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経済 : 周南市のニュース
【周南市】「やっちまったなぁ」になる前に コーウン・マリンが特別賞
経済周南市山口県周南市野村のコーウン・マリンはアンガーマネジメントへの取り組みが評価され、国土交通省が主催する2022年度船員安全・労働環境取組大賞で特別賞を受賞した。9月15日に東京都千代田区の国土交通省海事局長室で表彰状が授与された。
同社は東ソー物流のグループ会社で社船への配乗や内航船員を管理している。
取り組んだのは「怒り」に着目し、『アンマネでパワハラ回避!〜「やっちまったなぁ」そうなる前のアンガーマネジメント!〜』と題した、発生メカニズムの理解や感情をコントロールする研修。
自然の脅威が隣り合わせで、船上という限られた空間だからこそ普段のコミュニケーションがパワハラになっていないか意識してもらうことを目的に開いた。
きっかけはコロナ禍で船員の行動が制限されてストレスを感じやすくなったことと、労働施策総合推進法の改正に伴い、東ソー物流で幹部職員向けのメンタルヘルス研修があったこと。船上でもアンガーマネジメントが重要だと気づき、山下良一取締役(44)が今回の研修を企画した。
研修は日常会話に隠れたハラスメントトークや、パワハラ度のチェック、「怒り」を感じた時の対処法などをユニークに分かりやすく伝える内容となっている。
「怒り」の感情を少なくすることで、心理的安全性の高い働きやすい職場を作り、社員の定着率向上につなげたいと定期的に研修している。
同社では『知って対策!読む「ワクチン」〜(変異)株を知り、己を知れば感染危うからず!〜』と題したコロナに関する研修など、従業員が困っていることに対して社内外問わず講演会を開き、積極的な情報を発信している。
県内外問わず、同業他社への研修の講師も務める山下さんは「今は陸上勤務だが、以前は船員だった。船員にしかわからない痛みも知っている。会社が違っても船員はみんな仲間だと思っているので、エールを送る気持ちで取り組んでいる」と話し、“働き方改革”ではなく“働きやすさ改革”をして皆がのびのび働けて成長できる職場にしたいと活動している。
東優丸