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【周南市】[徳機]自力で立てる喜びを! 「自由自座位」開発 初のリハビリ機器、年内実用化
経済周南市山口県周南市の徳機(岡田哲矢社長)は6日、同社初の要介護者用リハビリ器具「自由自座位」を製品化した。販売先の選定と価格設定、福祉用具協会の登録を経て、年内にもユーザー使用を見込む。
約6年前に今後の高齢化社会を見据え、全くの手探りから開発をスタート。産業機械でこれまで多くの納入実績を持つ同社エコ事業部が手がけ、県産業技術センターの技術支援と県の補助金制度を活用した。
開発にあたり介護施設や病院など10カ所以上でヒアリングを実施。設計を担当した同事業部の高橋幸祐さん(38)は「構造は複雑ではないが、多様な声を機器に取り入れるのに苦労した」と話す。一方でそれまで製品を納めてきた化学メーカーなどと異なる介護業界での聴き取りは学ぶことが多くあったという。
「自由自座位」は自力での起立、着座をサポートする器具で、レベル1、2ていどの要介護者が対象。幅と奥行きが59センチのコの字型で、飛行機の操縦かんに似た左右のグリップを握りアームレストにひじを置く。右グリップに昇降ボタンがあり、着座ではボタンを押してゆっくりと下降する機器に合わせ重心を尻に移して座る。昇降部位には同社のガススプリングの技術を採用した。
起立動作では、グリップを握ったまま前傾姿勢をとる。椅子から尻を浮かせてひざを伸ばしながら、ひじ、腕、下半身の力で立ち上がり、昇降ボタンを押して機器を上昇させる。 高さは79〜107センチで、重さは19キロ。非電動式の「自由自座位」は、サイズが大きく高額な既存の電動式と着座のアシスト機能がない非電動式、それぞれの課題を克服した。
ストッパー付きの車輪で歩行も可能。あくまでも要介護者が自分の力で動けるようサポートするのが狙いだ。福祉用具の開発と普及を進める団体「テクノエイド協会」への申請登録中で、介護保険適用による利用者の経済的負担の軽減を図る。
高橋さんと共に設計を担当した浅田純子さん(33)は「これから使っていただくなかで意見を聞きながら、より良いものにしていきたい」と話した。中村光男部長(72)は「自分のペース、自分の力で動いてもらうことで高齢者の社会復帰を後押ししたい」と話した。
「自由自座位」による起立着座の使用例
「自由自座位」による起立着座の使用例
