コラム・エッセイ
すき・焼き・肉
新しい出会いに向けて-この町・あの人・この話- 浅海道子9月19日は国民の祝日の敬老の日で休刊日、そして月曜日だったから、このコラムもお休みで、私にとってはダブル祝日。年に16日ある国民の祝日のうち、月日がきちんと定められているのは9日だけで、残りの7日は年によって日付は変わることがあるということだ。
春分の日と秋分の日は宇宙の摂理で決まるのだから、人間の時間の区切りとずれても仕方がないと思え、建国記念の日は「政令で定める」となっていて、2月11日になっている。
後の4日「成人の日」「海の日」「敬老の日」「スポーツの日」は「〜月の第x月曜日」となっていて、日が定まらず、最初のうちは散々戸惑わせられたものだが、このコラムが出来てからは原稿書きがお休みの、私にとっては確定日となっている。
月曜日が休日ということは、その前の土日と合せて当然3連休で、この9月は23日の秋分の日が金曜日だから、17日の土曜日から25日の日曜日までの9日間のうち6日が休日となり、9連休とはいかないが、ゴールデンウィークの向こうを張ってシルバーウィークの座を占めている。
もしその年の9月が日曜日から始まったら、16日が第3月曜日で敬老の日、23日も月曜日になるから2週連続原稿お休みの連休状態になる。
そんな妄想をしながら迎えた台風14号。迷走の後、猛烈な風雨予想で接近し、交通機関も軒並みストップして、どうなることかと待ち受けていたら夜明けとともに過ぎ去った感じで、さあ、これで洗濯が出来ると胸をなで下ろした。
身も心も軽やかになったその日、我が連れ合いと娘に厳かに宣告した。
「さあ、今日はすき焼きよ」
夕刻、手早く用を済ませてやって来た娘も顔を揃え、始まった(始めようとした)すき焼きパーティー。
鍋奉行は、料理になるとリーダーシップを発揮したがる我が連れ合い。具材を揃え、「はい、お肉」と私が手渡した包みを開いた我が連れ合い「これ、焼き肉用の肉じゃないか!」間違えた!肉ならいいだろうと上の空で買ってしまったが、後の祭り。
すき焼き向けとは言えない厚切り肉を、無言で鍋に敷き調理に励む連れ合い殿の横顔を、ちょっぴり申し訳ない思いで眺めながら、出来上がった「すき・焼き・肉)」の鍋を囲み、久々の家族団らんが盛り上がった。
(カナダ友好協会代表)
