2026年04月30日(木)

コラム「一言進言」

ツタヤの真の狙いは?

~武雄市では連続赤字~

ツタヤを経営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)のノウハウはどこにあるのか。佐賀県武雄市も神奈川県海老名市もCCCが指定管理者として図書館を運営している。どちらも中央図書館だが、来館者を倍増させ、貸し出し数も大幅にアップさせた。その要因は、スターバックスでコーヒーを飲みながら本が読める空間にあった。おしゃれなその空間が評判を呼び、満足の声が多く寄せられた。図書館の民間委託は全国で実施され、その多くを図書流通センターが引き受けているが、最近は紀伊国屋や丸善など老舗の書店も登場している。

周南市の場合、武雄市などと違うのは中央図書館はそのままで、料理や旅行などに特化した書籍だけを扱うことだ。分館のような機能だ。目的はただ一つ、スターバックスというカフェを利用した、雑誌中心のおしゃれな空間を作り出すことだ。街の中心部に人を集めるための施設で、図書貸し出しアップにはつながらない。

CCCの目的は何なのか。武雄市では管理業務では年間千四百万円以上の赤字を毎年出している。スターバックスと雑誌類の売り上げ、レンタル業務の収益などでもカバーしきれないという。それでも業務委託を推進するのはTポイントが要因だと聞く。図書館利用者がTポイントを使うことで膨大な個人情報が集まる。Tポイント利用者は全国で何千万人もいる。マーケティングの現場では情報量を多く持ったところが勝者だ。個人のし好や行動をどれだけ正確に確保するかがデータ集めの基本だ。もちろんツタヤのイメージアップにも寄与している。

ブックカフェという新たな形態を確立したCCCに期待するのは、ひたすら集客力だ。集まった人たちをどう地域の活性化につなげるかだ。CCCがもうけただけの結果にさせないために、何ができるかだ。武雄市は手前味噌的に、二十億円の経済効果があったと発表した。武雄温泉への効果も大きかったと言っている。

今回みっともないのは、設計の段階でツタヤありきでここまで話を進めているのに、いまだに管理者は公募で決めるので、まだ何も決まっていないと抗弁していることだ。業者は第三者委員会でも作って決めるのか。木村市長に求めたいのは、ツタヤが集める多くの人を、どう地域の活性化に生かせるかのプランを発表することだ。

駅ビルに人があふれても、地域とは関係ない。地元の商売に反映させて初めて三十億円の投資が生きてくる。中央図書館の貸し出し数が倍増するなら話は別だ。

(中島 

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