コラム「一言進言」
人口減少は最大の敗因?
〜安定しない周南市を憂う〜
■激しい戦いが終わった。激戦と思われたが、意外に票差が大きかった。そして新たな権力者が誕生した。首長は最高権力者だ。その人のやり方一つで地域は大きく変わる。周南市になって4人目の市長誕生だ。目まぐるしい変化の16年だった。一体どうしてこんなことになったか、合併後の周南市は安定しない。
■周辺部と中心部の感覚がうまくいってないのか。広域になって行政の配慮が薄いのか。首長の感覚が市民と乖離していたのか。とにかく行政と市民の間に溝があったのは間違いない。合併で最も危惧していた課題が大きく出てきた16年間だった。もっと周辺部への思いやりが大切だった。
■それはお金を使うことではなかった。拠点を作れば市民は納得してくれると思っている節がある。立派な箱モノを作れば良しとする感覚が間違っている。結論的には日常的に市民と向き合う姿勢が大切なのだ。各地の役場が無くなり、総合支所となって職員数が激減した。それを何とかプラザなどを建設、市民はそれで満足していると思っているのだろうか。
■豪華絢爛な新庁舎ができたと胸を張るが、周辺部の市民で新庁舎を訪れる人は極わずかだ。それより市長か市の幹部を囲んで愚痴を含めて、色々な話を年に1回でも聞いてもらいたいのだ。きめ細かい声の吸い上げが、何より市民と行政の間をつなぐものだ。今回の選挙は、言葉遊び的な公約より、行政をもっと身近に感じたい叫びのように聞こえた。
■現職は強い、はずだ。あらゆる行事に顔を出せて、しかもありがたいと思われる存在だ。“毎日が選挙活動”を展開できる立場だ。それでこれだけの大敗をした原因は何か。木村市長を応援した人たちも不思議でしょうがない。1年で3回も陳謝したからか。「しゅうニャン市」にこだわったからか。私なりの情報から推察するに、「市長をやっていて楽しい」と言うその姿勢だ。
■若者流出が一向に止まらなく、人口減少はとどまるところを知らない周南市民は不安なのだ。そんな中「市長は楽しい」では納得してもらえまい。水素ステーションなど様々な施策をしてきた。箱モノはかってない勢いで作ってきた。胸を張るところが違ったのではないか。人口減少は諸悪の根源だ。毎年1千人以上の人口が減っている。任期中に1万人近い人口が減った。
■戦いは終わった。しこりは多少残るだろう。木村陣営にはリーダー的な人が多かった。気持ちの整理を早くつけて、適度な緊張感で共同作業ができればよい。安倍首相も女性活躍相まで作った。新市長に期待しよう。
(中島 進)


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