コラム「一言進言」
地方議会の役割は?特別委員会も作らず
~苦しむ市民にどう対応したか?~
■コロナ禍は止まるところを知らない。サービス業が主たる産業の地方都市では、その打撃は想像をはるかに超えて悲惨だ。飲食業はもちろんだが、理美容業、印刷業、訪問介護などの老高齢者福祉に携わる人たち、生活用品、食料品などを除いた販売業、酒蔵や酒販店、学習塾、針きゅうマッサージ業、ガソリンスタンド、代行運転やタクシー業界、悲痛な叫び声は街中に満ち満ちている。
■日中には車の往来も目に見えて減少している。テレワークを実施できる企業は数少ない。外出を自己規制している市民がいかに増えたか明らかだ。1カ月を超えて状況はますます悪化している。母国に帰れない留学生の悩みも深刻だ。バイト先を失い、日々の生活費にも困窮する学生たちを少しでも救おうと立ち上がる人も現れてきた。家に引きこもっているお年寄りたちも心配だ。
■誰が感染者かわからない中、医療や介護に従事している人たち、スーパーでレジに立つ人、タクシー運転手など不特定な人と接する人たち、感染の恐怖と隣り合わせで働く人たちには頭が下がる。特に男性が多いが、マスクもせずレジの前に堂々と立っている人を見かける。感染をさほど気にしない無神経な人がいるのも、パチンコ屋にあれだけの行列ができるのを見るとがっかりする。
■周南市は何とか対策案を進めることになったし、下松市も光市も対策を次々に発表。一方、ほとんど動きがないのが市議会議員たちだ。これだけの事態でコロナ対策特別委員会ぐらい立ち上げてもよかろう。日頃から市民の声を吸い上げて行政に訴えるのが仕事と言いながら、こののんきさはどうしたものか。市議会議員として各委員会から集まり、今緊急に手助けすべき課題を討議すべきではなかったか。報酬を下げて痛みを分かち合うのはもちろんいいが、議員の仕事はどこにあると考えているのか。
■この「一言進言」が出る時には立ち上がっているかもしれないが、遅くとも4月の初めには議論をスタートすべきだった。行政が発表した対策案にケチをつける資格は今時点では市議会にはない。自分たちで議論を深めることがないまま、文句だけ言うのは筋違いだ。
■県会議員も一緒だ。知事が発表するだけで、県議会で議論を重ねた証が見えてこない。人々の苦悩を受け止め、施策に反映させる当たり前のことが地方議会で止まったままだ。前代未聞のこの事態に議会の姿が見えないと、議員を選ぶ市民も選びようがない。
(中島 進)
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