通じたより緻密な情宣活動も求められよう。
■ 今回の現象に対して、聞き取り調査を含め、徹底的な検証作業をすべきだろう。どんな感覚で防災無線を聞いていたのか、呼びかけ方なのか、何なのか。これからの時代、集中豪雨はさらにひどくなるのは明らかだ。国も災害には自助が一番だと訴えている。多額の費用をかけた防災無線が役に立たなかった事実は、他市の防災対策にも大きな教訓になるはずだ。6月市議会では市議も徹底した議論をして欲しいものだ。
「災いは逃げるが勝ちだ」
(中島進)

周陽小が1学年20人に

~若者定住、少子化対策はフランスに学べ?~

周南市の周陽小は、1学年20人で1クラスになったと聞いた。かってはあまりにも生徒が多くなり、秋月小や桜木小までできたほどだった。広い団地を背景に、子どもの姿を見ない日は無いほどだった。なんという寂しさだ。我が家も周陽小校区だから良くわかる。
周陽小、秋月小、桜木小校区の周南団地造成の起工は、昭和37年、1962年だった。県内では他に類を見ない広大な団地が作られていった。1970年には現在の団地が完成した。50年前だ。公団住宅も建てられ、大手企業の社宅も次々と建設されていった。半世紀経た今日、当時の住民は高齢化の波にのまれ、社宅も無くなり、少子化は過疎地並みに進んできた。時代の流れと言ってしまえばたやすいが、愕然とするのは私一人ではあるまい。
先日、サマンサジャパンの小野英輔会長から1冊の本を頂いた。著者は中村功さんと言う、私も小野さんからの紹介で少しは知っている人だ。東日本ハウスを創業、東京の大江戸温泉を創った人だ。経営者としては相当のやり手で、話も上手で、厳しい人だ。本のタイトルは「自滅へ向かうアジアの星日本」副題は「少子化こそ、我が国未曽有の国難だ」。
どっちかと言うと保守的な論客だが、心から我が国の将来を憂う気持ちがひしひしと伝わってくる。大企業の利益は労働者の賃金を下げているからだとバッサリ。また税金の納め方もひどいと断言する。とりわけ少子化は国難だと嘆く。フランスを例に挙げて、やるべきことを具体的に提案している。フランスでは子ども1人生んだシングルマザーに、産前は月額10万3千円。産後は3年間月額17万1千円が保障されているという。所得制限の考え方も国民全体に無いという。2子、3子と補償額も上がり、安心して子どもを産めるそうだ。
私も地方が生き延びるには、若者定住と少子化対策が、最後の砦だとずっと書いてきた。今年になって、国と県は、首都圏から移住した家族には100万円、単身では60万円を支給すると発表した。ようやく具体的な案が出てきた。東京一極解消へのプランでもある。地方でも、少子化対策をうまくやっているところもぼちぼち出てきた。周陽小の実態を知ると、あきらめ感も出るが、いやいや施策を市民と一緒に考えれば、希望はある。藤井新市長に期待するところ大だ。あなたも頑張って3人の子どもを育てた実績があるではないか。(中島進)

