コラム・エッセイ
№80 地方自治考13・北見市に学ぶ⇒『やった方が良いがやらなくても済むことはやらない』というガマンの姿勢
独善・独言 前稿に続き北見市の財政悪化状況を参照することで我が街の財政改善のヒントをさぐっていきたい。
㊀北見市の「財政健全化計画」をネットでみてほしい。200を超える見直し事業は微に入り細に入りしており、周南3市の通り一編のものとは趣が違っていて失礼ながらおもしろい。一度目通しいただく価値があると思う。
そこには①広大な面積対応を含めた“合併後遺症”への、②過疎地域の想定を超える人口減への、③これまでニーズにまかせてバラまいてきた住民サービス投資負担への…けなげなまでの打開意欲があふれており、また、そのことを市民に周知、理解させようという強い意志も伝わってくる。
㊁見直し対象は多岐にわたる。戦没追悼式供物及び送迎バス運行、高齢者に対するバス料金助成、敬老会アトラクション、ガンほかの検診、産後ケア、市道、市営住宅、公園の清掃、除雪作業、町内会へ苗木、花苗の配布等々への支援の休止、削減。また、支所やトレーニングセンター、温泉プールや市営浴場、図書館、野球場など主に旧3町に残っていた公共施設の廃止や統合を進めている。
B表㋬〜㋦はそんなことまでやっていたのかと考えさせられた事業をあげている。
㊂45リットルのゴミ袋が1,350円になるという-㋑。小中学校の統合や市立保育園の時間短縮や私立化も提示されている。これには「ゴミをださないようにしなくちゃあ」、「学校がなくなったら地域が疲弊していく」、「毎日弁当を作らないといけない」という“今までが当たり前”と思っている市民の嘆きの声が報道されている。
㊂一旦始めたサービスを止めるのは相当ハードルが高い。先の高額医療の上限引き下げ問題でもあきらかである。しかし、これだけ細かに提案されると、市民に財政危機の深刻さが共有できるのではあるまいか。改案理由があいまいであった高額医療のケースとは大違いである。
㊃一方、㋭の「身を切る改革」は進んでいるようにみえる。北見市のラスパイレス指数(対国家公務員比較の給与レベル)は既に全国815市中682番目の低位になっており、一人当り職員給与もみても傷みが伝わってくる。
㊄さて、北見市の“対岸の火事”にどうヒントを得るか。周南市が北見市と同じラスパイレ指数、職員対人口として算出すれば年間9億円の人件費減となる。もちろんこれは単なる仮計算上のことである。しかし、窮地になれば絶対的に対応できないわけでもないともいえる。また、小学校数や支所数などの比較データーには削減の余地があることを示唆していないか。
さらにいえば、“北見市に学ぶ”一番は、過多に市民へ寄り添わず『やった方が良いがやらなくても済むことはやらない』という姿勢を貫くガマンではないかと受け止めたのであるが。
…どうでしょうか。

