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衆院区割り変更で最後のパターンに

　16日に山口県周南市の周南市長選と市議補選（欠員1）が告示されたが、市内4地域のうち衆院山口2区に含まれる熊毛地域だけは11日に告示された補選と重なってトリプル選挙が展開されており、有権者の関心の高まりが注目されている。投票日はいずれも23日（日）。（山上達也）

合併前の名残が20年も続く

　衆院の小選挙区は、周南市では合併前の徳山市、新南陽市、鹿野町は1区に含まれているが、熊毛町だけが合併前の区割りのまま2区になっている。このため周南市選管は衆院選の時だけ、徳山、新南陽、鹿野地域を「周南市1区」▽熊毛地域を「周南市2区」と区別して投開票事務をしている。

　今回は「2区」の投開票作業だけだが、開票の会場は市長選、市議補選と同じキリンビバレッジ周南総合スポーツセンターで開く。

　しかし衆院小選挙区の区割り改正で、次の衆院選から周南市全体が新山口2区に含まれることになり、合併から20年続いた衆院小選挙区の分断状態が解消される。従ってこの補選が現在の区割りでは最後の選挙になる。

掲示板、期日前投票も“トリプル”

　市選管によると熊毛地域には公営ポスター掲示場が66カ所あり、市長選▽市議補選▽衆院山口2区補選の掲示板が並べて建てられている。他の3地域には見られない光景だ。

　期日前投票も、熊毛総合支所があるゆめプラザ熊毛と市役所本庁では、市長選、市議補選、衆院山口2区補選を受け付けている。しかし18日に市内15カ所の支所で開いた期日前投票のうち、熊毛地域に含まれる八代支所では2区補選の投票は受け付けていない。

　補選で自由民主党公認、公明党推薦の新人、岸信千世候補（31）を支援する尾崎隆則市議は「3つの選挙戦が展開されていることで、有権者の関心が高まってほしい」と期待。補選の無所属元職、平岡秀夫候補（69）を支持する沖田秀仁元市議も「こんなことは熊毛では初めてではないか。投票率が伸びてほしい」と期待していた。

　各選挙の立候補者は次の通り。（届け出順=敬称略）