2024年04月15日(月)

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政治 : 下松市のニュース

[下松市長選]「血筋」か「後継指名者」か 同根の井川、国井氏が激しい前哨戦 公明党をめぐり「綱引き合戦」も

 前市長の後継指名者か、前市長の血筋か―「同根」の2人が出馬を表明している下松市長選(4月7日告示、14日投票)は、態勢づくりの早さで先行していた無所属新人の井川明美氏(67)を、3選を目指す無所属現職の国井益雄氏(74)が急追する激しい前哨戦が展開されている。公明党をめぐる両陣営の“綱引き合戦”の様相も見えてきた。告示まで45日に迫った中、両陣営の動きを追った。

 (五十音順・山上達也)

井川陣営 国井氏の急追で緊迫

 「雰囲気は非常によく、大きな手ごたえを感じている」と地区集会やあいさつ回りの感触を、後援会の林孝昭幹事長は力説する。立ち回り先で「井川さんの娘さんでしょう。応援していますよ」と声をかけられることも多く、今後も後援会だよりの配布などで支持拡大に努めていく。ただし報道機関に公開された集会はまだない。

 陣営を支えるのは井川氏の幅広い人脈に支えられた知人や友人、親族が中心。先行した選挙態勢づくりで1月末までは国井氏を寄せ付けない独走態勢に見えたが、ここに来て国井陣営の激しい巻き返しに遭い、国井氏に抜かれかねない緊迫した情勢になっている。

 陣営のネックは「父親が後継の市長に指名した国井氏に、なぜ娘の明美さんが挑むのか」という根強い疑問だ。明美氏が会長を務める会社の従業員から国井陣営に加わる人が出たり、ある企業経営者が「明美さんは父親の後を国井さんに頼んでおきながら、このような行動はないと思う」と語るように厳しい見方もあり、どう説明を尽くすかが課題だ。

 陣営には自由民主党の森繁哲也県議の支持者も多いが、森繁県議自身は自民党推薦の国井氏陣営の選対副本部長をしており、井川氏支持では動けない。一方で公明党に近い松村康人後援会顧問への期待は大きいが、井川氏は公明党に推薦申請は出していない。

 そうした数々のハードルをどう乗り越えるかで「井川明美市長」の誕生が見えてくるといえるだろう。

支援を呼びかける井川氏(17日・下松市河内=井川事務所提供)

国井陣営 かつてのライバルで「混成チーム」

 「国井さんと私は、戦った仲なんです」と選対本部長の守田宗治県議が発言すると、東陽コミュニティセンターに集まった支持者約120人から小さな笑いが漏れた。故井川氏は市長時代の2007年、市職員の国井氏を県議選に担ぎ出して当選させたが、守田氏にとって“井川氏の刺客”の国井氏と血で血を洗う激闘を繰り広げた当時のことを振り返ったのだ。

 それから17年たち、守田氏は国井氏の選対本部長に就任した。国井事務所内には守田氏の後援会長の浅本秀樹氏が常駐するなど、かつてのライバルの守田陣営、国井陣営の後援会幹部が手を取り合い「混成チーム」のごとく活動を展開している。

 守田氏は「この選挙は国井さん個人の選挙ではない。下松市の未来と次の世代への道筋を決める選挙だ。今ここでリーダーを変えるべきではない。その思いで国井氏を推している」と自らの立場を説く。

 後援会市議団11人は手分けをして地区単位の集会を主導。後援会の清木健一会長は自身が社長を務める企業の兄弟会社が公明党と近く、陣営では公明党との連携に期待が高い。すでに国井氏は公明党に推薦申請を提出済みで、18日の集会に公明党の高田悦子前市議も姿を見せた。連合山口も推薦を近く決める。

 しかし組織戦のみに頼っていては、1984年の市長選で盤石な態勢を誇った前助役が「草の根」の故河村憐次氏に負けた二の舞になりかねない。そうならないための覚悟と取り組みが「国井市長3選」の鍵を握っている。

集会であいさつする国井氏(18日・下松市東陽)

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