コラム「一言進言」
18、19歳のころは?
~大人の生態を見てどう思うか~
■十八、十九歳のころ、どんな生き方をしていたか、選挙権が十八歳まで引き下げられて、改めてそのころを思い浮かべてみた。読者諸氏はどうだったろうか。世の中や政治に関心を持っていたか。私は学生運動に少々のめり込んだから、時代の流れや政治に興味を持ったが、クラスの中でそんなことに関心を持つのは多くはいなかった。しかし、ノンポリ学生でも政治の話はそこそこしていた。
■最近の学生がどんなことに関心を持っているのか。スマートフォンを手にひたすら画面をつついている姿しか思い浮かばない。六〇年安保、七〇年安保の時代は、多くの学生が国会目指してデモをしていた。今回の安保法制案にどこまで反応、地方創生にどれだけ関心を寄せているのだろうか。
■学生運動が盛んな時代、度々、集会の場に体育会系の学生がなだれ込んできた。議論もした。右だろうが、左だろうが議論をしていた。三島由紀夫が東大全共闘に乗り込んで議論を吹っ掛けていた時代だった。つたなくても国のあり方を考えた。しかし、多くの学生はそれだけ政治に関心があっても選挙に行くことはなかった。政治家のイメージが悪く、期待していなかった。
■十八歳以上に選挙権が与えられ、投票総数は若干上がるかもしれないが、投票率は下がるだろう。特に大学生の多くは住民票を地元に置いている関係で、わざわざ投票のため帰省するとは思えない。期日前投票の理由に、部活のためも入るのだろうか。大人たちの押し付け感がぬぐえない。若者たちが我々にも選挙権をよこせと訴えたわけでもない。
■若い時は大人の生態を見て行動する。特に官僚や政治家たちが庶民の悩みや苦しさに応えようとしているのか、保身に走ってはいないか、敏感に感じるのではないか。
■高校生に何を教えるのか。今の政治、行政の仕組みを教えて感動する場面があるのだろうか。投票に行こうと思わせるには、まずは大人たちの生態を検証すべきだろう。トンビがタカを生むのは難しい。
(中島 進)
