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[周南3市]華陵高→下松高、新南陽高→南陽工高に再編 県教委・高校再編整備計画後期案を発表
地域その他県教委は1日、県立高校再編整備計画の後期実施計画案を県議会文教警察委員会(坂本心次委員長)で公表した。周南地域では4年後の2029年度に下松市の下松高と華陵高▽6年後の31年度に新南陽高と南陽工高を再編整備する計画で、県教委は今後、今月下旬から県内15カ所で地域説明会を開き、11月下旬からパブリックコメントで意見を募って、今年度中に最終的な計画を策定する。(山上達也)
今月から地域説明会、パブリックコメント
県議会文教警察委員会では繁吉健志教育長が計画案を説明した。周南地域から坂本委員長(周南市)▽磯部登志恵副委員長(光市)▽大内一也委員(周南市)、福田吏江子委員(同)がおり、8人中4人を周南地域選出の県議で占めている。
繁吉教育長は、県内の中学校卒業者数が1988年の2万 6528人をピークに減少が続き、2039年度には6644人にまで減る予測も示して「教育の質の確保や向上を総合的に勘案し、検討してきた」と説明。議員からは通学費と通学時間の増加、部活動への弊害を懸念する声が上がった。
今後、地域説明会やパブリックコメントで保護者ら県民からどんな意見が寄せられるかが注目される。
今年度末に計画策定という「尻」を決めている以上、保護者や県民の意見や声によって大幅に計画が修正される可能性は低いと見られる。
生徒急増期の新設2校、生徒減で再編対象に
先行事例では周南地域には光市の光高と旧光丘高の統合があり、旧光丘高の跡地は光市の浅江中の移転先になった。周南市でも旧徳山北高、旧鹿野高は徳山高の分校化を経て廃校になり、旧鹿野高跡地は二次利用があるものの、旧徳山北高跡地は利用先が未定だ。
周南市の熊毛北高も柳井市などの高校との統合が計画されている。
華陵高や新南陽高は生徒急増期の昭和50年代後半に開校した「新設校」。その両校が生徒減で再編の対象になるとは、時代の流れの皮肉さを感じざるを得ない。
今後は再編統合のあり方はもとより、統合後の華陵高や新南陽高の校舎の活用方法など地元とのつながりも議論になりそうだ。