2026年06月26日(金)

コラム「一言進言」

緩すぎる周南市役所

~的確な人事行使を!~

■昔の話になるが、旧徳山市の黒神直久市長時代、贈収賄事件が起きた。黒神市長はその責任を取って、さっさと市長を辞めた。その潔さに反黒神派の市議会議員も、市民も褒める以外なかった。高潔な人格者としてのエピソードだった。地方の神社の宮司としては異例の神社庁本庁総裁まで上り詰めた御仁だった。
■巷のうわさは私たちのところにも、随分入っていた。最近は別の業者が実名でネット上に登場している。業界の人に聞くと、入札最低価格ぴったりの金額で仕事を取っていたと話す。うわさは数年前からだ。木村市長は2016年に警察に相談しろと指示したという。しかし、庁内の対策は何もしなかった。今後、綱紀粛正に努めるそうだが、何をどういう風にしていくのか見えてこない。
■容疑者の子どもが数年前、市に採用されたと聞いた。現職部長の子どももいる。世間の常識では考えられない事案だ。はっきり言って、緩すぎる。一事が万事というが、まるで昔の村役場のような緩さだ。仲間の子どもでもなんでもいい。人事権を持っているはずの市長は怖くない存在なのか。しっかりした企業では到底許せない採用だ。
■その緩さが、今回のような事件になったのかもしれない。仲間うちでかばいあう風潮が強いのではないか。庁内の通達も、まずは副市長名で出すなど、緩い。全職員を一堂に集め、市長の言葉で熱く語るべきだった。事件発覚後、職員と市民団体との交流に欠席する職員もいる。幹部の不祥事で、最も萎縮するのがまじめな職員たちだ。職員には誇りと、より積極性を持たせることが肝要だ。
■役所の構図を変えるには人事権しかない。緊張感を持たせ、市民目線の施策を提案させるには、信賞必罰的に人事権を行使することだ。先の集中豪雨で災害対策本部すら立ち上げられなかった責任を誰も感じないところに、今の役所体質が如実に出ている。副市長などに一任しているのかと思われるのは癪(しゃく)だろう。
■ちょっと前の建設部長は、業者と一緒の海外旅行中に急死したと聞いた。業者からのお中元、お歳暮など最近はご法度だったはずだ。合併によって人事がいびつになった。10年ほど前だったか、業者とのうわさが絶えない元部長が私に悪態ついた。天下り先でも業者にたかっていた。役所に抗議して辞めてもらったが、後味の悪い出来事だった。綱紀粛正は的確な人事権の行使しかない。

(中島 

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