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【山口県】[衆院山口2区補選]平岡元法相が出馬へ 自民岸氏、共産石村氏と3つどもえ? 平岡氏20日、石村氏22日に出馬表明
政治その他岸信夫元防衛大臣の衆院議員辞職に伴う衆院山口2区補選(4月11日告示、23日投票)に、元法務大臣の弁護士、平岡秀夫元衆院議員(69)が出馬の意向を固めた。20日(月)に岩国市役所で出馬表明の記者会見を開く。同補選では自由民主党が岸氏の長男で元秘書の岸信千世氏(31)を公認し、日本共産党は党中央委員会組織局員の石村智子氏(47)の公認を20日に機関決定する。
(山上達也)
大蔵官僚から佐藤信二氏破り政界入り
平岡氏は岩国高、東京大法学部卒。大蔵省に入省して酒田税務署長、東海財務局理財部長、国税庁法人税課長などを務めた。
2000年の衆院山口2区に民主党公認で出馬し、自民党前職の佐藤信二氏を破って初当選。以後、選挙区4回、比例復活1回計5回の当選を重ね、民主党の菅直人内閣で総務副大臣、同野田内閣で法務大臣に就任した。
しかし12年12月の改選で、参院議員から鞍替えした自民党の岸信夫氏に敗れ、比例復活もならず議席を失った。13年の参院山口選挙区補選、14年の衆院選山口2区でも敗れ、以後は政治活動の第一線から退き、東京で弁護士活動をしてきた。現在は立憲民主党山口県連顧問。
平岡氏は18日、本紙記者の電話取材に「現時点では(出馬を)断言できない」としたものの、20日の記者会見に臨む意欲は示した。
平岡氏の選挙態勢、共産との共闘が課題に
平岡氏の出馬には2つのハードルがある。1つは選挙態勢の構築▽もう1つは共産党候補者との関係だ。
平岡氏は衆院議員在職中、秘書を積極的に地方選に擁立してきたが、時が流れ、事情も変わり、井原健太郎柳井市長のように現在では自民党籍を有する人物も少なくない。
かつての秘書をどれだけ再結集できるか、新たな勢力をどう取り込むかが注目される。
もう1つは、すでに共産党は新人の石村智子氏の擁立を県委員会で決めており、党中央委員会も20日に機関決定。同党が石村氏の擁立を取り下げて平岡氏を野党統一候補にする観測もあるが、党県委の吉田貞好委員長は「情勢を見極め、そのつど判断するしかない」と述べており、先行きは不透明だ。
石村氏は22日(水)に県庁で出馬表明の記者会見を開く。