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春の叙勲 長年の地域の活動賛えて
地域その他社会のさまざまな分野の功労者を賛える春の叙勲受章者は周南地域からは12人。そのうち、スポーツ振興、地方自治、調停委員、保護司、消防・防災の各分野で地域のために長く尽力してきた6人を紹介します。
[旭日双光章]スポーツ振興功労
山口国体総合優勝も
元県弓道連盟会長
深町芳洋さん(70)
愛媛大農学部に入学して弓道を始めた。それから50年あまり、弓を手にしなかった日はなく、今も週に4回はキリンビバレッジ周南総合スポーツセンターの弓道場で指導し、そのほかの日は自宅で練習する。
定年退職するまで周南市役所に勤めた。その間も市弓道連盟事務局長、副会長、1998年からは県弓道連盟の副会長も務めた。
10年前に定年退職してからは、2010年から昨年8月まで全日本弓道連盟の監事、16年から今年2月までは市弓道連盟、3月までは県弓道連盟の会長として弓道の普及に尽力した。
その間、2011年の山口国体当時は県連盟副会長、国体の競技副委員長だったが弓道は男女で総合優勝し、天皇杯にも貢献した。競技会場には天皇、皇后両陛下も足を運ばれた。
市役所や徳山大学などの弓道部でも指導。家庭でも2人の息子や親せきにも弓道を勧め、親子3人ともが伊勢神宮弓道場で弓をひいたことが自慢という。
市役所に在職中から休日は大会や指導ばかり。叙勲に「感激しています。妻や家族のおかげ」と妻の幸子さんに感謝している。地元の自治会長や長穂市民センターの広報誌の編集長、農事組合法人莇地の理事も引き受けている。
[旭日単光章]地方自治功労
市自治会連合会の設立にも尽力
寿町自治会長
中村利孝さん(84)
福川塩業組合、東洋曹達を経て1961年から1995年まで新南陽市役所に勤め、その間、1978年から1年間と96年から現在まで25年間にわたって福川地区の寿町自治会長。
2009年からは福川地区コミュニティ推進協議会長も務め、12年から新南陽自治会連合会長、14年から16年まで市自治会連合会長を兼任し、県自治会連合会副会長も務めた。福川地区社会福祉協議会長として福祉活動にも取り組んできた。
単位自治会長として市報の配布、道路・河川清掃、地域の見守り活動を続けて住民から信頼されている。自治会連合会長としては先進地視察や新年交流会を通じて自治会相互の連携や地域コミュニティの活性化に貢献して信望も厚い。
周南市は2市2町の合併から10年近くたっても市自治会連合会が設立されていなかったが、他地区との協議に誠実に取り組み、市自治会連合会の発足にこぎつけて初代会長に選出された。
[旭日単光章]地方自治功労
役割分担で楽しく43年
新開作自治会長
和田和年さん(74)
三笹町は富田川の河口近くにある新南陽地区の住宅地。3つの自治会があり、和田さんが43年間、自治会長を続けている新開作自治会は世帯数が65。以前は80ぐらいあった。
自治会長になった時は31歳。新南陽地区で最年少の自治会長だった。武田薬品に勤めながら活動したが「みんながサポートしてくれた。多くの人に助けられて続けられた。家族も含め、感謝したい」と話す。
2004年からは新南陽自治会連合会富田東支部の支部長、14年からは新南陽自治会連合会長。裁判所の調停委員は10年続け、罪を犯した人の更生保護を手助けする保護司は今も続けている。
詩吟や居合道など趣味も多彩。マジックは「マリック和田」の芸名でボランティア活動で県内各地に招かれ、年間30回ほど舞台に立つ。
この活動も三笹町の3自治会で開いている夏祭りの隠し芸大会から住民有志の「ひょっとこ一座」が生まれたことから始まった。
自治会長のなり手が少なくなっているが「役割を分担すれば大変なことはなく楽しい」と助言している。
[瑞宝双光章]調停委員功労
双方の納得目指して28年
元調停委員
三戸照明さん(72)
1992年から今年の3月まで28年間、裁判所の調停委員を務めた。調停は裁判所の仲介で当事者間の合意を目指す仕組み。離婚など家事、借金や金銭のトラブルなど民事があり、いずれも双方の話しを聞いてお互いが納得する解決策を探るが、双方が満足することは少なく「反省ばかり」という。
91年から昨年まで、徳山の市街地にあり、藩制時代初期に創建された浄土宗八正寺の住職。徳山中央保育園の経営にも携わった。先代の住職、圓城師も調停委員を26歳から67歳で亡くなるまで続け、父の友人から勧められて調停委員を引き受けた。
離婚にあたっての子どもに対する親権や養育費、民事では以前はサラ金の問題が多かったが、そのほかにも日照権や飼い犬の鳴き声などさまざまな問題が調停に持ち込まれる。
毎月5、6回、多い時には10回も山口地裁・家裁周南支部に通ったが、「自分自身の生き方を教えていただいた。心の勉強になった」と話す。
[瑞宝単光章]消防功労
郷土愛に燃えて45年間一筋
前下松市消防団副団長
浅田実さん(67)
1974年に21歳で下松市消防団に入団して昨年3月末で退団するまで45年間、常に地域防災の第一線に立ち続けた。受章に「どうして私がいただけるのか不思議なくらい。ご指導いただいた皆さんと一緒にいただく気持ちでいっぱい」と謙虚に喜ぶ。
中学を卒業してすぐに大工の道に入り、今も住宅の新築やリフォーム工事に携わる現役の大工さん。消防団にも当時の先輩大工の勧めで入り、2006年に末武分団副分団長、12年に同分団長、15年から4年間は市消防団副団長を務めた。
火災発生の一報が入ると何をさておいても現場に直行した。大工だけに一般的な家の構造を外見から判断できるため、それが的確な消火活動の展開に役立ったことも多い。
後進には「郷土愛に燃えて頑張ってほしい」と期待。妻にも「いやな顔一つせずに消防団活動を支えてくれた」と感謝する。
趣味は「仕事」。92歳の母、妻と暮らし、4人の子どもに3人の孫がいる。
[瑞宝双光章]更生保護厚労
罪を犯した人の社会復帰に
保護司
弘中泰彦さん(72)
42年半もの間、保護司として罪を犯した人たちの更生と社会復帰を助ける役割を果たしてきた。受章に「身に余る光栄。これからも少しでも世の中のお役に立てる仕事をしたい」と笑顔を見せる。
光市立野の名刹、曹洞宗の鳴谷山長徳寺の第24世住職。保護司は同地区の前任者の急逝に伴って29歳だった1977年11月に委嘱された。
保護観察の対象者との面会では「聞き役」に徹しながら社会復帰を手助け。対象者が更生した話を聞くとうれしく、中には暴走族の少年が成人して運送業を開業し、安全運転を励行して経営を軌道に乗せた話もある。
後進には「対象者に心から寄り添うと同時に、犯罪予防、社会貢献にも力を入れてほしい」と期待する。
定年まで市職員として市役所に勤務し、市議会事務局長などを歴任。退職後は周防コミュニティセンター館長や市の青少年を健全に育成する周防地区会議議長を務めて地域づくりに活躍した。
