コラム・エッセイ
No.92 地方自治考22・人口問題、財務問題⑨…過疎化対策、集約効果の着地点を「新長州市」に探る…その1
独善・独言
㊈これまで触れてきた地方の人口問題、財務問題への対処の集大成を萩、長門、美祢の3市と阿武町の合併構想を例にして2稿にわたり述べたい。A表は現状の常識を超えているかもしれないが、いずれこうせざるを得なくなるという視点で我慢して聞いてほしいし、また、現行の条例等を持ち出して“できない理由”を並べるのは後回しに願いたい。
なお、合併後の新市名を「新長州市」と仮置きしたのは単に私のロマンである。
㊴B表25年版都市データーパックの3指標ではすべての順位が812市区中600位以下となっている。殊に年少人口比率はほぼ全国最低レベルであり、よってC表、人口は00年から20年間で26.8%の減少をみせているし、50年の将来推計(人口問題研究所)ではさらにナント50%減少するとみられている。当地域は過疎地の典型であり“このままでは”という差し迫った状況にあると受け止める。
㊵A表の対応にはベラボウな資金が必要であるが、合併により調達が可能になる。D表㋕は合併後の人口類似5市(市名略)との人件費比較である。ナント年間75億円もの差がある。ここまでの差が生じていることは今の3市1町の運営がいかに非効率であるかを示していないか。
この人件費に消防費を圧縮できれば(一部重複はあるが)、年間91億円が捻出できる。また、E表、小学校の学校数の対応にそれほど無理がない(通学バスで30分程度)中学校数並みにすれば、教員は約200人減少可能になり一教員当り700万円⇒年間14憶円が浮いてくることになる。
これらを合計すれば105億円になり、計算上は105億円の30年間返済での投資可能額は3千億円を超えることになる。合併後の数年間に即圧縮効果がでるわけでもないが、この間は国のコンパクト化奨励の補助金ほかでの補填があてにできる。
㊶この3千億円という数字の価値をさぐると…A表㋑統合庁舎、㋺消防庁舎や病院、㋥通学バス配置、㋬空き家解体、太陽光設置等々の初期建設投資額は500億円もあればまかなえないか。㋩老人向け住宅5,000戸、㋠シングルマザー向け500戸の建設には600憶円程度は必要になろう。さらに、㋣の農業振興や避けられない少子化対策への投資を加えても3千億円あれば有り余ることになる。
そんな絵空事をとの指摘もあろうがこの3千億円には消防や病院の集約による事業費圧縮効果は含まれていない。それはC表㋵の歳出合計差から算出した5,800億円の投資を可能にするという期待に結びつく。
次稿はA表に示した新長州市の改革案の構想根拠を個別に説明していきたい。
…次稿につづく。


