2026年05月02日(土)

コラム・エッセイ

喉トレ発進

新しい出会いに向けて-この町・あの人・この話- 浅海道子

 朝のニュース番組を見ていると、久々にオータニさんのお姿を拝見した。オータニさんと言えば今ではただ一人、アメリカ大リーグの千億円プレーヤーしか浮かばないが、古い記憶が優勢な人だとジャーナリストのオータニさんの顔が出てくるかもしれない。

 そしてもう一人、かつて朝のTV画面を賑わしていたのがドクターオータニ。コロナウィルス禍の最盛期にウィルス研究者のO女史と共に日替わりで登場し、手洗い励行を訴え、感染症臨床現場の様子を語り、コロナ番組時間帯を独占した感のあったお方。ツルツル頭がトレードマークで、見かけは愛嬌たっぷりに、中味はあくまでも医師としての真面目なコメントを発信する姿は、その道の権威者顔で顔を出し偉そうに語るお歴々よりもよほど信頼感を持てたものだった。

 そのドクター大谷の久々の登場で、5類移行ながら決して衰えてはいないコロナウィルス感染症の注意喚起の話かと思ったら、今回はがらりと趣向が変わって喉トレの話。喉トレ。喉のトレーニング。喉を鍛えること。

 高齢化につきまとうのは体力の衰え。去年までは出来ていた、昨日までは出来ていたあのことが、今日は出来なくなったでは困る。片足立ちで靴下がはけるはけないの問題ではなく、自分の足で歩けないほど筋力が低下しては生きるに差しつかえるから、最低限の筋力は維持しなければならない。

 衰えた筋力を回復・維持することは大切。年寄りだって筋トレは必要ということはよく分かる。

 筋トレと言えば思い浮かべるのは腕、胸、脚の筋肉ムキムキのマッチョマンの姿だが、さすがに後期高齢者とは重ならない。喉トレも要は喉の筋肉を鍛えること。喉と言えば声帯。声帯を動かすのは喉の筋肉だが、喉の筋肉は声帯を動かすばかりでなく、ものを飲み込む嚥下(えんげ)もつかさどる。

 飲み込む力が損なわれると食べたものが食道に運ばれず気道に入ってしまう誤嚥となり、高齢者の死因上位の誤嚥性肺炎の原因となる。誤嚥を防ぐことが高齢期には重要課題で、喉の筋力維持・向上、喉の筋トレが重要なのだと、喉の筋トレの方法が次々と紹介された。

 それを見ていたわがつれ合い。かねてから「声帯を動かすのも筋肉。筋肉は鍛えなければ衰える。歌い続けるためには喉の筋肉を鍛えなければ」と言っているので、喉トレ解説には我が意を得たりの納得顔だが、喉トレ法として紹介される早口言葉や顔面筋肉運動には次第にいらついた様子で「アレ、アレ、アレはっ!」と不満を爆発させる。

 「カラオケね。でもそれを言うと特定業の宣伝になるから出さないんじゃないの」「そうかもな」と言ううちに最後に出てきたカラオケ推奨。

 ドクターオータニのお墨付きを得た我が家の高齢者が早速に喉トレに出かけたのは言うまでもない。こっそりと行き先も告げずに忍び足ではなく、天下御免の上機嫌でお出かけになった。今日もいい日。

(カナダ友好協会代表)

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