コラム「一言進言」
駐車券出す山口、出ない周南市中心市街地
~出店相次ぐ商店街だが~
■周南市の商店街にあった元映画館が大型ライブハウスとして生まれ変わった。古い映画ファンとしては寂しい気持ちもわくが、街中に多くの若者を集める施設ができたことには感謝だ。我が社も長くケーブルテレビで「ばんなび」という音楽番組を制作し、地域の若いアーティストを応援している。ここから、全国に飛び出すアーティストが生まれればと期待も膨らむ。
■この「ライジングホール」はライブハウスとしては県内一番の規模だそうだ。月に数千人の若者が集まる予定だ。単発イベントも大切だが、恒常的に集客できる施設は重要だ。
■ここ数年、旧徳山市中心市街地には多くの若者が出店している。雑貨屋、美容院、メンズエステなどもあるが、大半は飲食関係。気がかりなのは、サービス業や物販が少ないことだ。先日、男性用の靴を求めて街に出たが、売っているところがなかった。男性用下着もそうだ。
■物販では商店街が成り立たない時代になった。カタログ、テレビショッピングなどの通信販売から始まり、今ではネット販売が急速に広まり、店頭販売は大苦戦の様相だ。商店街も変わらざるを得ない。
■以前から聞かされるのが、街に出ても駐車料金がかかるという声だ。確かに歩きたくなるような商店街を作れば、少々の駐車料金を払っても人は来る。駅ビルのデザイン会議で、北部の委員が「駅ビルに無料駐車場を作ってくれ」と懇願した。しかし、議長役の先生は、今の時代、歩いて街を楽しむ時代だ、街中は民間含め駐車場は過剰供給という答弁で、却下された。
■その委員は「田舎の人は街中に出なくていいと言うことですね」と悔しがっていた。ふたを開けてみると、駅ビルに約百台の駐車場を作るとある。図書館には法律で駐車場が必要なのだそうだ。
■山口市の道場門前商店街ではほとんどの店で駐車券をくれる。一方、徳山では駐車券を出してくれる店はわずかだ。出店も多いが、面として中心商店街にはサービスがない。新規出店者の多くが商店街組合に加入しないと聞く。既存店も黙っていたら駐車券は出ない。中心市街地全体で取り組むべき課題だろう。
■せっかく集客力のある施設ができても、それに応える商店街でなくては生き残れないだろう。面としてどうお客を迎えるか。時代遅れでも、駐車場の問題は根深い。
(中島 進)
