2026年04月30日(木)

コラム「一言進言」

若者定住には市境を越えて

~「日刊新周南」ご愛読に感謝~

一年が過ぎるのが早くなった。齢のせいなのはわかっているが、自分が何をしてきたか、何ができたか、振り返ると反省しきりだ。今年一年、地域に若者を増やそうと何かと動いたが、思うようにならず、一部の賛同者は得たが、無関心な人の多さに落ち込むことも多々あった。

国も県も周南三市も、それなりに子育て支援に取り組んでいる。周南市長は医療費無料化の年齢アップを発表した。少子化対策は共通の課題だ。周南市は待機児童ゼロを言うが、中心市街地ではおいそれと保育園に入れない。まだまだ、子育て環境は整っているとはいえない。インフルエンザの予防接種も二人、三人となると費用もかさむ。

光市に住む母親が周南市に職を求め、職場の近くの保育園に預けようとしても、思うようにならない。職場と住まいが周南三市はじめ交錯しているのに、市境に厳格に阻まれる。三市連携は観光で今年ようやく始まった。消防は連携話がとん挫して久しい。周南三市のどこに住もうが、均等のサービスを受けられるよう、三市長の話し合いが始まらないかと願っている。

最も力を合わせるべきは、若者をいかにこの地域に定住させるかだ。全国の地方都市が疲弊する中、これほど人々が行き来している地区は珍しい。行政マンだって三市の中で働いている。周南市役所に勤務する下松、光市民は相当数いるし、逆も多い。三市で若者を取り合う時代は終わった。

周南三市を情報で結んできた「日刊新周南」が創刊して三十年。創刊時、あまたあったローカル紙はすべて姿を消した。その後創刊された光市の「瀬戸内タイムス」だけが発行している。県内でもローカル紙は数えるほどになった。それほど経営を維持するのが難しい仕事だ。地域に関心を持たない人が増え、地域コミュニティーが崩壊する中、懸命に発行を続けてきた。

行政マンの中には「日刊新周南」を嫌う人も少なくない。一方、新聞をうまく使い、多くの人々に情報を伝達しようとする行政マンも多い。まだまだ新しいことにチャレンジしようとする行政マンがいることが我が社の励みだ。
 昔の話だが、父が公務員だったころ、転属のたび必ず報道関係者が群がっていた。必ずニュースになることに取り組んでいたからだ。「日刊新周南」を利用し、常に手元に近づけるような市長や行政マンが増えることを期待して、今年を終えよう。支えてくださっている多くの読者と、スポンサーの皆様に心から感謝の気持ちを込めて。

(中島 

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