コラム「一言進言」
ものづくりで活気づく周南
~次は若者定住に全力~
■平均個人所得が最低でも最高、個人所得最高でも最低。沖縄と東京の出生率だ。地方創生に政府あげて取り組んでいる。ひと・もの・しごとをテーマに全国の地方自治体も何ができるか計画中だ。山口県でも、ものづくりへ中小企業九十社に総額九億円の設備投資に対する補助金を決めた。周南地区からも二十数社が獲得、さらなる飛躍を目指す。すべてが成功するとは限らないが、まだこれほどチャレンジする会社があることに安堵(ど)する。
■周南市のソイル・ブレーン(原田正昭社長)は地盤の耐震解析力を向上するための設備を開発、光市の永岡鋼業(永岡昌弘社長)はワイパーのゴムを支えるステンレス製骨材の品質を強化し、海外メーカーの追随を許さないという。周南の中小企業の底力を見ることができる。
■大企業中心だったアベノミクスもようやく地方の中小企業支援が始まった。失敗を恐れないで、こうした地方の会社を支援することが数年後に大きな成果を生む原動力になるだろう。新たな雇用を生む源にもなる。一千万円の補助金は大きい。最近では一番のヒット施策だろう。次は働く若者の確保だ。少子化対策の源は、地方に多くの若者が生活することだ。
■優秀な人材はほとんど都会に出て行ってしまう。地方の高齢化にあきらめムードすら漂っている。多くの地方自治体がその主力を高齢化対策に注いできた。ようやく少子化対策が口に上ってきた。周南には多くの意欲的な中小企業群が存在しているが、人材不足、人手不足は深刻だ。働く所は多いが、情報が伝わらない。若者の流出を防ぎ、定住者を増やす施策が地方創生の原点になる。
■沖縄の出生率の高さは地域コミュニティーの確かさ、三世代同居の多さが大きな要因と言われている。全国の地方自治体が一斉に大胆で効果的な施策を展開すれば、まだ我が国の人口減少は止められる。そのモデルケースを元気な中小企業が多く存在する周南地区に創ることは可能だろう。三市が力を合わせ、本気で若者定住に全力を挙げる時代がやってきた。お年寄りがちょっと若者たちに道を譲ろう。
(中島 進)
