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【周南市】鹿野でオンライン診療 医・看護学生が模擬体験
地域周南市オンライン診療模擬体験が17日、山口県周南市のコアプラザかので開かれた。医学生などを対象にしたやまぐち地域医療セミナー2023の一環で、医学生が住民を「診療」した。
このセミナーは8月3日から9月1日まで、県内10市町が連携して2日間ずつ開いている。周南市は16日と17日の2日間で、県内出身で医師を目指す学生2人と保健師・看護師を目指す6人が参加した。16日は八代の熊北診療所で診療の様子を見学した。
オンライン診療は住民4人が協力して3人は自宅にいながらパソコンを使ってズームで「診療」した。自宅が同館の近くにある林信子さん(81)は自宅に見立てたコアプラザかの館内の部屋と診療室に見立てた部屋を結んだ。
医師の役は自治医科大5年の内丸采香さん(26)で、林さんのそばには山口大医学部保健学科2年の山本亜耶さん(19)、県立大看護学科3年の丸山悠介さん(20)が付き添った。パソコンの替わりに最新式の遠隔医療システムを使い、内丸さんが林さんを診療した。
山本さんと丸山さんは診療の前から林さんと話して親しくなって診療に臨み、内丸さんの指示で血圧などを測り、足のむくみの状態の診断を手伝い、林さんの体の不調や不安感も聞き出した。丸山さんは「話しやすいところで自由に話せる、情報を引き出すことが求められていると感じた」と話していた。
今回の模擬体験は、医師不足地域へのオンライン診療普及のために取り入れた。同市では鹿野診療所で3年前から試験的なオンライン診療を導入して2022年度は7件の利用があった。
この日は藤井律子市長や県立総合医療センターへき地医療支援センター長の原田昌範医師や周南公立大の大平光子教授も見学に訪れた。後日、オンライン診療の課題の検討会議も開くことにしている。