2026年06月24日(水)

コラム・エッセイ

女性参画で歩む

新しい出会いに向けて-この町・あの人・この話- 浅海道子

 年が明けて、あっという間に1カ月。時の流れは誰にとっても一様で平等だが、行事の多い年初はことさらに時間が早く過ぎて行くように感じる。

 長年携わっているNPO法人JACFA(ジャクファ)でもこの時期は大忙し。受託している若者支援事業が単年度の委託事業なので、企画書づくりをはじめ、応募の準備をしなければならない。

 この事業に携わって5年が過ぎた。もう一つの、ひきこもり者支援事業は足かけ9年になる。毎年夏の英語合宿研修は15年目、カナダと日本を結ぶ国際交流活動「カナダフレンドシップ大使」は33年目を迎える。一つ一つの事業がゼロからの出発で、無我夢中で取り組んできたことだが、我ながらよく続けてこられたものだと思う。

 もちろん、一人でやれたことではない。山口県を拠点にスタートし、女性による県内の草の根国際交流活動の草分けとしてさまざまな活動に携わってきたが、活動の範囲が広がり、事業の規模も拡大してくると、多くの人の働きや支援が必要で、そうした力に恵まれて今日まで続けることができたと思っている。

 その間を振り返って一貫して思うのは、女性の力ということだ。緻密な思考が苦手だ、論理性に欠ける、理性に感情が勝る、長期ビジョンが持てない。だから女性は事業活動の主体には適さないという論を若い時からしばしば耳にしていた。企業や自治体、さらには一国のリーダーも女性が務める例が多くなっている今日、こんな見方はもはや主流ではないが、それでもまだ、ささやかれることはまれではない。

 しかし、少なくとも私の経験からそんなことは全くないと断言できる。現在、約50人のスタッフと活動しているが、その大部分は女性だ。意識して女性を集めたのではない。適材適所で人材を求めた結果なのだ。

 これで万事スムーズに運んでいるのは、思ったことをすぐ行動に移しやすいという女性の特質が生かされているのかもしれないが、そのためには自分の考えを率直に表現できる職場環境づくりが大切だと思い、そう努めてきた。

 また、スタッフの採用は、その人の働ける勤務体制をとることを最優先し、全体で支え合っている。全国で160カ所ある若者サポートステーションでこれまで上位の成績を残せているのは、こうした職場環境づくりの寄与もあると、密かに自負している。

 こうした取り組みは小規模のNPO(非営利活動)だから可能なのかもしれないが、それならばこれからも小規模NPOでさまざまなことに取り組んでいきたいと、新しい年のスタートに改めて思っている。

(カナダ友好協会代表)

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