2026年10月23日(金)

コラム「一言進言」

ネット社会の怖さに驚愕

~感染者は被害者だ~

■東京はじめ全国で空襲があり、いたるところが焼け野原になった。今まさにコロナ爆撃による大空襲がやって来た。どこに逃げたら良いのかみんなわからないまま右往左往している。コロナ爆弾が落ちたところは不幸としか言いようがない。夜は光を消して、出歩くこともできなかったが、街の灯りが消えて、空襲に襲われた街の状態になった。

■いつどんな時に爆弾が落ちるかわからない。スーパーのレジで感染するかもしれない。電車に乗り合わせて感染するかもわからない。東京、大阪に行くなと言う。向こうから来る人はごまんといる。たちまちこれから始まる各工場の定期修理には、全国から人々がやってきて周南地区に滞留する。食事も必ずするだろうし、買い物も必要だ。

■政府はテレワークや、8割接触を減らせと言うが、生きるために働く人々はそうはいかない。結局誰しもが感染の可能性はある。そんな中、不幸にも周南地区で感染者が出た。驚いたのは感染したのは犯罪者と言わんばかりのバッシングが多かったことだ。テロリストなどと書き込むバカもいた。

■それでも社名を公表、謝罪とコロナと戦う決意を発表した勇気は、多くの市民の共感を得た。県も各市も大いに助かった。感染者はすべからく被害者だ。あんなことをして、あんなところに行ってなどのバッシングは後出しじゃんけんのようなものだ。密閉、密接、密集の三密を守らず起こすと多少の批判は覚悟すべきだが、数人の行動で発生した感染はコロナ爆弾に当たったようなものだ。

■感染騒ぎの最中、小中は延期したのに、すべての県立高校はみんなを集めて入学式を挙行した。もし感染者が出席していたらどう言い訳するのだろうか。8割接触を減らせの政府方針と整合性があるのか。保育園に預けたくない親も、生活のため仕方なく連れて行っている現実は哀しい。

■矛盾はどこにも出てくる。今回不幸な感染者たちを想うと、ひどい誹謗中傷の多さに心が痛む。明日は我が身なことを忘れている人がこれほどいるのか。ネット社会の怖さを痛いほど知らされた。あの空襲時代、被害にあった人に「逃げなかったから仕方ない」と言う人はいただろうか。

(中島 進)

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