コラム・エッセイ
第五話 山口県にもDWATが発足します!
福祉のチカラ ~幸せのありかた~平成7(1995)年の阪神・淡路大震災以降、私たちは国内で発生する大規模自然災害に対し非常に意識的になってきました。
阪神・淡路大震災の経験は様々なきっかけを与え、ボランティア活動が定着したことから1995年が「ボランティア元年」とされたほか、高度な救出救助能力を持つ隊員と装備で編成される消防救助機動部隊(ハイパーレスキュー)の発足(1996年)、災害急性期に活動できる機動性を持ったトレーニングを受けた医療チームの日本DMAT(ディーマット)の発足(2005年)などがあります。
そして、平成23(2011)年の東日本大震災を機にDWAT(ディーワット)が発足しました。DWATは「災害福祉支援チーム」の意味で、避難所などに派遣され、配慮が必要な方(高齢者・障がい者・乳幼児そのほか特に配慮を要する者)に対し福祉支援を行います。中心メンバーは社会福祉士、介護福祉士など資格保有者です。
遅ればせながら山口県にも全国46番目のDWATが立ち上がり、先月末にコアメンバー(私も一員)の招集と研修が行われました。講師は、すでに多くの現場を経験している群馬県のDWATの方。その方のお話で私が強く再確認したのは、「災害からは助かったのに守れない命がある」という点でした。
DWATは発災直後の避難所等に派遣され、避難生活の中で生じる体調悪化や災害関連死の問題、つまり、二次被害を防ぐために存在します。
緊急医療中心のDMATや医療救護班は発災直後の命の危険を救いますが、だれにどれくらいの配慮が必要なのか細かい見極めまでは困難。
そこで福祉のチーム=DWATの出番となり、一人一人の介護や障害の課題を把握しながら適切に対応する。「災害からは助かったのに守れない命が」なんてことにはしない。DWATは緊急時(発災~1週間程度)から応急期(~1か月程度)まで、医療と連携しつつ、被災地域が生活再建するのを助けて活動を続けます。
発災直後は「命が助かった」だけで精一杯です。「生きていく」だけで精一杯。そこから長く続く避難生活において、助かった命を健やかに維持させるよう、悪化させないよう、最善の避難生活を実践するには社会福祉士の力が必要です。福祉=「みんなの幸せ」を支える機能ですから、平時はもちろん災害時にはさらに重要。
ぜひDWATを知ってください!山口県でも認知され活発に活動できるよう私もがんばります。
絵:杉川茂
