2024年12月12日(木)

コラム「一言進言」

出生率最高の町に学べ

〜若者定住に全力を〜

■岡山県の津山市の隣にある奈義町は出生率日本一になったことで有名だ。今も高い出生率を誇っている。人口6千人の町だが、これ以上人口を減らさないと町長は公約する。以前にも紹介したが、再度紹介する。

■時期は未定だが、徳山高鹿野分校と徳山北分校が生徒の募集を停止する。光丘高と光高は統合が決まっている。人口減少が原因だ。周南地区で唯一、下松市だけが微増だが人口を増やしている。県に高校の統廃合を止めさせるには、将来、子どもが増えることを見せつけることだ。

■奈義町は目標がはっきりしている。人口を減らさないことが最重要課題と公言している。そのための施策が最優先だ。まずは若者用定住住宅を建てた。車が2台置けて、3LDKで子育てが可能なものだ。家賃も3万円台と格安だ。これに若者が飛びついた。格安な団地造成にも力を入れた。1区画400万円台の団地を売り出し、人気を集めた。これなら光市でも周南市もできる。通勤20分圏内、須々万地区などで可能だ。

■従来の市営住宅は国の規定で作られている。駐車場はどんなに広大な場所でも1台。同町は雇用促進住宅として建設し、広さや駐車場を確保した。零細企業、小企業で働く若者は共働きだ。そうでなくても田舎では1人1台の時代だ。1家に1台の市営住宅には住めない。共働きも、子育ても可能な住宅を提供することは、基本中の基本だ。行政が本気になればできる。

■子育て支援も徹底している。高校生まで医療費は無料だ。出産への援助も手厚い。子どもを増やすためなら、できることは何でもする。若者が増えれば、店も増える。確実に子どもが増えるとなれば、高校の統廃合も考え直すかもしれない。高校がないところで子育ては考えられない。行政が、少子化は仕方ないとあきらめたら、その地域はおしまいだ。

■20〜30年もすれば団塊の世代がほとんどいなくなる。高齢化率も大きく減少するだろうが、人口も激減する。今、行政が最も力を入れるべきは、若者定住だ。中山間地域に若者を増やすために多額なお金を費やすが、街中で働く若者を増やすことを真剣に考える時だ。周南3市で共同プロジェクトチームぐらい作ってはどうか。行政の柱をどう立てるか、各市長にかかっている。

(中島 

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