コラム・エッセイ
第百六十二手「少年少女囲碁全国大会の引率③当日編」
「碁」for it 小野慎吾第47回文部科学大臣杯・少年少女囲碁大会全国大会が7月28、29日の両日に日本棋院東京本院で開かれました。各都道府県代表の小学生96名、中学生96名が優勝を目指し戦いました。筆者は馬庭大翔さん(中学生の部)と馬庭直永さん(小学生の部)の引率で東京の本大会に出場して来ました。当コラムで「準備編」、「前日編」と2回その様子をお送りしましたが今回はその続きです。
大会は9時集合の10時開始のため、遅刻しない様に早起きをして会場に乗り込みました。選手だけでも200人近くいて保護者、指導者等を含めると400人以上がいました。選手は大会会場にある張り紙を見て自身の席を確認して対局開始まで待ちます。受け付けがなくなった事に驚きを隠せませんでした。
筆者が選手で出場している時は受け付けに来た事を伝えて、それから自身が座る場所を受け付けの人に知らせて貰っていました。人手不足の波はこのような所まであると思うと寂しく感じました。会場内を見渡して見ると知り合いが多いのにびっくりしました。それもそのはずで現在、筆者は43歳ですが、大学卒業後に結婚して6歳から15歳の間のご子息、ご息女がいらっしゃるのは普通の事です。
自身の立命館大学の先輩、後輩だけでも4人いました。他大学の知り合い等を含めると10人以上いました。その方々は大学時代にトップ選手であり、その血筋は争えないと感じました。話を聞いてみると自身では囲碁を打つ事が少なくなったが息子、娘が囲碁をしているから囲碁のつながりが切れていない事が伺えました。立場・状況は変わっていますが囲碁を好きなのは変わらないと感じました。
全国大会の結果は兄の大翔さんは0勝3敗、弟の直永さんは1勝2敗でベスト8進出は出来ず、ほろ苦い結果になりました。大会終了後に観光をしようと約束していたので、すぐに2人は大会会場を後にするかと思いました。
栃木県で筆者と同じように囲碁教室の先生をしている立命館大学の先輩が会場内にいました。先輩の生徒も全国大会に出場していてベスト8に進出できなかったようです。良い機会ですので親善試合をして貰う事にしました。互いに大会に負けた悔しさをぶつけるような良い内容の対局でした。気づけばもう一局、もう一局となり終わった頃には夕方になり観光に行く時間がなくなりました。
筆者は大会で一番アドバイスしているのは「負けたまま帰らない」です。結果的に勝てないかもしれないですが「負けたまま帰らない」は気持ちの面でもです。大翔さんと直永さんは最後にそれを体現出来ていたと思います。
様々な全国のライバルと囲碁友達になり、互いに来年同じ地で相まみえる事を誓って会場を後にしました。生徒たちの棋力・精神面の向上を間近で見られ楽しい全国大会でした。
来年また全国大会に行けるよう「碁」for it(頑張る)!
全国大会後、兄弟でプロの指導碁に挑む(兄は勝利!)
