2026年05月01日(金)

コラム・エッセイ

№68 地方自治考10・交付税の仕組みは判らない。交付税の仕組みは納得がいなかい

独善・独言

 今後いくらか地方自治にアプローチする前にどうしても違和感のある「普通交付税」に触れたい。A表㋑に示す周南3市と都市データパック財政健全ランキングの山口県最下位の美祢市、中四国1位の倉敷市、全国最下位の夕張市、さらにふるさと納税一番の都城市の7市を比較しながら進めたい。なお、残念ながら内容レベルは中途半端な市議会議員であった自分が語れる範囲、表現できる範囲であるとご理解いただきたい。
 
 ㊀この交付税=「地公体間の財源の不均衡を調整し、どの地域に住む国民にも一定の行政サービスを提供できるよう財源を保障するためのもの」=事業の承認が必要な国、県の補助金と違い使途自由である。交付額は大雑把にいえば標準的な歳入額と歳出額の差で算出され、それは=「客観的、合理的な基準に加えその地公体の自然的・地理的・社会的諸条件を考慮し決定する=という仕組みであるが、私は議員時代を含めてこの算出根拠を理解できないでいる。

 ㊁そこで違和感の1。この国の算出基準で決定した交付額が市町で大幅な差があるということ。㋺は市民一人当りの普通交付金の金額であるが最大の美祢市と最小の下松市とは8倍の差がある。どの街でも公平に市民サービスを受けられるための交付税であるが、住んでいる街でここまでの差が生じてもよいのかという疑問である。算出基準の一部に均等割的というものがあってもよいと思うがどうか。

 ㊁そのようななかで各市町への対応に関してのイチャモンである。国は裁定をする場合に⑴歳入増に対する新たな仕組みに取り組んでいるか、⑵歳出削減への取り組みはどうか…この点をどう評価しているのか、また、これは微妙な視点であるが、⑶やった方がよいが無くても済ませてきた事業を、交付額の多い市町が交付額が少ない市町に先行して事業化していることの是非をどうみているのか。どのみち補填があるという交付金依存体質がありはしないか。私は国の裁定時に“歳出削減対応努力度”というような基準を設けてほしいと思うがどうか。

 ㊂は先の標準的な収入額のなかには寄付金とか手数料などの「雑収入」が入らないということ。日本一の都城市のふるさと納税収入や周南市のボートレース収入は交付金の基準裁定には関係なくフツーに交付金を受けているという矛盾である。㋩に示す歳入に占める雑収の割合には大幅な差異がある。ちなみに都城市の寄附金勘定は196億円、周南市の諸収入勘定は65億円を計上している。もちろん都城市の努力は半端であるまいし、周南市のボートレース事業は20年前の危機的状況を乗り越えて今があることは認識すべき事情であろうし、そもそもふるさと納税を筆頭に手数料、使用料等での増収に結果を残せなかった市町の自業自得といえばいえるが、それでも…雑収入の何分の1かは交付税裁定に算入するということがあってもよいのではないかと思うがどうか。

 ㊃「臨時財政対策債」という仕組み=「国が充分な交付税をだす金がないため各自治体が独自に借入れし一時的に不足分を穴埋めする、その償還金を国が後に交付金で補う=ここ24年間行われてその押し付け額の累計は45兆円にもなる(㋥㋭参照)という禁じ手とも評されるバカバカしいものだが、25年度は税収増を理由にこの制度を休止すると聞くのでこれ以上触れない。が、いずれにしてもこの交付税制度は見直しが必要であると訴えたい。

…どうでしょうか。

講演請負業 阿武一治 kazuharu.anno@gmail.com

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