2026年04月29日(水)

コラム「一言進言」

コロナ後はどんな世界に

~再開発は本当にうまくいくのか?~

□ひと昔前、徳山の商店街は人であふれていた。歳末などは人とすれ違うのも気を使うほど人波は止まることが無かった。昔を知る人たちはノスタルジックにあの賑やかさをもう一度と願う。かなわぬ夢だとわかっていても、もう少し何とかならないかと思う。だから徳山駅前再開発事業を否定する声はほとんど無い。

□どんな再開発か、ほとんどの市民は知らない。事実、今の時点でわかるのは、旧近鉄松下百貨店などの建物が壊され、徳山商工会議所が駅前に移転することと、マンションが建設されることだけだ。商業施設やホテルは中身が皆目わからない。どんなホテルか、どんな商業施設ができるのか、市民が一番関心を持つ部分は今後の課題としてそっくり残っている。

□そんな中、再開発の区域内では賃貸している店舗の立ち退き交渉が始まり、すでに多くの店舗などが移転を始めた。そもそも再開発組合は10数軒の地権者が作った組合だ。区域内で何十年も営業していた人たちは発言できない。立ち退き交渉開始は事実上再開発事業の開始だが、15億円の負担を担う市民には一切告知もないスタートだった。

□約半世紀もその地で店舗を守ってきた商店主にとっては、移転先の立地条件は死活問題だ。組合からは移転先の告知も、応援体制も十分ではなかった。わが社は一店一店取材して記事にすることしか応援ができない。一方、地権者が経営していた店舗はほとんどが閉店するという。長年歯の抜けた商店街で、賃料を払い続けて何とか歯を食いしばって頑張ってきた商店主への配慮はないに等しい。15億円の周南市民の血税と、15億円の国の税金を使う事業だが、地権者たちの論理だけの再開発が果たしてうまく行くのだろうか。

□今、新型コロナ禍の中、福岡市の開発事業は延期、徳島県からは百貨店が撤退、など全国で商業関係の暗雲は想像以上だ。コロナ後商業の在り方そのものが暗中模索の状況だ。どんな世界になるか誰も見当つかない。ここ徳山の中心市街地だけが例外になるとは思えない。従来のままの計画でうまくいくのか。検討した跡が見えない。地権者の早くお金が欲しい意欲がそうさせているのか、日本中で物販の世界が変わろうとしているときに、誰にも告げずに事業をさっさと始めることは、理解不能だ。議会も行政も口をつぐんだだけだ。15億円もの血税の使い方に、少しは議論があってもよかろう。「民間のすることですから」と議会、行政の言い訳はこの一言だ。この事業の失敗は許されない。市民のマインドが徹底的に落ち込む。

(中島 

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