コラム・エッセイ
№54 総裁選で気になったこと→裏金問題も夫選択別姓はどうでもよい。これからどうするのかが問われていないか
独善・独言自民党総裁に関連するできごとで知り得た範囲で私見を述べる。偏っていることを自覚しているが、いくらかの真実も混じっていると考えた上で。
㊀報道の焦点は政治とカネ、派閥に終始した。財政、地方、人口、防衛、異常気象…次に向かって議論してほしい議題はたくさんあるにも拘わらずである。
裏金対象の議員は既にそれなりのペナルティを受けている。また、個人、法人に限らず政治家を応援する政治献金は、その裏側に何らかの期待があることを考慮しても絶対的な悪ではない。数の力を頼りにするため派閥という集団ができるのは人間社会の常…それらの田中角栄的政治環境はここ数年で圧倒的に浄化されてきている。
斎藤知事の応接室には“おねだり”と批判された産品が並んでいた。今後、各自治体の首長は地元の業者から応援してほしいと進呈される産品の受け取りに消極的になるという風景が目に浮かぶ。
世の中をリードするのはマスコミの意志、マスコミを動かすのは国民の意志なのだろうが…事件が起こるたびに日本はどこまで窮屈になっていくのだろうか。ともかく…過去をほじくるイジメの前に対応すべき課題は山ほどあるのに。
㊁その一番は財政規律という難題であると私は思っている。30年後、今の若者が壮年になって、前世代から受け継いだ1,000兆円を超える借金地獄のために新しい投資ができないという恨み節の予測がないのか。こうして財政を立ち直らせます、そのためにこの費目を削りますというような公約は一度も耳にしなかった。
㊂人口減少、東京一極集中⇒地方の衰退への対策に関して、これにも具体的な提案を聞かなかった。石破さんは地方創生は“日本経済の起爆剤”として省庁移転を進めるとしているが、ここまではほぼ進展していない。学者「内田樹」は「首都圏に人口を集中させ地方は過疎化・無住地化するという基本的スタンスは政官財の間では決定済みだ」とそうかもしれないと思うような指摘をしているが、A表のここ10年間⇒様々対策をうってきたはずの10年間の人口推移はそれを実証しているともいえる。
本気なら中央官庁の課以下の組織は全国5万人未満の市町に分散配置するとか、移民や外国人労働者を大幅に開放するとか、逆に、半導体の熊本とかは異常と見なし、もう地方は人口が減るばかりだという前提で対応策を組み立てるとか、ともかく…喫緊の課題がなぜスルーされるのか。
㊃さらに気にいらないのは夫婦選択的別姓議論に時間を費やしたこと。GHQ革命で女性は解放された、家父長制度を撤廃したというのに、今になっても結婚後女性が苗字を改姓する率は95%というではないか。「兄妹で姓が違うのは許せるか」との私から見ればどうにでも対応できると思える指摘も聞いたが、本気で男女平等を推進したいなら大臣のなかで女性の比率がどうかというつまらぬ指摘をするより、このことは早期に踏み込むべき方向転換と考えるが。ともかく…この夫婦別姓が大きい争点ということにあきれ返っている。
㊄政治評論家田崎氏は自民党の支持者は年寄りばかりで若者は少ないと断言していた。全共闘時代を生きた、当時ほとんどが自民党が好きでなかった若者が50年経過していつの間に、どのような理屈で自民党シンパに変貌したのか。当時より右も左も中道化してきた印象はあろうが、自民党が我々世代にすり寄ってきたとは思えない。年寄りは保守になるのか。
㊅我が林官房長官は4位につけ面目を保ったし、次につなげることもできそうにみえる。先の田崎氏は「頭が良いのは林さんと茂木さん」と語っていたが、これにもうれしく頷きたい。ひとつだけ注文、いくらか痩せられることをお勧めしたいが。
…どうでしょうか。
講演請負業 阿武一治 kazuharu.anno@gmail.com
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