コラム・エッセイ
継続の力、継続への力
新しい出会いに向けて-この町・あの人・この話- 浅海道子ひきこもり・無業若者への支援事業に携わって、気がつけばもう10年近くになる。
初めからこの事業を目的に活動してきたわけではなく、異文化交流を掲げて長年取り組んできた活動の延長としてたどり着いたのが現在の姿なのだが、それがもう一昔と言える期間になったことに、時の過ぎる速さに驚くとともに、活動の継続を支えてくれている多くの力を改めて感じずにはいられない。
瞬間的な力は個人でも発揮することは出来て、天賦の才能に恵まれて様々な業績を上げている例は数多いが、それを継続する流れとして維持して行くことは一人の力では困難で、多くの人の様々な支えがあってこそ可能なことだ。
昨年、カナダ友好協会の活動50周年を祝う集いに参加して下さった多くの方々と話を交わしながら、また、これまで一緒に活動に携わってきた人々の顔と声を思い出しながら、つくづくとそう思った。五里霧中の中、がむしゃらに取り組んできた活動に時折かけられる労(ねぎら)いと励ましの言葉は活動の継続に大きな支えとなっている。
今春には国際ソロプチミスト協会からこれまでの活動への表彰をいただいた。思いがけない労いは嬉しく名誉なことであり、それはまた活動の継続への静かな活力を与えてくれる。
今年も早、師走。毎年この時期には一年を振り返り来年の活動計画に思いを馳せるのが習いで、様々な思いが頭の中を駆け巡り、それはそれで充実感を覚える時なのだが、今年はもう一つ嬉しいことが重なった。
事業活動の拠点としている地元の県からの推薦を受け、内閣府の「チャイルド・ユースサポート章」を受賞することになり、活動仲間やスタッフと一緒に今月初め授賞式に臨んだ。今年は全国で7件が選ばれたが、当県の推薦団体が選定されたのは十数年ぶりのことだと、県の担当部門の皆さんも共に喜んで下さった。
授賞式を終えて夕食後のお茶のひととき、我がつれ合いからは「何はともあれ、おめでとう。よかったな。華々しく目立つことではないし苦労は多いだろうが、思いが相手に直接伝わる仕事だから、やりがいはあるだろう。」「同じような活動をしていても、派手なパフォーマンスで行政にアピールすることに力を注ぎ、本当の支援にはなっていない団体もあるとこぼしていたこともあるが、世間はちゃんと見てくれているということは、これで分っただろう。」と労いを受け目元がほころび、思わず潤んだ。
年の終りのいいひとときだった。
(カナダ友好協会代表)
