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【周南市】電話で混乱も 周南緑地スポレパークに 総合SCなど指定管理交代
地域周南市1日から休館せず引き継ぎ
山口県周南市の周南緑地整備管理運営事業のスタートに伴い、市総合スポーツセンターなど周南緑地公園のスポーツ施設などの指定管理者が1日から市体育協会から同事業に取り組むために2月に設立された周南緑地スポレパーク㈱に変更になった。31日まで市体育協会、1日から新会社と休業せずに引き継がれた。
新会社は㈱大林組など同事業に携わる5社が株主。スポーツ施設の利用の受け付けや管理はアシックススポーツファシリティーズ㈱と地元の㈱ビークルーエッセの2社が中心になっている。
アシックススポーツファシリティーズ㈱は県内では防府市と4月からは岩国市でも市のスポーツ施設を運営。総合スポーツセンター施設長に就任した草山次郎さん(57)も以前に防府市で勤務し、その後、愛知県岡崎市でも施設管理を経験した。
同社の社員3人と地元採用のパート社員で午前9時から午後10時まで受け付けなどの業務を担当する。管理はビークルーエッセのスタッフが加わる。
周南緑地整備管理運営事業の契約締結、指定管理者の指定の議案が市議会で可決されたのは3月定例会。準備期間がなく、体育協会が業務をしていた事務局に31日の業務終了後に入り、1日からスタートしたが、施設の一部では1日から大会も開かれたという。
一方、体育協会も同じセンター内の元健康ルームだが、夜中に引っ越して1日から片づけも終わらない中で業務を開始するあわただしさ。
周知はまだまだ
同センターの電話番号は0834-28-8311だが、これまでは市体育協会もこの番号で通話できたため、1日以後も電話の半数は市体育協会宛てという状態。電話のたびに内容を聞き取り、指定管理者の交代などを説明しなければならなかったという。ホームページ(HP)も市の文化スポーツ課のページから入れるが、内容の充実はまだこれからだ。
草山さんは自身もトライアスロンやウルトラマラソンに出場するスポーツマン。あわただしい引き継ぎの中だが「市民に愛される施設にし、大人から子どもまで、幅広い人の生活のクオリティーが上がる、スポーツをしない人も楽しめるようにしたい」と意欲的。今後は、これまで培ってきたアシックスとしての経験を生かし、ファミリー向けや子ども向け、高齢者向けのスポーツイベントや教室の開催なども計画している。
大会などがない日に個人で施設を利用できる一般開放のチケット購入も近く、自動販売機でできるようにする。施設を訪れなくても予約できる「ひろしま・やまぐち公共施設予約サービス」の利用拡大にも取り組む。
市文化スポーツ課の坂本俊彦課長は「円滑に指定管理者の移行ができるよう、体育協会とも連携して競技団体などに周知を図りたい。市としても尽力したい」と話している。
(延安弘行)
◎周南緑地整備管理運営事業 | ||
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民間の資金力を利用するPFI事業。期間は2023年3月から42年3月までの19年間。契約金額は95億5,665万3,098円。市が支払うが、一部は国の補助金を見込んでいる。 陸上競技場の管理棟、スタンド屋根の建て替え、トラック・フィールドの全天候型への改修、第3種公認の取得と必要な備品設置▽サッカー場の人工芝への張り替え▽公認25メートルプールのある新水泳場の建設などの施設整備を26年度までに終える。その後も指定管理者としてスポーツ設備の管理・運営などを続ける。施設整備を終えた時点で、現在は50万人の周南緑地の利用者を150万人に増やすことを目指す。 【電話番号】 キリンビバレッジ周南総合スポーツセンター(0834-28-8311) 周南市体育協会(0834-28-0006) |
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周南緑地スポレパーク㈱の概要 (周南市議会3月定例会提出議案より) | ||
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【所在地】周南市平和通1丁目26番地 【設立年月日】2023年2月10日 【事業内容】 周南緑地整備管理運営事業に関する統括管理業務、設計・建設等業務、開業準備業務、運営業務、維持管理及び民間提案施設事業並びにこれに付帯する一切の業務 【代表取締役】川村彰氏 【株主】㈱大林組 アシックススポーツファシリティーズ㈱ ㈱ビークルーエッセ、洋林建設㈱ ㈱日本水泳振興会 【資本金】2千万円 |
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