コラム・エッセイ
AI時代
ちょこっと豆知識 立入塾「先生、あとはチャッピーに聞くので大丈夫です。」と言って彼女は教室のドアを閉めました。定期テスト対策の補習でのことです。英語と数学の問題の復習をした後、少し時間が余っていたので個人的な質問を受け付けることにしました。
一人の生徒がフレミングの左手の法則が難しいので説明して欲しいと言いました。「今回の理科は磁石も範囲なの?」と聞き返しながら、残りの時間を考えると、詳しい説明は厳しいと思いました。左手の法則はその名の通り、左手の親指、人差し指、中指がそれぞれ力、磁界、電流の向きを表すものなのですが、先ずは磁界の説明から始めなくてはいけません。それだけでもそれなりの時間が必要となります。残り5分少々ではかえって混乱させてしまいそうです。
仕方なく「中指から順にデン(電流)・ジ(磁界)・リョク(力)と覚えて。」と伝えたのですが、予想通りほとんどの生徒の顔から納得の表情は伝わってきませんでした。ここで時間切れです。
この春の高校受験でKさんは、新たに導入された特色選抜で志望校を受験しました。彼女が希望した高校の入試に課せられたのは作文でした。冬休み、私は何度か作文の指導をしました。3学期が始まると、彼女は自分自身で作文のトレーニングを始めました。
スマホのAIに入試に出そうな作文の課題を求め、その課題についての作文を書きあげます。そして自分の書いた文章をスマホに読み込ませ、AIにミスや改善点を尋ねて書き直すことを入試までの約1か月間続けました。合格報告に来た彼女に私は「AIの指摘は、どんなことだった?」と聞きました。彼女の答えに対して私が、「冬休みに指摘した所とほとんど同じだね。」と少し誇らしげに話すと、彼女「AIに負けてなくて良かったね。」と一言。
さて、先ほど教室を出て行ったフレミングの質問をした中3女子は、少し前にこんな話をしていました。「今、チャッピーと恋話するのにハマってます。」それで、チャッピーとはAIのチャットGPTのことです。
協力:立入塾 周南市開作北819-7 TEL.0834-25-4553
