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【山口県】周南地域初「三権の長」に 最高裁長官に徳高出身戸倉氏 「母校の名を上げて」「市民とともに祝福」
政治周南市最高裁判所の第20代長官に山口県周南市出身の戸倉三郎最高裁判事(67)が就任することになった。県内出身の最高裁長官は小泉内閣時代の2002年から06年まで務めた下関市出身の故町田顕氏(1936-2015)以来で、周南地域の出身では初めてのケースになる。
最高裁判所長官は内閣総理大臣や衆議院議長、参議院議長と並ぶ「三権の長」の一人。国権を分散させて権力の集中を防ぐ“三権分立”の下で、司法権を代表する最高裁長官の役割は大きい。
最高裁長官は内閣が指名し、天皇が任命する。15人の最高裁判事全員で構成する大法廷の裁判長を務める。皇室会議の議員を兼ねるほか、自衛隊を公式に訪問したり視察する場合は栄誉礼を受ける。
戸倉氏の最高裁長官就任は大谷直人現長官(69)の定年退官に伴うもので、20日の閣議で戸倉氏の長官指名が決まった。戸倉新長官の任期は70歳の定年を迎える2024年8月まで。
戸倉氏は1973年3月に徳山高を卒業した第25期生。一橋大法学部を卒業して82年に判事補に任官された。
刑事裁判の経験が長く、最高裁審議官時代には裁判の迅速化や、裁判員制度の開始に向けたPRに努めた。最高裁の総務局長や事務総長、東京高裁の長官などを務め、17年3月に最高裁判事に就任した。
同年10月の衆院選と同時にあった最高裁裁判官国民審査では、同じ徳山高出身で駐英大使を務めた林景一判事(71)とともに審査を受けている。
最高裁では昨年2月に、那覇市の孔子廟をめぐる政教分離裁判の大法廷判決で「違憲」とする多数意見に加わった。同年6月の夫婦別姓を認めない民法などの規定をめぐる大法廷決定では「合憲」と判断を示した。
今年2月に、ヘイトスピーチを規制する大阪市の条例は表現の自由を保障した憲法に違反しないと判断した訴訟で裁判長を務めた。
戸倉氏の最高裁長官就任に、地元では歓迎の声が上がっている。
戸倉氏と徳山高で同級生の元周南市職員、友弘充洋さん(67)=若草町=は「戸倉君は高校では陸上部で活躍していた記憶がある。最高裁就任は同級生としてとても誇らしい。難しい時代とは思うが大切な職務であり、頑張って出身校の名を上げてほしい」と話した。
徳山高で戸倉氏の1年先輩の藤井律子市長(68)=栗屋=も「周南市から三権の長が誕生したことは市の大きな誇り。市民とともにお祝い申し上げたい」と期待していた。
(山上達也)
