2026年05月02日(土)

コラム・エッセイ

No.55 人物考7・自らの言動によって凋落した人物… 青木理も石丸伸二も貴乃花も義経も「それみたことか」

独善・独言

 ここまで54回にわたってコラムを書いてきた。多くの抗議も受けてきて、自分の主張が偏っていることを自覚している。よって、「このような考えもありはしませんか」とやわらかく訴えており、末尾に『…どうでしょうか』と結ぶのはその気持ちを示しているつもりである。

 一方、世の中には自分の考えが絶対であると譲りの意識のない強弁者もたくさん存在する。私も含めた弱気で穏やかな人間は、その主張に嫌悪し飽き飽きしながらも黙って聞き流していくのである。
 しかしである、その人間がその言動ゆえに失敗し凋落すると“それみたことか”と喝采する…そのような事例のなかでいくつか。

 ㊀最近の最も痛快な例…ジャーナリスト「青木理」が「自民党支持者は劣等民族」と言い放なって失脚してしまった。それまで権威者のすべてを否定してきた物言いに“おぞましさ”を感じてきた。それでも学びと思って我慢して耳を傾けてきたが、慶応大学→共同通信勤務という選民意識丸出しの発言で批判をあびて、私は正直、「それみたことか」と喜んでいる。

 ㊁は前稿46でも触れた「石丸伸二」。安芸高田市長時代の“ミラーリング”発言。あのスタンスで社会を渡れるとしたら、我々のように妥協点をさぐることで突破口をみつけようとしてきた営業人の人生は何であったのかとバカバカしくなって聞いていた。都知事選で想定を超える脚光を浴びたが、その後の地金のでた発言で彼の真実の姿が知れ渡り「まてよ」と多くの国民が懐疑的なったことにホットした思いでいる。まだ、復活の芽はある。私はさらに決定的に墓穴をほることをひそかに待ち望んでいるが、それは多くの安芸高田市民との共感ではあるまいか。

 ㊂決定的な失脚と云えば「貴乃花親方」。親方になって以降“相撲道”とかを持ち出し、旧態依然の協会幹部に向かって、過激な対抗姿勢を貫き世間を味方にした。しかし、その峻烈さ故に仲間の親方は離れ、家族は離散しその輝きを失った。マスコミの持ち上げにイラつく私がいたが、その凋落ぶりに胸が晴れる思いになった。

 ㊃歴史上一番の凋落者は誰か。どこの社会にも自分の実績を「あれは俺がやった」を連発するヤカラががいる。しかし、周囲の聞き手は「それは組織の成功であってあなただけの手柄ではない」と思っているが口にはださない。そのようなヤカラは徐々に周囲から抹殺される…皆さまにもすぐ浮かんでくる人物がありはしないか。

 そんなヤカラの代表的な人物は「源義経」とみて教訓にしてきた。確かに“稀に見る戦略家”であった。彼に頼朝を無視した独断専行があったとか、勝利でイイ気になっていたかどうかは私には判断できないが、後白河法皇から検非違使の四等官・尉(じょう)=判官という役職を与えられてそれをトップ頼朝に相談せずに受けとるとは組織人のあるまじきこと。「俺がやった」という勘違いが招いた凋落…このようなことも世間にはよく起こることであろうが。

 ㊄次世代の代表候補「小泉進次郎」。ミーハー的な人気ぶりに中味はどうなんだとイラついていたが、環境大臣時代のポエム発言でミソをつけてやはりと安堵した。今回の総裁選挙でさらに馬脚をあらわした。この失敗を喜びたいわけではない、言語も明瞭、意味も明瞭な発言ができる政治家に成長してほしいと願うばかりである。

 ㊅「石破茂」新首相が出足からつまづいている。以前からその重々しい口調でやや外した論理を展開していて「それならあなたがやってみたら」と茶々を入れたい気分で聞いていた。しかし、様々批判を受けようとも、それほど過去の発言にこだわる必要はないのではないか。人間、立場が変わればその発言内容も変わってきてしかるべき。あなたの理想論をもって立ちはだかる障壁に穴をこじ開けてほしいとエールを送りたいが。

…どうでしょうか。

講演請負業 阿武一治 kazuharu.anno@gmail.com

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