2026年06月26日(金)

コラム「一言進言」

もしかしたら尖閣は外国人に

~国を守る基準のあいまいさ~

京都の歴史と文化を研究しているある大学教授が嘆いていた。最近は清水寺周辺の土産店を、何店舗も中国資本が買収しているという。あの京都でさえ、海外資本の勢いにつぶされそうだ。ホテルも外資系がやたら増えた。日本の中で最も文化と伝統を守るとりでと思っていたが、お金の力には負けそうだ。全国的にも有数な観光地だけでなく至るところで海外資本による買収が盛んだ。

本来、国家同士の争いは領土の争奪戦、戦争はいわば陣取り合戦だった。今では土地、不動産は虫食いのように海外資本が手に入れている。日本資本もバブル時代、欧米を中心に不動産を買い漁った。こんなことがもっと進むと、領土と言う概念はどうなるのだろうか。

なぜこんなことを考えたかというと、尖閣諸島だ。民主党政権時代、国が尖閣を買った。伏線はこの度、シャープ支援の交渉が進む、台湾企業の会長が個人所有の尖閣を買おうとしたので、石原前都知事が東京都で買おうと言い出したことだった。我が国の領土と主張するが、個人の所有物件で、海外資本に売っても問題なかった。もっと恐ろしいのは日本企業の所有で、会社を海外資本に売れば、自動的にそこは外国の持ち物になる。

ゴーン日産社長をはじめ外国人が社長に座る上場企業が増えた。武田薬品も外国人になった。いったい、日本企業とか、日本の領土と主張する根拠はどこに置けばよいのか。石原前都知事が騒がなかったら、今ごろ尖閣は外国人の持ち物だった。国を守ると安保法案を強引に成立させたが、軍隊では国を守れない時代になった。

昔、司馬遼太郎がこの狭い日本の国土を売買してもうけるのはいかがかと書いていた。尖閣にしても、多くの国民は個人の持ち物で、自由に売買できるなど知らなかった。今回、件の台湾企業家は尖閣ではなくてシャープを買いそうだが、いつか周南のコンビナートの持ち主が、外国人に変わることも覚悟する時代になった。

(中島 

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