2022年07月04日(月)

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【山口県周南地域】新斎場の火葬有料化検討へ 3市行政組合、1人1万円目安に

  • 新斎場の完成予想図

新南陽、鹿野との格差浮上か

 山口県周南市、下松市、光市の一部事務組合、周南地区衛生施設組合(組合長・国井益雄下松市長)は、2025年4月から使い始める下松市西市沖の旧下松清掃工場跡地の3市の新斎場について、現在は3市の市民なら無料の火葬料の有料化(周南市新南陽、鹿野両地域を除く)を検討している。このことはすでに3市側に提案しており、今後の行方が注目される。(山上達也)

 組合によると、全国の公営斎場の中で使用無料なのは約3%で、有料化は全国的な流れという。県内では同組合の御屋敷山斎場や周南市の新南陽斎場と鹿野斎場、山口市や防府市、和木町の斎場が該当する住民に限って使用料を無料にしている。

 組合は使用料を1人1万円を目安に検討している。片山康秀組合事務局長は「使用に応じた受益者負担の観点と、社会情勢を踏まえた」と説明。そのため使用料は維持費に充てる考えで「その分、各市が組合に負担する金額は減る」という。

 新斎場の建設と20年間の管理運営費を含む総事業費は約58億円。総合建設コンサルタント会社、パシフィックコンサルタンツ(PC)をアドバイザーに基本設計を策定中で、当初の計画より内容がふくらんでいる可能性が浮上している。PFI(民間資金の活用による公共施設整備事業)の業者には熊谷組グループが決まっている。

 片山事務局長は取材で「火葬料の有料化はPC社の助言によるものか」の問いに「そのようなことはない」と答えた。PC社は周南市の周南緑地体育施設のPFI事業でも、周南市からアドバイザリー業務の委託を受けている。

 組合は5月下旬に、3市の組合議員の要請に応える形で各市ごとに市議を対象にした説明会を開いた。下松市議会の6月定例会の一般質問では渡辺敏之議員(日本共産党)がこの問題を取り上げたが、国井市長は「新斎場の火葬使用料は周南地区衛生施設組合の事務に当たるため、組合議会で決定されるべきもの。市としては組合議会の決定を受け、新斎場の円滑な運営に協力していく」と答えるにとどまっている。

 組合は組合議会(議長・藤井律子周南市長)の12月定例会に、火葬料有料化を盛り込んだ新斎場設置条例の一部改正案を提案する見通し。しかし新斎場が有料化になれば、周南市が単独で営む新南陽斎場や鹿野斎場も有料化しない限り、負担のあり方が論議を呼ぶ可能性がある。

 周南地区衛生施設組合議会の議員は次の通り。(敬称略)

 議長=藤井律子(周南市長)▽副議長=市川熙(光市長)▽議員=福田健吾(周南市議)磯部孝義、近藤康夫(下松市議)仲山哲男(光市議)