2026年04月30日(木)

コラム・エッセイ

少子高齢何のその

新しい出会いに向けて-この町・あの人・この話- 浅海道子

 ダウンコートに積雪予報。役者が揃っていよいよ師走。新年の挨拶の余韻が残る心地のうちに11カ月を走りすぎ、この日を迎えた。夏が来た。暑かった。もう秋は来ないのかと思っていたが、彼岸過ぎればやはり来て、束の間だったが四季の巡りを確かめ、いつものように年の終りを迎えられた。

 これからの年末行事もいつものように進むだろう。人の生活の健康第一と同様に、自然の営みも根底は安定第一を願いたい。

 この一年振り返ると、自然界も人間界も波乱が多かった。自然の波乱の方はある程度は覚悟出来る気はするが、人間界の波乱の方は、なぜこんなことになるの、こんなこと受入れられないと思えることで、社会がかき乱されている。

 そんな中で始まった新政権だが、やはり下ろせないのが少子高齢化対策。人口が減る、労働力が減る。一次、二次、何次産業であれ恐怖だから、第一目標に挙げて取組むのに異論はない。奇しくもこの年末、我が家でも2つの課題に関わる出来事に遭遇した。

 まずは少子化対策の赤ちゃん誕生の話。先日も紹介した、臨月間近の「おなかまるまる」の姿を送ってくれた元生徒Sさん。

 月満ち出産予定日を迎え、無事女児誕生。出産直後、まだおじいちゃん、おばあちゃんにも抱っこされない先に、体重計の上で両手を広げる姿が送られてきた。少子化対策を重点政策に掲げる政府がしなければならないことは、この新しい命たちが安心して活動できる社会の仕組みを作ることだ。議員の権限と報酬はそのためにあることを忘れないで欲しい。

 さて、次は高齢化の話題。この春、大学同期60年目のクラス会の案内を得たわがつれ合い、自力歩行可能であればを条件に参加を約し、待つこと半年。急きょ入った翌日勤務を気にしながら会場の宿に勇躍出かけた。

 平均年齢ほぼ80歳、30数名のうち出席者は10名だったが、それぞれに年並みに体の不具合を持ちながらも、口と頭は精鋭揃いの集いだったらしい。

 夕刻入浴後、それぞれの近況報告で始まった宴会も盛会のうちにお開きとなり、それぞれの部屋でお休みかと思ったら、宴会の最後に話題となった一人の話を引き継ぎ、全員一室に集まり大討論会が始まったという。

 お題は日本の農政、米作り。定年離職後、家業の米作りを継いだ彼は地域の米作りに尽力しているが、今抱える難題は猪の農地荒らし。熊害は全国民注目で強力な対策が可能になったが、猪害は理解されない。自力対策も限界という嘆きに、残りの9人から口々に対策案が飛び出し、幹事ストップがかかる夜半まで、疲れを知らぬ激論が続いたそうだ。

 80老人皆元気。重い荷物の扱いは無理でも、頭と口はまだまだ元気で、機会さえあれば年齢不問で活躍できそう。

 存立危機事態にありそうな少子高齢化問題にほんのりと、光明が見えたようないい話。それにしても人生健康第一だ。今日も明日も、その先も。

(カナダ友好協会代表)

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