2024年05月19日(日)

コラム・エッセイ

No.889 『台風9号が助けた風速80メートル』

伊藤博之の釣れ釣れ談議

 9月6日の日曜は朝早くから庭木の枝切り用の大きなはさみを持って高く伸びた雑草を切っていました。掃き出し窓の外の雑草が伸びて雨戸が閉まりません。テレビのニュースで九州に向かっている台風10号が100年に1度の超大型台風に化けるとしきりに報道するので、雨戸を閉めておかないと何か飛んできてガラスが割れては大変との恐怖心から、重い腰を上げての早朝の草刈りとなりました。

 草刈りの後は大きな植木鉢を3カ所に集めて動かないようにロープで括り、小型の鉢は家の中へ、また魚市場用の車にも積み込み、家中の窓の鍵を点検して窓を閉め直します。テレビを点ければ台風のニュース。瞬間風速は80メートルになるほどの大型台風に発達し、雨も強く降るので豪雨災害にも要注意。そして早目の避難の呼びかけの繰り返しの報道に、多くの方が早目の避難をされたようでした。

 夕方には風の音も変わり、しきりに告げる超大型台風の襲来にコロナも忘れてテレビの台風情報と睨めっこ。翌朝の9月7日月曜日、魚市場は開場予定なのでお客様へ連絡を入れると「明日は休みます。それでなくてもコロナでお客は来ないので」の返事でした。

 コロナと100年に1度の超強力台風情報にほとんどのお店がシャッターを下ろされましたね。あまり大きな風の音もなく7日の朝を迎えました。台所のドアを開き外の様子を見ると車が何台か走っていて、それほど強い風でないのに少しほっとしましたが、山口県には午後から一番接近するとニュースが出ました。

 ふとテレビを見ると920hPaだったのが945になっています。一瞬、我が目を疑いましたが間違いなく945hPaになり勢力を落としていました。日本近海の海水温が予想されるほど上昇してなかったのかと思いました。

 脅威の風速80メートルはなくなった、山口県に接近しても1週間前に来た台風9号と同じくらいかと思うと雨戸を開け、胸を撫で下ろしました。

 9号よりも九州の近くを通過するか上陸する可能性があるので多少の被害はあると思っていましたら、3人の方が亡くなられました。今回は100年に1度の超大型台風来るで避難も早く、また多くの方々が避難の意識を持たれたので、死亡者は3人に止まり、脅威の大災害とならずに済みました。

 台風10号、本来なら920以下に気圧が下がり、最大風速は80メートルと気象のプロの多くが宣言していたそうです。

 なぜ台風10号の勢力が落ちたのか。日本近海の海水温は確かに上昇していたのに、そこがクエスチョンでした。先日テレビで大学の先生が謎を解明されていました。

 それによると10号の前の9号のお陰とか。9号は九州の西を200キロ近く離れて北上したのですが、その時の雨が黒潮の水温を急落させ、急落した海水温の黒潮が10号が日本近海に差し掛かった時に出合ったため10号が冷やされて気圧が上昇、勢力が弱まり100年に1度に変身できなかったとのことです。

 でも長崎県で59.5メートル、防府市でも39.5メートルを記録しました。地球温暖化が進めば必ず風速80メートルは日本に上陸すると思います。

(県磯釣連合会最高顧問)

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