新市長の新副市長に期待

~もう失政は許されない~
選挙による市長交代劇はそんなにない。下松市の河村憐次市長は、合併慎重派の井川成正前市長に敗れた。周南市は島津幸男元市長に続いて木村健一郎前市長が現職で敗れた。ここのところ多すぎる。河村氏は82歳の出馬で無理があった。当時1歳年上の県議から、あんたはまだ俺より若いから出馬を、と促されての立候補との逸話も残った。一方破った井川氏は、最後は86歳で日本最年長の市長になった。
島津氏は決断も早く、何か変革をしてくれると期待はされたが、百条委員会が設置されるなど疑惑が付きまとい失脚した。木村氏は真面目で、実直さが際立って1期目は安定感も見せたが、2期目後半から度々議会で陳謝する場面が見られ、信頼を失って行った。「しゅうニャン市」騒動は、議会では僅差で通過するなど強引な姿勢が目立ち、反発する市民も増えた。丁寧な説明がおろそかになって、敗北に至った。
市長は一人ではすべてを掌握できない。副市長に誰を置くかが大きなポイントだ。合併以来、周南市は旧新南陽の職員が副市長を務めた。市長を守り、行政マンの頂点に立つ副市長の役割は大きい。時には体を張って市長の提案を止める勇気も必要だ。また、議会や、市民団体などと対外的な付き合いがうまくできないと、市政を潤滑に動かせない。小川市政を支えたのは、当時助役だった林保人氏だった。
林氏は、議会への根回し、行政の陰の部分の処理など、裏舞台を見事に仕切っていた。もう時効だが、競艇場がらみで全国版並みのネタが入った。林氏はわが社に来て、「書かんと言うまで帰らん」と座り込んでしまった。確かに公になると競艇場は閉鎖になるかも知れなかった。丸一日の座り込みに音を上げたのは私だった。再発防止を確約して帰ってもらった。
市長だけは選挙で選ばれる。市長の方針を形にして、実行するのは副市長はじめ事務方の仕事だ。木村市政ではここ2年間陳謝する場面が多かった。副市長とその仲間たちが中枢部を握っていたが、その失敗で陳謝することは普通あり得ない光景だ。反省の色も見えない副市長たちを放置してきた責任はもちろん市長にあるが、人事権を行使する難しさも露呈した。
周南市は副市長に県庁幹部を招くことになる。優秀な人物だそうだが、果たしてどんな采配を、気配りをしてくれるだろうか。周南市は1,400人近い職員を抱える大組織だ。職員が生き生きと働ける環境を作るセンターに副市長がいる。議会対策、市民との対話など市長を支えて、前に進む周南市の要になりうるか。注目の人事だ。もう失政は許されない。(中島

周南市に必要なものは何か?

~藤井新市長へどう対峙するか?~

選挙はどうしてもしこりが少々残る。議員選挙はそうでもないが、首長となるとそうはいかない。下松市でも河村憐次元市長と井川成正前市長の戦いは激しかった。議会でもそれは顕著に現れた。山田宏下松商工会議所会頭が、熱心な河村氏応援団だったから、当人より周りの人たちは難儀した。合併推進派の新人をダブルスコアで降ろした2期目以降は落ち着き、わだかまりもほぼなくなった。
旧新南陽市時代の市長選も激しかった。1期ごとに市長が変わる激しさで、市民も職員も大変だった。現職の側近になった職員の中には、市長交代で市長部局から遠くに異動した人も多かった。そんな中ひたすら市民のために頑張る職員もたくさんいた。私の知る限り、そうした職員は、退職後も地域のためにボランティア活動などを実践してきた。一方、誰が市長になっても無視できないよう、仲間が結集、一種の権益集団を作って、存在感を示した職員もいた。
地方自治の表も裏も見続けてきたが、首長次第で、行政マンたちの動きも随分変わる。黒神直久、高村坂彦、河野通重、小川亮市長時代に旧徳山市の基盤はできた。中心市街地の整備、競艇場、動物園、放送局、銀行、周南バイパス、周南団地、緑地公園、新幹線駅、文化会館、スポーツセンター、全域のコミュニティー組織、すさまじい仕事量だ。地域力を高める不可欠な事業ばかりだ。埋め立て事業もすごかった。
周南市合併から16年。4人目の市長になる。合併後遺症か安定しない市政が続く。市民の不満を吸収できないまま16年経過した。2人の現職市長が大差で負けるという不幸に見舞われた。一つ言えるのは、箱もの行政を市民は渇望していないことだけだ。南北自由通路も、駅ビルも、新庁舎も、市民が活躍できる箱モノではなかった。道の駅だけは市民参加の可能性が高まった。市民が欲しかったのは中心地での小ホールだった。
藤井新市長は、安定した県議のポストを捨てての就任になる。財政も大型箱もので底をつきそうだ。余程の知恵と、パワーを出さないと、またもや市民からのブーイングを受けかねない。木村派市議からの攻撃もしばらくは激しいだろう。木村市政を盲目的に支持してきた市議たちが、今度はどんな提案をするのか楽しみだ。1日も早く、前向きな議論になって欲しいが、今、周南市の最大の課題は何か、市民に向かっての発言を期待しよう。4人目の市長を迎えて、議員たちもそろそろ何が大切かわかってきたと信じたい。(中島進)

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