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来年1月に「CO2プロジェクト」 二酸化炭素回収、再利用へ
地域周南市周南市の㈱トクヤマ(横田浩社長)は来年1月1日付けで徳山製造所内に二酸化炭素の排出削減、利活用に向けた施策を加速させるため、二酸化炭素対策に特化した「CO2プロジェクトグループ」を設置することを10月31日に発表した。この日、徳山製造所で開かれた2020年3月期の第2四半期決算の記者会見でも安達秀樹専務執行役員徳山製造所長が二酸化炭素を回収、資源としての活用などに取り組むことを明らかにした。
同社の二酸化炭素排出量は現在、年間660万トンで、そのうち440万トンが石炭火力による発電など燃料由来。しかし、温室効果ガスとして世界的に二酸化炭素の排出抑制が求められ、二酸化炭素の排出元の企業に対して融資をしない、製品を購入しないといった動きも出ていて企業のリスク要因になりかねない。
そのため、同社は2030年度に削減対策をしない場合に比べて二酸化炭素の15%削減を目標に掲げて削減推進のための組織を立ち上げ、削減のための投資を促進することにしている。
その方法としては、二酸化炭素を回収、利活用するための新規技術開発とともに、バイオマス混焼など再生可能エネルギーをできる限り使用すること、徳山製造所のエネルギー効率の最適化に取り組む。
二酸化炭素の回収、再利用の実用化にはコスト面の課題を克服する必要があるが、安達製造所長は「ぜひとも作り上げたい」と話しており、低炭素社会実現へ、同プロジェクトへの期待が高まりそうだ。