2026年04月30日(木)

コラム「一言進言」

「嫌老」時代に突入したか

~「賢老」たちよ立ち上がれ~

周南市の旧徳山市内に来秋、大型商業施設「ゆめタウン」がオープンする。旧徳山中心部では大型店が次々と撤退、電球一個買うのも苦労するようになった。中心市街地に住む人は、下着を買うのにユニクロ以外では、旧新南陽市か下松市まで行かないと手に入らない不便さだった。過去を振り返ってもしかたないが、昔は団地のあちこちに小さなスーパーがあり、米屋も、酒屋もあった。それらがことごとく店を閉め、多くは駐車場となった。

郊外型大型店の時代になり、高齢化が進む団地の住民も、買い物難民化が始まった。最近、団地周辺のコンビニエンスストアは、近所のお年寄りが大のお得意さんになっている。コンビニの総菜の種類もスーパー顔負けだ。バイキング形式の和風レストランチェーンに行くと、六十歳以上は割引になり、一人、テーブルに向かっているお年寄りも少なくない。

近年は〝暴走老人〟も増え、受付で大きな声でいちゃもんをつけていたり、列に平気で割り込んでいるのはたいがいが高齢者だ。新聞に出てくる犯罪も高齢者が犯人ということが増えた。五木寛之の近著「嫌老社会を超えて」がベストセラーの仲間入りを果たした。社会の中で老人が嫌われ始めている。道路を逆走するお年寄り。九十歳が年金を三十万円も四十万円ももらっていることへの反感。鈍感な反応への嫌悪感。社会の中で、高齢者が嫌われているとある。

超高齢社会が確実に訪れる。そんな中、若者の負担は増えるばかりだ。お年寄りに優しくと説いても、心の底では疎ましく思う気持ちが増幅している。車を持てない若者が増えているが、目の前を老人たちはタクシーに乗って買い物している。作者はそうした現実を知った「賢老」になろうと書いている。

「近ごろの若者は」とは古来から常とう句だった。しかし、これだけ高齢化が進み、若者たちに大きな足かせになる時代、「近ごろの若者には世話になるのう」と言うべきなのだろう。

かつて若者と子どもで活気あふれた周南団地も、今や独居老人が増え続けている。対策が急務だ。若者を帰らせること。若者を定住させること、中山間地域も大事だが、まずは街中の過疎化を防ぐことだ。「賢老」の登場する場面だ。若者定住に「賢老」の知恵と行動力を発揮すべきだ。可能性はまだある。

(中島 

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