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Tポイントカードの図書館情報は?

　カルチュア・コンビニエンス・クラブ（CCC）がTカードで得た情報を他社に売却するという報道を受けて、次のような投書があり、中央図書館の石村和広館長に回答を依頼した。

　［投書］駅前図書館の図書カードはTポイントカードを使っている。本来、図書館は極めて個人情報の秘匿性を求められる施設であって、民間企業への指定管理制度にふさわしくない事業だった。

　そのため駅前図書館のCCCありきの指定管理者制度に反対の署名運動をしたが、当時感じた危険性が現実のものになろうとしている。せめて図書カードだけでも、市が直接管理するほかの5館と共通する図書カードに変更して、駅前図書館で収集したTポイントカード情報を速やかに市に移管して、CCC社内のすべての記録から削除することを求めるべきだ。何よりも駅前図書館で収集したTポイントカード情報を他社へ売却するTポイントカード（情報）に含めないことを市は求めるべきだ。

【回答】図書館カードは選択　CCCは図書館利用の個人情報を保有していない

　周南市立図書館において、資料を貸し出しするためには、まず図書館に利用登録をしていただきます。登録が済みましたら、図書館カードを発行いたします。この図書館カードは、図書館の「利用証」になりますので、貸し出しの際には必ずご提示いただくこととしております。

　この図書館カードにつきましては、徳山駅前図書館開館の際に、従来からあるカードに加え、利用者の利便性を高めるために、徳山駅前図書館の指定管理者であるCCCの運営する共通ポイントカード「Tカード」に図書館利用についての機能を付け、ご利用いただくことができるようにしました。

　図書館の資料の貸し出しの際には、この図書館カードを使ってシステムに接続して、処理を行います。その際に、貸し出し履歴などの図書館利用者の個人情報については、すべて図書館のシステムで管理されており、CCCに提供されることはありませんので、CCCは図書館利用に関する個人情報は保有しておりません。

　周南市立図書館は6館が連携しながら、よりよいサービスに努めております。新たに電子図書館サービスや周南公立大学図書館との連携サービスも開始しております。周南市立図書館をぜひご利用ください。

　周南市中央図書館長　石丸和広

　周南市の図書館は徳山駅前、中央、新南陽、福川、熊毛、鹿野の6館で、蔵書は約70万点。貸し出しの登録者は今年3月時点で10万1,438人。2021年度の貸し出し利用者は6館と各地を巡回している移動図書館を合わせて延べ25万4,380人で、そのうち徳山駅前図書館が9万8,169人で最も多い。

　以前からある図書館カードには周南市出身の詩人、まど・みちおさんが描いたゾウの絵が使われている。徳山駅前図書館でカードの発行を申し込むと従来からのカードかTカードか、どちらかを選べる。Tカードを図書館カードとした場合も他館で利用できる。そのほかの図書館では従来からのカードを発行している。　

（編集部）