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【周南】塗装で広がるSDGsの輪 沖管工工業・廃棄ではなく“再生”へ
経済周南市
山口県周南市古泉の㈲沖管工工業(沖良彦社長)が耐久性の高い塗装材“染めQ”を使って経年劣化して傷んだ建物や機械の復元と長寿命化に挑んでいる。
らせん階段の欠損と錆を染めQで修復
市内栄町の徳山興産㈱(管田英男社長)は本社社屋の屋外階段の2階までの部分を塗装補強した。47年前に建設された社屋の屋外のらせん状の階段が経年劣化によって穴が開き錆が出ていた。
剥離した塗装が駐車場の車両に当たったり、階段部分の錆が進むとステップ部が抜け落ちてしまう可能性もある。そこで強度の復元効果があり、耐久性も期待できる塗装材“染めQ”で修復した。
管田社長(51)は「製造業の安全管理は重要。塗装材には滑り止め効果もあり、雨の日でも足裏にグリップ感があって安心して上り下りできる。壊さずに塗装で再生できるのは弊社が取り組むSDGsにもマッチする」と話す。
石材切断機を次の世代へ
山口市に本社工場、新南陽地区に営業所を置く㈱渡辺石材店は創業91年。
石材切断機はダイヤモンドの刃を使って石材を切断。熱をもった刃を水で冷ます。そのため錆びやすく、土台も石の重みで傷みも目立つ。
同社では近年、石材切断機2台を導入したが、墓じまいをする家庭が増え、石材加工の機械メーカーは次々に撤退。国内には2、3社しか残っていない。
切断機の通常耐用年数は20年だが、同社が購入したメーカーもすでに廃業し、メンテナンスの不安があり、耐久性を高めるために染めQで塗装した。
4代目の渡邉貴代士代表取締役(54)は「最近は輸入品の石も増えているが、職人の技術向上のためにも日本全国に石を買い付けに行き、手づくりにこだわっている。5代目になる息子も修業を終えて帰ってきた。息子の代まで使えるように染めQで塗装して耐久性と強度を高めた。安心して事業継承していけそうだ」と話す。
染めQの塗装工事を担当した沖社長(56)は「塗装で補強し再生・延命するという他にはない圧倒的な染めQのナノ密着技術で、お客様の課題解決とサステナブルな社会の実現に貢献し、これからSDGsの輪をどんどん広げていきたい」と今後の展望を話す。
廃棄ではなく“再生・延命”へ。今後の取組にも注目したい。問い合わせは同社(0834-63-3229)へ。

before 徳山興産㈱らせん階段

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