2021年11月30日(火)

コラム「一言進言」

家業になった国会議員

~「末は博士か大臣か」夢はなくなる~

先日、期日前投票で周南市役所庁舎に行った。衆院選と参院補選も同時に出来るとあって、4枚の投票用紙を一度にもらって投票した。別にどうでもいい話だが、期日前投票をする際、その理由を選ぶ項目がある。何のためかわからないから、いつも仕事のためにしている。投票日に遊びたいからか、仕事があるからかなど聞いてその結果を統計資料に使うのか、まったく無駄な作業だ。

それはさておき、今回の衆院選では山口3区が大いに注目された。しかし、告示直前で前代未聞のドタバタ劇が展開され、国民はみんな唖然としたのではないか。78歳の元官房長官と60歳の元文科相の戦いだったが、告示直前に78歳は引退を決め、その45歳の長男は、なんと中国ブロックの比例ではなく、北関東ブロックの比例名簿に登載された。

世襲が異常に多い国会議員の世界だが、相続争いはますます激しくなった感がある。山口県の代表的な国会議員の長男さんは、これからは北関東地区で党のため働くことになる。今まで応援してきた人たちはどうするのだろうか。果たして家業として相続していく国会議員はどこを向いて政治をしていくのだろうか。

今、日本では事業承継問題が大きなテーマになっている。跡継ぎがいないので事業をたたみたい経営者が続出している。それに引き換え国会議員は継ぐ身内が後を絶たない。中小企業に後継者がいないのは、苦労の割に儲からないのも一因だ。国会議員はそんなにしがみつきたい職業なのだろうか。どんないいことがあるのだろうか。それとも国民を幸せにできるからという高い志があるからか。

単純に議員報酬を半額にして、献金をなしにしたら、いったどれくらいの世襲議員が減るだろうか。あり得ない想像だが、私の記憶の中では田中角栄は格別だ。高学歴でもない田舎の男が、政治家としての才覚か、嗅覚を武器にのし上がった。しかし、世襲政治家が牛耳る自民党一家に、家業として参入できず、娘と婿の代で朽ちた。立身出世は政治の世界では不可能なのか。「末は博士か大臣か」が小さい頃の夢だった。

(中島 

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