2026年05月02日(土)

コラム・エッセイ

性差別

新しい出会いに向けて-この町・あの人・この話- 浅海道子

 補助金対象認定指導と引き換えに、水増し加点で息子を医科大学に入学させたことが明るみに出て、文部科学省の幹部官僚が受託収賄罪で逮捕された。行政を担う官僚たちのこりない悪行に「またか」の思いを新たにしたが、さらに、この医科大学が入試で女性受験者に著しく不利な選抜基準を適用していたことが判明し、性差別だと、こちらの方が大問題になっている。

 受験生のうち女性(および多年浪人生)の得点を一律減点するという内部基準があって、本来、合格点に達しているはずが女性であるために不合格になるというのだから、女子受験生にはたまったものではない。そんな内部基準は当然公表されることはなく、恐らく得点内容も知ることは困難だろうから、真相が明らかになって女性が怒るのは当然だ。

 この大学がこんな採点基準を設けたのは、女子の入学者数を少なくし、結果、女性医師数を減らすことが目的だったそうで、そのことにも批判が集中している。いわれのない性差別である、女性医師の勤務上にさまざまなハンディキャップがあるのなら、そのハンディキャップをなくす勤務環境を整えるべきである、などなど。

 そうした批判は正当だが、今回の問題の本質は、この大学が表向きは受験条件に男女に差はないことを装いながら、実際には性差別をしていたことにある。女性入学者数を少なくしたいのなら、女子入学者の定員を設けておけばよかったのだ。

 男女別の定員を設けることも性差別だと言えるだろう。女性というだけで男子合格者より高得点でも定員枠で不合格というのはおかしい、という批判もあるだろう。

 しかし、現実には、女子大学がある(男子大学というのがあるのかどうかは知らないが)。いくら入学したくても、男性というだけで受験すらできないのに、これを性差別と糾弾する声はない。

 特定の条件をつけた定員枠なら、AO入試枠、帰国子女枠というのもある。この医科大学が自校の女子入学者数に枠を設けること自体には、本質的な問題はないように思えるが、法的問題でもあるのだろうか。

 この大学の誤りは、女性入学者数を少なくしたいという目的を不当な方法で実現してきたことにあって、入学者の男女比率を独自に定めること自体は、不当な性差別とは言えないのではないかと思うのだが、どうだろう。

(カナダ友好協会代表)

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