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【周南市】「回天作戦」伝えるドキュメンタリー映画制作へ
地域周南市回天顕彰会が立ち上げ
「回天の島から平和の文化発信プロジェクト」
山口県周南市大津島に訓練基地があった海軍の特攻兵器「回天」。回天顕彰会(原田茂会長)が「回天の島から平和の文化発信プロジェクト」を立ち上げて、回天作戦の事実を伝えるドキュメンタリー映画「蒼海(そうかい)の若人(わこうど)たち(仮題)」を制作することにした。11日に原田会長(84)と制作の中心となる市内在住の映像プロデューサー、竹村昌浩さん(65)らが記者会見して来年末の完成を目指すことや、400万円から500万円の制作費は全国からの寄付で調達することを明らかにした。
「回天」は大型魚雷を改造して搭乗員が乗り込めるようにした小型の潜水艇。爆薬を積み、搭乗員が乗ったまま敵艦に体当たりすることから「人間魚雷」と呼ばれる。
顕彰会は1962年に発足して毎年11月に大津島の回天記念館前庭で回天の搭乗員、整備員、回天を運んだ潜水艦の乗員の戦没者の追悼式を開いている。
今回の映画は「大津島、周南を世界平和の発信地に」の想いを込めるもの。米国人で、父親が回天によって沈没した油送艦「ミシシネワ」の生き残りの乗組員だった縁で「KAITEN」を出版したマイケル・メアさんとの交流から、日米で協力してのドキュメンタリー映画制作の構想が生まれ、今回、日本側がまず制作することになった。記者会見で原田会長はマイケル・メアさんから贈られた万年筆とボールペンも披露した。
映画は回天の元搭乗員で、戦後「全国回天会」を設立し、マイケル・メアさんに資料の提供もした小灘利春さん(1923〜2006)を中心に「回天作戦の事実と、その事実を伝えることの難しさ」を描き、小灘さんが残した資料や、マイケル・メアさんの協力で使用できることになった米国側の資料も使って描く。
上映時間約60分の作品にまとめる予定。米国で上映して撮影を追加し、日米が協力して制作する。完成後は公民館や学校などで上映するとともに、制作のために撮影した関係者の証言などは映像ライブラリーとして活用する。
撮影は来年の年明けから半年を予定していて、竹村さんは小灘さんが「回天」とともに終戦を迎えた八丈島も訪れたいと話し「当時、何があったかをわかりやすく伝えたい」と意欲を見せている。
募金などの問い合わせは、飯島町のはつもみぢビル内の回天顕彰会事務局(0834-21-0075)へ。
